1. タイトル  AS統合実施の紹介 2. 発表者   中川あきら(POWEREDCOM) 3. 時間    2003年1月24日(金)13:35〜14:05 4. 発表の焦点、論点、議題    ・2002年のAS7501,AS7518,AS4716の統合工事の経験談を紹介。  (計画段階から実際の切替工事まで、約1年間の作業経験の   中から具体的な切替方法、苦労話など。)  ・できるだけサービスを止めずにAS統合を実施する事を主眼   に置いた。  ・もともとサービスメニューやポリシーの違う3つのネット   ワークを統合した際の課題と解決方法。  ・なぜLocal-ASを用いた切替方法を選んだか。  ・ASを統合しなければならなかった理由。  ・なぜA統合後のASとして、4716が選ばれたか。 5. 発表の流れ  ・自己紹介;中川 あきら 氏(POWEREDCOM)   −TTnet出身。   −TTnet,CTC,OMPのISP部門統合でPOWEREDCOMへ。  ・AS統合までの道のり   −もともとは、AS7501(関西),AS7518(中部),AS4716(関東)    の独立したISPを、Local-ASを利用し順次統合。   −2002年8月;AS4716をUSに拡張。USエリアは1つのSub-ASに。   −2002年8月26-27日;AS7518統合作業実施。   −2002年10月7-8日;AS7501統合作業実施。   −2002年12月;AS7518,AS7501返却。  ・AS統合に向けてのこんな課題がありました   −メニュー統一;メニュー、料金、SLAなどの違いなど。   −Domainの統一;お客様への影響も。POWEREDCOMは長いとか。   −NWデザインの違い;加入者Routerの種類・Backbone・             Routing Topologyなど。   −できるだけサービスを止めずにAS統合したい。   −BGP顧客への影響。   −失敗時の切り戻し作業計画作成;結局使わずに済んだが。  ・具体的な切替方法   −Local-ASコマンドを使った。   −切替時の懸念事項;     −検証は行ったがやはりこわい。     −Local-ASコマンドが入らなかったら…。  ・失敗せずに良かった! 6.質疑応答 ■Q;大きく2回の工事があったが、それぞれの工事で準備はどれ   くらいかかったか。  A;考えはじめてから終わるまでは約一年。   ほとんどは統合のための下準備であった。    ■Q;AS統合の方法として別の手法も検討されていたと思うが、   どのような候補があったか?  A;都内及びUSはすでにSUB-AS化していたので、他の関西・中部もSUB-AS   の方法をとるのが最善と考えていた。 ■Q;私がSIを担当しているお客様で、POWEREDCOMのユーザである   ため切替工事を必要とする顧客が同時に複数発生し、方々走り   回ってたいへんだったが。  A;今回の工事ではお客様に多大なご協力を頂きました。   ありがとうございました。 ■Q;当日は総勢何人くらいで作業しましたか?  A;20-30人。各種の状況確認などを含めれば+10人くらい。 ■Q;工事中のNOC間連絡は何を利用していましたか?  A;電話会議とチャットの併用。   チャットが切れたらまずいので、電話会議と併用した。 ■Q;そもそも、ASを統合しなければならなかった理由は?   (エリアが分割しているのそんなに大きな理由が見えない。)  A;統合することによって外部接続向けの回線集約など    接続効率が良くなるため。 ■Q;3つの違ったポリシーを持つASを統合した際に、顧客への   経路情報伝達がうまくいかないこともあったのでは?  A;今は統一して1つのポリシーで運用している。   統合の時はあったかもしれない。お客様からのクレームは   無かった。 ■Q;3つのISPを統合して、実はオペレータがへったのでは?  A;今のところ、無いです。  Q;そもそもオペレーションコストを下げる目的もあった   と思うが。  A;オペレーションコストは確かに下がった。   その分、他の仕事も出来るようになるし、経営的にもメリット   はあると思う。 ■Q;切替工事時に監視システムで工夫したところは?  A;各エリアでそれぞれの監視。あちこちでping打ちまくっていた。 ■Q,RADBの書き換えは?  A,いま随時整備している。   特に今のところ不都合は生じていない。 ■AS4716が選ばれた理由は?  ・すでにUSとつながっていたから。  ・切替の都合上、大きなネットワークを基盤とした。  ・数字が若い方がいいとか言う意見もあった。  ・サービス停止を短くするために最善と思われた。 7. 記録者  木佐 佳子(NTTコミュニケーションズ) ========