JANOG Spesical Session(JANOG8-) - NETWORLD+INTEROP 2001 Tokyo - Date : 2001年6月7日(木) 18:30 - 20:00(20:20) Chair : 近藤邦昭(日本ネットワークオペレーターズグループ代表) Speaker: 岡本久典(イーアクセス株式会社) 小川晋平(株式会社アイアイジェイテクノロジー) 井上博喜(イーエムシージャパン株式会社) 和田昭史(日本ヒューレット・パッカード株式会社) 三枝省三(株式会社日立製作所) Logger : 向井 将(大阪メディアポート株式会社) 加藤雅彦(株式会社アイアイジェイテクノロジー) 黒田靖子(株式会社アイアイジェイテクノロジー) 笹川浩達(株式会社ネクステック) ---------------------------------------------------------------------- <総合司会> セッションの導入:近藤邦明 speaker : 岡本久典 ○今年のN+I 各ブースに、IPv6の接続性を与える。 今年は完全にShownetに対しIPv6を提供している。 会場内にWDM装置を持ち込んでいる。 実際のキャリア設備と同じもので動いている。 external OC-48 x4 - 2本 : IPv4 - 1本 : IPv6 - 1本 : MAN project + backup NSPIXP2などで接続 国際トランジットをNTTから。 NSPIXP6でv6の接続性 MAN project ADSLサービスを去年やって、FTTHとかがブームになってきた。 ブロードバンドの会社がきている。 - N+Iを会社にみたてて、つなぐことはできないか? 各事業者を越えた、ブロードバンドサービス。 NSPIXP2+: IXの分散化をして接続性を出している。 みどころ メトロリング装置 ONI Cisco - WDM Extream - イーサネットベース - 1fiber 1G8波でやってる。 -> ダークファイバの提供がはじまって、ファイバをかりて、 バックボーンを構成することが可能になった。 - この後の話は、JANOG8にて。 アクセス系 - LRE装置 shownet access corner ハイスピードのラインを試してもらえる場を提供。 sponser 多々あります。 ===================================================================== < データ中心のネットワークシステムとその技術動向 > speaker 小川晋平(株式会社アイアイジェイテクノロジー) 井上博喜(イーエムシージャパン株式会社) 和田昭史(日本ヒューレット・パッカード株式会社) 三枝省三(株式会社日立製作所) ○データ中心のネットワークシステム (小川) 昔は、サーバ中心のシステムだった。 足らなくなったらディスクを足す感じになっている。 ディスクが増えたら、オペレーションがたいへんになる。 情報の共有 NFSを使うと一本化が可能 - 管理が若干楽になる。 テープ装置でバックアップをしても、たくさんあるので運用、 管理がたいへん バックアップ装置の集中管理のソフトウェアをいれて、 管理を楽にする。 - 結構最近ある手法 問題点 - 各ディスクの空容量をうまく使えない。 - SCSIのケーブル長、取り回しがたいへん。 - SCSIがSPF(Sigle Point of Failure)に。 じゃぁどうする? SANでやる。 FCのアダプタ(HBA:Host Bus Adaptor)をつなげて管理をする。 これで、LANのトランザクションとの競合をふせぐことが可能になる。 -> バックアップとトランザクションの競合 一般的な例 WebのStaticコンテンツ,Application codeはNAS(NFS,CIFS) DBにはFC(SAN) 企業のシステム フロントと基幹のシステムがうまく出来上がっている。 でも、ネットワークとしてかなり太いものが必要になる。 データを中心に考えて、そのまわりに必要なものがあればよい。 データセンタとSSP(Storage Service Provider) SSPをどう利用するのか? - 自前でやる?(ちょっと厳しい、お金もかかる。) - インターネットコネクテビィティにかかるお金が大きくなる。 - iDCにおいたほうが良い。 - お金が億単位で必要 - 運用にもお金がかかる。 - 専用のオペレータが必要になる。 ある程度の規模になると、iDCに置く方がよい。 もっと大きくなれば、SSPに頼ってしまった方がよい。 例) メールボックスをDCにおいた場合。 太い線が簡単に手に入るという利点がある。 メールボックスは大容量なものになる。 -> iDCにメールボックスをおくと管理はSSP任せにできる。 WWWサーバをiDCにおいたとしても、太い線があるので、 アクセスが集中しても問題にならない データ中心のアーキテクチャ 主役はストレージ 脇役はバックアップマネージメント。 今回のセッションでのストレージとは、大型のストレージを指す。     テープライブラリは除外。 --------------------------------------------------------------------- ○ストレージ転送技術について(和田) 転送速度の歴史 FC, SCSI, ATA, LANという技術がある。 FCは、1991年にANSIが決めたもの。 NASとかSANとかあるけど、100MB/sの転送速度を持つものが複数 でてきた 4GB/s->10GB/sの転送速度をもつものが2002年ぐらいにはでてくる 予定 SCSI SCSI on Parallel Interface 物理レイヤと転送プロトコルについて決めている。 - IEEE1394でもSCSIをとばせる。 命令セットについて定義されている。 - テープをだす、などなど。 SCSI/ATA標準化団体 基本的には、ANSIがきめるもの。 NCTISがある程度きめて、ANSIが認可する。 SCSIのパラレルインタフェース 市場には、SCSI-3(160MB/s)がでてきた - ケーブルは12mまで - 16こまでしかつかげられない 機能を先取りしてつくってしまえ状態。 adaptecがつくるものが事実上の標準となっている。 非常に互換性が高い。 性能が比較的良くて安定している。 銅線をつかって12mまでしかのばせないという欠点がある。 iDCとかでつなぐには向いていない。 ノイズ(電気)とかには弱い。 ATA PCの中では速い転送速度。 AT互換機につながるもの。 接続には48cmの制限がある。 定義は簡単。 - SCSIは2000ページ - ATAは500 or 600ページぐらい。 速度は、UltraATA160がでてきて、もう十分というぐらい。 DMA4, DMA5の対応がでてきている。 でも2個しか繋がらないという問題と18inchの制限つき。 ATAとSCSI ATAがSCSIよりも優れている点 定義が簡単 ユーザにとって安価なもの SCSIがATAよりも優れている点 サポートしている機器の豊富さ コマンドキューイング - 深さ、オーダー - キューについてSCSIはプライオリティをつけることが可能。 転送エラー補正。(CRCチェック) - UltraATA66とかにはない。 次世代のデバイス SCSI Ultra320 - 320MB/s ATA ATA/ATAPI-6(48bit addressing) - 28bitアドレッシングから拡張. SCSIは32bitアドレッシング。 どちらにしろ、バスの太さが問題になる。 - 高速デバイスが必要。 ローカルから共有ストレージ データの共有が大事。 NFSとか、NETBIOSがある。 LAN、WANでつかえるのがよい。 ファイル単位での転送が可能になる。 この技術が出てきたことで、ワークスタイルがかわってきた。 - 一つサーバをたてて、共有をするスタイル。 サポートしているプラットフォームがふえた。 リモートコピーではないから、透過的に利用が可能。 ファイルの共有をしているから、パフォーマンスが出ないこともある。 SAN ファイバチャネル LANとは別 SCSIコマンドでやりとり any to anyの接続が可能 ローカルストレージとおなじ感覚で利用できる。 良い点 - 100MB/s - 500m - 10kmとぶ - ショートウェーブ - ロングウェーブ - 127 or 1677万のデバイス接続 - リブートをしなくてもデバイスを繋げることが可能になる。 - SCSOでは必要だった。 - windows系はリブートが必要。 - テープデバイスの共有が可能になる。 悪い点 - まだ市場が大きくない。物が高い。 - 作っているメーカがすくない。 - ベンダーの互換性が非常に低い。 - SCSIの命令を直接たたく。 - ディスクに対して誰がどこのディスクをつかっているのは 気にしていない。 - Tivoli, VERITASはミドルウェア的に解決をしようとしている。 - WANを構成するものからみると10kmも短い。 - ATMなどをつかって距離を飛ばすしかない。 iSCSI SCSI over tcp/ip 既存のインフラを利用できる。 規定しているのはIETF 考え方は途中でIPの機器にはいるような感じ 利点 - GbEベースを考える。 - IPベースのWANでつかえる。 - 既存のケーブルを利用可能 検討すべき項目 - パフォーマンス - カーネルに逐一割り込みがはいってしまい、 - パフォーマンスが上がらない。 - すべてカーネルでネットワークまわりで処理しているから。 - よって、チップ化してしまえばよい。 - MTUがイーサネットは1500bytes. - 効率が悪くなる。 - レイテンシ - IPベースなので、つもりつもって遅延が発生してしまう。 - よってパフォーマンスがおちてしまう。 - ベストエフォート - パケット損失がデータの遅延になってしまう。 次世代のテクノロジ 200MB/s 400MB/s - 10Gbpsの製品がでてくる。 infiniband - 2.5G - 3.0Gbpsのものがでてくlる。 DWDM技術での広帯域WANサービスもでてくるかもしれない。 まとめ 企業むけは、ATAよりSCSI 高速化は次世代バスが不可欠になる。 ネットワーク型ストレージは、NAS, SAN, iSCSIとかあるけど、 すぐどれかに決まるということはないだろう。 ---------------------------------------------------------------------- ストレージ技術の適用分野 (井上) インターネットでの情報増大。 データ増え続けている。 online storage service - 40TB / 1monthぐらいの増加量になっている。 複雑な管理 こうなると、サーバ、ディスクがふえるから運用がたいへん 各サービスごとにサーバ、ディスクが増えてくる。 プラットフォームも別という可能性もある。 サービスごとに縦割りの管理になってしまっている。 インフォメーション・セントリック・アーキテクチャ 情報、データを中心とした管理 ストレージを中心にし、プラットフォームなどをまわりにおく。 レイヤの低いものはほぼ同じで、その上にビルドインという形になる。 ストレージをインフラ化するためには、なんでも繋がる必要がある。 データの保護、管理をストレージでやる。 - バックアップをとる - データの共有とストレージですべてやってしまう。 file vs block ストレージ、ネットワークなどにわけて考える。 - ストレージ専用、ファイルアクセスが可能なものなど SAN、NASは標準化がされている。 iSCSIはいま標準化の最中 SANFSについてはまだ標準化されていない。 SAN ブロックアクセスするもの DBとかi/oの高いものについては向いている NAS ファイルアクセスするもの ファイルサーバとかは向いている。 NFS/CIFSをつかってファイル共有をする。 iSCSI 専用のネットワークをつくりアクセスをする。 SANFS サーバ側に共通のソフトをいれ、ファイルシステムを統一して ファイルに対してアクセスをする。 比較 SAN - データベースむき NAS - ファイル共有 - インターネットコンテンツ SANFS - ストリーミング。 - 高解像度の画像 iSCSI - これからのもの 一番標準化されているのは、SANである。 iSCSIはこれから標準化される。 ユーザ事例 大規模ECサイトの例 扱うものがおおきくなる 管理がたいへん 新規サービス導入には時間がかかってしまう可能性がある。 - SANをつかってハンドリングすることで解決できるかもしれない。 ストレージは一つ - これで、FC経由、NAS経由でWWWとつなぐとする - SANFSをつかうことで、ファイル共有ができるようになる。 - iSCSIをいれると。。。 - サーチエンジンの部分にいれてみてつなぐ いろいろ選択肢はあるが、適用アプリはたくさんあって、 フレキシブルに対応する必要がある。 ストレージが中心 ストレージに対する投資がサーバに対するものより増えているの が事実。 --------------------------------------------------------------------- 磁気ディスク装置と高性能化へのロードマップ (三枝) ディスク開発の変遷 高速化 高密度化 スピンドルに対してアクチュエータが動いてデータにアクセスをする。 磁気ディスクの機能と課題 容量と高密度化をする。 - BPI x TPI スピンドルを高速化して、高速にシークをする。 高速にデータを転送する。 - 早く書き込んで、早く読み出す。 - 電磁界が右左にスイッチングすることに近づいていく話。 面密度の推移 DRAMは40%の成長 HDDは1993年まで25%、その後は60%〜120%の成長 かなり速い成長スピードとなっている。 磁気ディスク装置の容量推移 直径が年々小さくなっている。 そして容量が増えている。 小型化して、容量を増している。 ストレージの記憶容量推移予測 2003年には、1inchディスク一枚で50GBぐらいになる。 3.5inchならその倍はいく。 TPI 高精度位置決めとBPI 高速転送 TPI : track per inch BPI : bit per inch 非常に高密度の粒子の中でデータをつめるということになる。 ヘッド位置決め精度 333m(東京タワー)を0.74mmの範囲でコントロールするイメージ 2段階アクチュエータ サスペンション -> スライダ -> ヘッドでコントロールをする。 スピンドルモータ 振動を抑えるような設計にする必要がある。 騒音をおさえる設計も必要。 しかし、ファイルサーブをするときに音もなく終ると結構心配。 - でも、機構としては必要。 お客さんから見たときには、低騒音というのは必要事項 浮上量 円盤からヘッドがういている。 - 18nm (- 空気の平均自由半径ぐらい。) 67000倍するとジャンボジェット機を1mmの高さで飛ばすのと同じ ぐらい。 スライダ技術 2段ステップ型のスライダで浮かせる。 かたい表面をつくる。 I/O回数の推移 140回/secぐらいが現状。 - タグ付きキューイングは無い条件の下 回転数をあげれば解決できる? アクセス時間 シークは、3msの世界にはいっている。 将来像。 今は、15000回転でシークが3msが最高 2003年には、23000回転 240回/secの世界になるかもしれない。 マルチレートFF制御 サーボにたいする技術 2組アクチュエータ シーク、回転待ちの時間を半分ぐらいに減らすことができる。 ボード型ミニRAIDシステム 6個のヘッドをもつ。 考え方はRAIDになる。 - でも、高速化可能。 転送速度のトレンド 3.5型の転送速度が世界をリードしている。 2.5型は5年ぐらい遅れてきている。 BPI(円周方向)の高密度化が必要不可欠。 高速転送の鍵となる技術 40mAを1Ghzでうごかす。 電流をおくる必要があるから、設計が複雑になって、お金がかかる。 clip on suspension <これからの高速化技術> HDD用途の多様化 2003年ごろまではPC向けの用途が多い。 情報家電向けも多くなるかもしれない。 情報家電用途におけるHDD適用例 どこでもHDDを使うことができる - テレビ、モバイル、サーバ、なんでも。 どこに何を使うかがポイントになる。 記憶装置ビットコストの推移 情報家電に進出をすると、ビットコストを下げる方向に力が かかっていく。 ビットコストがさがれば普及するかもしれない。 メディア技術 もっと小さく、もっと高密度にする...という意思でがんばる。 ドライブ動作信頼性 HDDは壊れるものである ほとんどのお客さんには迷惑をかけないようにはしている。 お客さんとのキャッチボールが必要である。 ---------------------------------------------------------------------- Q&A - データの高速化についての話が多い。モバイルにおける省電力化は可能? 2W-3Wぐらいで小型化することで1Wぐらいにしたい。 最近の電卓は、数ミリWとなっている 回路系のプロセス、小電力をミックス データ転送レートが現状と同じであれば、省電力化は可能。 携帯は、1Wをきるようにする。 - iSCSIで遅延が発生した場合だけはなく、再送が発生した場合はどうする? タギングで解決をする。 プロトコルスタックの中でカプセル化をしている。 カプセル化 - タギングをしてデータを送信するという仕組みに なっている。 <総合司会> 閉会のご挨拶:近藤邦明