=========================================================== 【プレゼンテーション名】        Janog5 マイクロソフト インターネットツールズの可能性 【時 間】 13時〜13時30分 【発表者】 株式会社クレイフィッシュ        技術局運用部 南 佳成 部長 【ログ担当者】       NTTコミュニケーションズ株式会社 松本 智 【ロ グ】  圧倒的なシェアをもつマイクロソフトのアプリケーションに最も 相性のよいWindowsNTサーバは、クリティカルな環境においての使用 が難しいといわれている。とりわけ、インターネットに携わる人達 にとって最も使えないと評価されがちだが、はたしてそうなのか。 マイクロソフトのその他のツールを含めて評価を行ってみたい。  WindowsNTへの世間一般の認識としては、「落ちる」、「セキュリ ティホールだらけ」、「えっ?NTなの?」、「Exchangeは所詮、RPC だし。。」など、かわいそうな言われ方をされがちです。そこで SolarisユーザにSolarisとWindowsNTはどう違うかをアンケートして みました。  その結果、Solarisは信頼性、セキュリティ、可用性などほとんど 全ての項目についてWindowsNTを上回り、これを見る限りWindowsNTは つかえない、という結論にいたってしまいます。ただ、価格もSolaris がリードしているのはどうも納得できませんが..  ではアプリケーションについてはどうでしょうか?品揃えとしては SolarisにはWebにapache、メールにはPostOffice、Sendmail、 Intermail、データベースにはOracle、Infomixなどがそろっている。 一方、WindowsNTにもWebにIIS、MCIS、メールにExchage、MCIS、デー タベースにSQLServerなどがあり、アプリケーションはどちらも豊富 にラインナップされていることがわかります。  ここで、私の独断と偏見によるNTとSolarisの比較を行ってみたい と思います。まず認知度。プロはともかく素人についてはWindowsNT が上回ると思います。操作性は素人にとってはWindowsNTが上回るで しょうし、引き継ぎ度やハードの見た目、ブランド力もWindowsNTが 上回るはずです。価格もSolarisユーザはWindowsNTが高いといってま したが、PCを使えるWindowsNTが安いに違いない..。でも、やっぱり 安定性でいったらSolarisでしょう。以上の比較をまとめると、 Solarisはサービス提供者的思考であるのに対して、WindowsNTはユー ザ思考であると結論づけられると思います。  さて、マイクロソフトのアプリケーションについてお話をしていき たいと思います。個人的にはMCISなんかはかなり使えるアプリケーショ ンだと思います。電子商取引などに使えるのでISPやASPにはいいと思 います。またVirtual ASPを行う時にも利用できると思います。また モールにおいてはVirtual ASPを行う時にも利用できると思います。 Exchangeについてはどうでしょう。このアプリケーションはRPCである ので無駄が多いですね。意見が分かれるところですが使い勝手も悪い ですし、ホスティングにも向いていないですね。ところが次期Exchange はホスティングをコンセプトとしているし、LDAPも使えるし、MAPIを 選ばなくてもよいし。結構つかえるソフトだと思いますが、みなさん いかが思われますか? 最近はUNIXはどんどんシェアが下がっているけど、マイクロソフトは アプリケーションが充実してきています。なんといってもWindowsNT と相性がいいのが最大の強みでしょう。 LDAPはどうでしょうか。みんな使えると思っているかもしれないけど、 Oracleでは重いよね。ディストリビュートしなければいけないものだけ LDAPにすればいいだろうけど。アクティブディレクトリにはディスト リビュートの可能性の高いデータだけを置いておくのがいいんじゃな いかな? さて、WindowsNTの運用の留意点ですが、クラスタリングやロードバラ ンシングを考慮に入れてください。そうでないと良いシステムにはなり ません。(MCISはクラスタリングはできないけど..)あと、ハードは 落ちることを前提として構成するべきですね。High Availability、電 源二重化などは良い方法です。 WindowsNTのチューニングの秘訣ですがメモリ、ハードディスク、CPUは 十分に、いやむしろ過剰に用意すべきです。ここをけちけちしてはだめ ですね。ここが最もSolarisと違うところでしょうね。セキュリティに 関してもつねにチェックしておく必要はあります。ま、でもこれは Solarisでもきちんとしなければ同じことですし、WindowsNTがそんなに 悪いとはいえません。メモリの管理もWINMSD.EXEなどSolarisのPSイメー ジのものも出ているし、パフォーマンス管理のアプリも充実してきていま す。みなさん、参考資料はどんどん参考にしてください。それだけチュー ニングは重要なことなのです。  マイクロソフトには1年連続稼動しても落ちないサーバがあるそうです。 マイクロソフトの関係者に言わせると安定しないのは不必要なアプリを 立ち上げすぎているからだということです。だからチューニングをきちっ とやっりましょう。マイクロソフトの環境を見せていただいて、もしその 話しが嘘であるならマイクロソフトに謝罪させましょう!  アメリカでは遠隔バックアップとデータセンターをパッケージにした WindowsNTを使ったサービスを立ち上げている人が出てきています。買収 した会社の顧客を無理やり自分の顧客にしちゃったところもあるみたい だけどね。  でもアメリカでもこうしたビジネスの注目度は高いし実際に成功した例 も出てきている。ストリーミングをやっている人はいないので、日本でも どんどんやったらいいと思う。 (質問) Q.SolarisにはMTAにはセンドメールプロやネットスケープもあるので、フ  リーソフトに頼っているとは言えないのではないか? A.確かにSolarisには良いソフトがあります。でもお金がかかりますよね。  お客様が払えるお金は限られている。SUNのシェアウェアを使用すると  けっこう高価になってしまいますね。そういた基準から価格差を無くす  ためにあえてFreeのソフトを記載しました。 Q.Windows2000のテスト運用は? A.まだできていません。適正価格での提供ができるかを検討している。 Q.IPV6については? A.着手できていない。 Q.LINUX,FreeBSDのようなフリーのOSをはずしているのはなぜですか? A.標準的に使われているソフトがSolarisで動作することが多いため、  同じ土俵ではないと考えました。