JANOG58企画編成委員の近藤です。JANOG58のホストを行うアリスタネットワークスジャパンの皆さんに今回のJANOG58で考えている取り組みに関してインタビュー形式でレポートさせて頂きたいと思います。

なぜ愛媛県松山市なのか?
近藤:アメリカカリフォルニア州サンタクララに本社を持つArista Networksさんが、なぜJANOGのホストをやり、また開催場所としてなぜ愛媛県松山市を選んだのでしょうか?
土屋:実は僕は2009年のJANOG23 高知からずっとJANOGには参加させて頂いています。登壇者やスポンサー企業や実行委員を務められている方々がホストをされる事もあり、その度にやっぱりホストが1番楽しいよみたいな事を聞いてました。
兵頭:一方アリスタネットワークスは2004年創業し、2008年製品出荷、2010年日本法人設立とJANOGに参加されているネットワーク機器ベンダーの皆さんと比べても比較的新参者とも言える新しい会社になります。
土屋:ただJANOGのスポンサー参加ってかなり早い段階からされてたと思うんですが?
兵頭:そうですね。JANOG32 2013年大阪のさくらインターネットさんの時から連続でスポンサーさせて頂いてますね。
土屋:そんなAristaに2017年から入社させて頂いていて、JANOGのホストを愛媛県松山で出来ないかなーってうっすら考えていました。
近藤:なぜ、そこで愛媛県松山市なんですか?
土屋:アリスタジャパン最初のエンジニアは兵頭なんですが、兵頭の出身地です。
兵頭:はい。愛媛県立松山東高校出身です。最初に土屋くんから提案受けた時はあんな大きな会議を松山で出来るのかなぁとも思ったんですが、JANOG23高知 2014年JANOG34高松と四国でも開催してるので出来ない事は無いかなと。
近藤:でもその頃と比べるとだいぶ規模も違いますよね?
土屋:そうなんですよね。コロナ禍などオンサイトで出来ない時期もありましたが、逆にオンラインでもやり続けた成果でもあるのか、JANOG自身が3000人を超える大規模イベントになりました。流石にアリスタジャパンのこの人数でホスト企業まで行うのは不安があったのですが、そこでJANOG運営委員でもある神谷さんがJoinしてくれました。
神谷:僕は2023年からアリスタなんですが、アリスタ主催のイベントで兵頭さんと土屋さんと立食形式で話してる時に急に土屋さんから「JANOGホストやろっか?」言われました。
土屋:そこで聞いたんだけど、神谷くん自身も四国とは縁があるんでしょ?
神谷:はい。実は徳島大学出身で!
土屋:という事で中心となるメンバーの縁が深い四国、さらに兵頭の出身地愛媛県松山市となりました。
神谷:JANOG開催は先程の高知/香川で出来てますが、愛媛では初開催であり、各地のインターネット関係者に幅広く参加してもらえるということで、運営委員目線でも良いと考えています。
愛媛県県民文化会館について
近藤:会場となる愛媛県県民文化会館も下見に行きましたが素晴らしい会場ですね!
土屋:ですよね。メインホール、真珠の間、県民プラザどこをとっても今のJANOG規模に対応可能なくらい広い。
兵頭:松山駅から市電も出てるし、道後温泉とも近いのでアクセスも良いですね。
土屋:あとは丹下健三さんのデザインなんですよね?
兵頭:そうですね。世界的に著名で今治出身の愛媛にゆかりの深い丹下健三さんのデザインですね。
土屋:なので登壇される皆さんは大きなホールでの登壇を楽しんでほしいですし、参加される皆さんにもJANOGそのものはもちろん、建築物としての会場も楽しんでほしいです。実は大阪のJANOG57の参加者数を見て本プログラム会場として断念した部屋がありまして
近藤:第8会議室ですね?
土屋:そうです。ちょっと狭いんですが丹下健三の建築美が光るあの部屋を参加者皆さんが目にするプログラムを行う部屋として使いたかったんです。なのでプログラム委員長の相原さん、鈴木さんには無理言って使ってもらう事になりました。
近藤:プログラムプロデューサー提案の部屋として使われるんですよね?
土屋:そうですね。なのでメインホール,真珠の間A/真珠の間Bに加えて第8会議室で実質4パラ可能になります。
近藤:今回BoFで使える部屋は用意してるんですか?
土屋:本館で3部屋準備してます。こちらの部屋はWiFiも電源もプロジェクターも準備させて頂きます。

別館の活用について
近藤:今回急遽別館も使う事になったんですよね?
