Presentation Abstract 発表者: 力武 健次 所属: 情報技術開発(株)京都ネットワーク技術研究所 Title: インターネット接続機器間の時刻同期技術の現状と将来 (TimeSync WG報告) 発表要旨: 本発表では、インターネットに接続している機器の間で使われている内部時計の 時刻同期の技術に関して、その種類や普及の度合といった現状報告と、今後どの ように時刻同期技術を普及させるかといった将来のあるべき姿について、現在 JANOGのTimeSync WGで進められている議論を基に問題提起を行う。 発表内容: ●時刻同期の必要性の説明 基本的にUTC/TAIを標準と考えるべきである 分散したログの整合性を取るには必須 現状は正確に同期していないホストも多い ●時刻同期技術の現状 NTPが一般的だが、以下の問題を抱えている 不正なpeer設定の防止などがきちんとされていない 時刻標準へのアクセスが難しい(GPS受信機は安くない) RTTの変動する回線でのNTPは精度が良くない NTP以外にもLANレベルで使える手段はある time/daytimeプロトコル clockspeedプロトコル ●時刻同期技術の今後 安価かつ技術的に容易な時刻標準の取得方法の開発が必要 40kHzの標準電波受信機は専用ICや個別部品を使った開発例がある 時刻標準用システムのOSはFreeBSDで既存の技術が存在する その他ISDNの網同期信号を使った周波数標準の提供実験も計画中 今後はこれらの実証実験が必要 時刻同期技術の必要性に関する積極的な広報が必要 クライアントOSの時計もきちんと合わせる必要がある 前後関係の保持は計算機の動作の基本的な問題であることの広報が必要 make/RCSなどのバージョン更新ツール 電子商取引でのトランザクション記録 public NTPサーバの組織的展開が必要