概要
イベントやプロジェクトのウェブサイト用に独自のドメイン名を登録することは、それほど珍しくないと思います。しかし、サイト閉鎖後にそのドメイン名を廃止すると、第三者によって再登録される「ドロップキャッチ」のリスクが常に伴います。
もしドロップキャッチされたドメイン名がフィッシングサイトなどに悪用された場合、インターネット上に残存する旧サイトへのリンク等から利用者が意図せずアクセスする可能性があります。これは利用者の安全を損なうだけではなく、企業のレピュテーションを毀損する原因にもなります。こうしたリスクを避けるため、ドコモビジネスでは登録したドメイン名を原則として永年保有するポリシーを策定しました。
一方で、利用を終えたドメイン名を無期限に保持し続けることは、管理の手間や維持費の増大を招きます。また、インターネットリソースの健全性を損なうという側面も指摘されています。
このジレンマを解消し、将来的にドメイン名を安全に廃止することを目指し、私たちはウェブアクセスログとDNSクエリログの収集・分析を開始しました。その一環として、過去にウェブサイトで利用されていたドメイン名のアクセスログを元に、閉鎖後もアクセスを試みる「残存訪問者」の数を推計する取り組みに着手しています。
しかし、実際のウェブアクセスログは、ボットやクローラー、各種スキャナーによるアクセスで埋もれており、これらは残存訪問者を推計する上で無関係な「ノイズ」となります。
今回の発表では、この大量のノイズをいかにして除去し、より実態に近い残存訪問者数を推計するのか、私たちが考察し実践した手法とその結果について共有します。さらに本プログラムでは、「残存訪問者」以外にも存在する様々なドメイン名廃止にまつわるリスクについても皆様と議論したいと考えています。
議論ポイント
旧サイトにアクセスする残存訪問者だけではなく、他にも様々存在するドメイン名廃止におけるリスクについても議論できればと考えています。
– 利用終了したドメイン名をどのように管理していますか?
– ドメイン名の廃止をするにあたりどのような指標があれば有効でしょうか?
– ドメイン名を廃止するためにはどのようなアクションが有効でしょうか?
場所
本会議場1 コングレコンベンションセンターB2F ホールC
日時
Day2 2026年2月12日(木) 17:20~18:00 (40分)
発表者
Ryosuke Togashi
公開資料
各種情報
| ストリーミング配信 | 実施する |
| アーカイブ配信 | 実施する |
| SNSやSlackでの議論 | 制限しない |
| プログラム種別 | 登壇者から応募のあったプログラムです |
アーカイブ配信
本会議終了後、順次配信予定です