土屋:はい。元々予約で抑えていたんですが、ちょっと独特な作りなので用途に悩んでいましたが、活用する事に決めました。
近藤:協賛者さんの出展スペースとしても活用されるとか?
土屋:はい。むしろスポンサーの皆さんのJANOGの貢献への意欲が後押しになってます。スポンサーは公募による申込順になるのですが、有り難い事に登録開始4分でゴールドスポンサーが満枠になりました。またその日の17時過ぎにはプラチナも満枠になりました。
神谷:『本当に4分で?』という驚きと疑問のコメントもありましたよね?
土屋:本当??っていう疑いのコメントですよね。まぁわかります。僕も驚いたので。どうにかならないかなーと思ってた時にあったのが別館の存在です。
神谷:ただ、今回はネットワーク提供を本館全部屋に対して行うことを考えていたので、それを別館まで広げるとなると、会場ネットワーク構築を担うNOCの負荷が倍以上になってしまうという課題がありました。
土屋:なのでインターネットエンジニアが直接コミュニケーションを取れる場所がJANOGであれば、コミュニケーション特化の場所を作るのも一つの考え方だということになり、今回の別館サテライトの提供につながりました
神谷:社内で別館サテライトの提供方針がまとまったタイミングで、ちょうど事務局さんからも同じ提案があったんですよね。
土屋:同じ事考えてくれて尚積極的に提案頂いて嬉しかったですね。途中からの協賛追加で尚且つゴールド・プラチナという名前を使った方が良いという事でシステム的にも不平等が起こらない様に改修頂きまして感謝しております。
近藤:スポンサーブース以外にはどんなものがあるんですか?
土屋:本当に独特な作りの部屋なんですよね。和室とか工作室とか。和室のうち一部屋はリラックスルーム的に使ってもらおうと思います。そこには充電出来る様にテーブルタップも用意はします。でも意図的には夏の松山の畳の和室でゆっくりしてほしいかな。工作室は企画編成委員も使うんですよね?
近藤:はい、ケーブル作成体験会の部屋として考えてます。
土屋:あとはBoFとして使ってもらおうと考えてます。インターネット回線はありません。プロジェクターもありません。ホワイトボードとか黒板はだいたいあるかな。和室ももう一部屋あるのでエンジニアの為のストレッチBoFとか良いかもですね。
懇親会について
近藤:懇親会の抽選に関してもいつもとは違う事を考えられてるんですか?
兵頭:まず懇親会自身はANAクラウンプラザホテル松山で行います。収容力の関係で800名程度参加可能になります。
土屋:最近懇親会も中々参加出来ないじゃないですか?僕や神谷は実行委員や運営委員として参加出来てますし、兵頭もスポンサーの枠で参加は出来てますが、一般の参加者で懇親会に行けなかった人もたくさんいると聞いてます。ただ収容人数の関係はあるので抽選にせざるを得ない。
関:従来の抽選方式だと、締め切りまで申込みを集めてから一斉に抽選するので、結果が出るまでに時間がかかります。その間、「早く申し込んでも遅く申し込んでも同じ扱いなのか」「当落が操作されているのではないか」という不公平感や疑念が生まれ、不信感につながりやすいです。また、当落がわかるまで時間を要するため、旅程や予定も組みにくいという問題もあります。
土屋:こういった意見は参加者側の視点として大事かなと思い、関のアドバイスももらい即時抽選方式が出来ないかと登録システム提供のさくらインターネットさんに相談をさせて頂き、可能となりました。
近藤:即時抽選とはどういう方式ですか?
土屋:懇親会申込みと同時に当落が発表されます。当選の場合はそのまま決済システムで入金頂きます。
近藤:なるほど。参加者は落選の場合はすぐ別な予定を立てられるわけですね。でもそれだといつまでも満員にならないという事になりませんか?
土屋:そうです。ホストとしては心配なので申込み時期で当選確率を変えてもらいます。例えば定員2/3までは倍率1.1倍でほとんど当たるとか。
近藤:早く申し込めばそれだけ当選確率は高いんですね。でもそれだと更に不信感ないですか?
