Title:		IRR 〜World Wide Status & Current Practice〜
Coordinator:	Kuniaki Kondo (IIJ)
		  近藤 邦昭 (JPNIC IRR Planningチーム/IIJ)
Presenter: 	George Michaelson 
		  (APNIC Technical Services Manager)
		  http://www.apnic.net/info/staff/index.html
		Tomoya Yoshida
		  吉田 友哉
		  (JPNIC IRR Planningチーム/NTT Communications)
Type:		Informational
Time:		60min

Abstract:

 IRR(Internet Routing Registry)は、一昨年のMeritのRADB有料化以来
 いろいろ変化を遂げてきている。

 そもそも、経路情報の優先性情報やオペレーション情報を蓄積するIRR
 は、RADB有料化以前はRADB,CW,RIPE,ANS,CAnetの5局体制で運用され
 ており、RADBがその中心的存在であった。これが、MeritのIRRdの無償
 公開とRADBの有料化によって崩れ始めた。これは、各ISPが独自のIRR
 を手軽に運用できるという反面、IRRの相互ミラーの運用を難しくし、
 オペレーターにとって必要な情報が適切に得られないという問題を起
 こしはじめた。

 この状況を改善するため、JPNICにおいて"IRR研究会"を発足させ、理
 想的IRRの形態に関する調査・検討を実施し、これまで多くの提案活動
 をApricotやNANOGに行ってきた。
 これら提案活動では、「適切な組織が、適切な運用を行うIRR」を求め
 各IR(Internet Registory)においてWhoisと連携したIRRの運用という
 提案をおこない、本年夏ころまでに大まかなコンセンサスを得るとこ
 ろまで来ている。

 現在、JPNICではこれらの活動を受け、IRR Planningチームを構成し
 APNICが新たに起こしたAPIRR Projectと強い協調関係を持ちながら、
 積極的な活動を行っている。

 本セッションでは、これらの活動の概要といままで行ってきた活動、
 そして世界的なIRRの状況を紹介する。また、我々に関連の深いアジア
 地域の状況については、APNICよりAPIRR Projectのチェアである、
 George Michelsonを招待し、APNICにおける活動と今後の動向について
 解説するとともに、JPNICにおける日本の対応について紹介する。

 また、これらIRRを使ったオペレーションについてはあまり語られる機
 会は少ない。そもそも、IRR情報の信憑性に関する問題も多くあげられ
 るが実際にIRRをオペレーションシーンで利用した場合に得られるメリ
 ットも多くある。具体的な例をあげながら解説し、議論する。

Detail:

  1. World IRR Current Status
	Presenter: George Michaelson (APNIC)

      RADBをはじめとする多くのIRRが世界各地で稼動している。これらの
   状況を解説すると共に、現在APNICが行っているAPIRR Projectについ
   て紹介し今後のIRRの状況を占う。

  2. IRR Current Practice
	Presenter: 吉田 友哉 (NTT Communications)

   IRRは、経路のデータベースである。しかし、この情報の利用用途に
   ついてあまり語られる機会は少ない。オペレーションシーンでは、
   IRRを使うことでどのようなメリットを得られるのだろうか。その可
   能性について議論する。