ISPはピアリング戦略をどう考えていくべきか?

概要

日本のISPにとってピアリングを取り巻く状況は大きく変化しています。

インターネットのトラフィックは全体として上昇傾向が続いていると共に、
特定のCDN/コンテンツ事業者とのトラフィックが特に増加する傾向が強まっています。

特に、最近Google社が新規のIXPでのピアリング受付を終了するポリシーに変更したことは
大きな話題となり、一部のISPは今後のピアリング戦略の見直しを迫られるかもしれません。
参考:https://peering.google.com/#/options/peering

これ以外にも、以下のようなピアリングを取り巻く環境の変化が起こっています。

・スポーツのライブ配信やゲーム配信による急激なバーストトラフィックの発生
・100Gbps/400Gbps をはじめとする高速インタフェースの普及
・一部のコンテンツ事業者のプライベートピアリング(PNI)の最低ポート速度の100Gbpsへの引き上げ
・物価の高騰や為替の変動による調達価格の上昇、IPトランジット価格の下落

このような状況において、ネットワークサービス品質を維持するには、大量のトラフィックを
効率的にハンドリングすること、ポリシーを柔軟に見直し、ピアリングを戦略的に行うことが必要です。
また、ピアリングに関係する人々の「繋がり合い」が以前にも増して重要になってきています。

本プログラムでは、昨今のトラフィックとピアリングの動向、ピアリングのポリシーにについて、
全国展開しているISPのビッグローブ株式会社と、地域ISPの株式会社コミュニティネットワークセンターの
視点での事例を共有した上で、皆様と「 ISPはピアリング戦略をどう考えていくべきか? 」について議論できればと思います。

議論ポイント

ISPのみならずIXPやCDN/コンテンツ事業者の方も交えて以下のような点について議論できればと考えています。

  • ピアリングを取り巻く状況の変化について各事業者の立場でどのように考えていますか?
    • どのような影響がありそうか、どう対策していくか、今後の戦略があれば教えて下さい。
  • プライベートピアリング(PNI)が増加することに関して影響はありますか?
  • 多くのASがIXPでのピアリングでトラフィック交換する「ピアリングの時代」は終焉するでしょうか?
  • 今後も「ピアリングの時代」が続いてくために日本のISPができることはありますか?

場所

大展示場1/1F

日時

Day3 2025年8月1日(金) 15:15~16:00(45分)

発表者

山口 勝司
Katsushi Yamaguchi
ビッグローブ株式会社
大日方 周太
Shuta Obinata
株式会社コミュニティネットワークセンター

公開資料

各種情報

ストリーミング配信
実施する
アーカイブ配信
実施しない
SNSやSlackでの議論や情報共有
禁止する