土屋:ホスト側の都合で倍率変えてると思われるので更に不信感は出そうですよね。なので現在の倍率みたいな感じで表示する様にすると提案をさくらさんから受けてその方式を採用してます。
近藤:アルゴリズムや倍率を公開することで不信感を払拭する事を考えてるという事ですね。
えひめICTトレンドセミナー2026について
近藤:今回、えひめICTトレンドセミナー2026 が同じ時期に松山市で開催されるようですが。
神谷:はい。えひめICTトレンドセミナーは7月16日(木)17日(金)に松山市総合コミュニティセンターで開催されます。
土屋:ちょっと僕らも地元愛媛松山のITイベントに関して勉強不足でJANOG58の開催を発表したらご連絡を頂きました。参加層としては重なる部分と重ならない部分がありますが同じ時期に同じ愛媛県松山市で行うイベントとして協力してお互いの理解を深めたいねとなりました。
近藤:具体的にはどんな事を考えられてるんですか?
土屋:お互い会場に行き来出来る様にバスを運行します。どちらの参加者の方も無料で利用可能です。またJANOGから運営委員IIJの松崎さんにえひめICTトレンドセミナー側で「JANOG/NOGとは?」という登壇もしてもらう予定です。さらにJANOG58のホスト企業として兵頭も基調講演を行う予定です。他NOCメンバーの声がけやお互いのホームページの相互リンクなどさせて頂いてます。
ホスト企画について
近藤:今回兵頭さんがえひめICTトレンドセミナーで基調講演をされるという事ですが、JANOGでのホスト企画的なものは検討されてるんですか?
土屋:はい。ラジオ体操です。
近藤:は?
神谷:今回ホストを行わせていただく事になって、自分としてやりたい事がありました。初めてJANOGに来た人が多くの人と絡んでほしい。これを実現する為に例えばスポンサーを募集して参加無料の小さな飲み会をたくさん開催したらどうかという提案を社内でしました
土屋:でも現実的にはさっきも話しが出た様にJANOGでは懇親会に参加出来なかった方が別途飲み会を開いてたり、恒例のユーザー会を開いてたりしますよね?これは素晴らしい文化だなって思ってます。ホストとしてそこに介入するのはちょっと望まれないかなって思いました。
近藤:なるほど
土屋:だから朝だなって。夏だしラジオ体操ってみんな出来ますよね?
近藤:まぁ小学生の時とかやってたし、確かにみんな出来ますが
土屋:お酒の席での振る舞いや挨拶・名刺交換など、初めて来た人にとってはハードルが高いじゃないですか?だからそれぞれの人で差が出ない。誰でも出来る。時間帯に競合がいない。って考えたら朝ラジオ体操ってのはベストかなと。
近藤:ホストさんから皆さんが参加されるんですか?
土屋:実はアリスタは野球とかサッカー、バスケと指導者ライセンスを持っているスポーツマンがいて、朝が得意な人も多いんです。その人達は間違いなく参加します。
近藤:いつからいつまでされるんですか?
土屋:16日(木)17日(金)18日(土)を考えてます。
近藤:土曜日もやるんですか?
土屋:JANOGが終わった後も松山を楽しんでほしいじゃないですか?
近藤:確かに運動した後にゆっくり温泉というのも良いですね!
*ラジオ体操は道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭にて開催予定です。
JANOG58ロゴについて
近藤:今回のJANOG58ロゴにこだわりポイントを聞かせてください。
関:JANOG58のロゴはデザイナーさんにお願いしたのですが、今回のテーマ「技術の成熟と次代への継承」にそったものになるようにお願いしました。JANOG58のトップページにも記載頂きましたが、このロゴは強さと長寿を象徴する日本の伝統的な吉祥文様「亀甲」をモチーフにしています。愛媛に息づく伝統工芸「水引」の結びをかたちに、六つの辺が無限のつながりを表します。
近藤:JANOG58と愛媛県にそったものになるんですね。
土屋:あとロゴ使用のレギュレーションを明確にしてほしいと関にお願いし、ロゴ使用規約を作ってもらいました。
近藤:実行委員だけでは無く登壇者や参加者の方も使えるという事ですか?
土屋:はい。実行委員を長くやっていてこの辺曖昧だなーって思ってました。ちょっとプレゼン資料に混ぜたり、SNSなど報告の時に使用していいか問い合わせ来たり。なのでロゴ自体は使っていただけるように公開して、使用方法を明確にします。
近藤:オープンにしてもらえると使いやすいかもしれないですね。

JANOG58ロゴのダウンロードは、こちら!

最後に
今回のインタビューを通じて、アリスタネットワークスジャパンの皆さんが、ホストとしての役割を超えて、いちJANOGerとして心からJANOG58を楽しもう、そして最高の会にしようと熱意をもって準備されていることが伝わってきました。
夏の松山の爽やかな空気のなか、みんなでラジオ体操で体を動かして一日を始める。ぜひみんなでラジオ体操にいきましょう!
