JANOG Gif JANOG IS-IS WG 実験結果概要
JANOG IS-IS WG実験結果概要
						1999.4.12 IS-IS wg, JANOG
<実験目的>
IS-IS概念とconfigの方法について理解を深める。
	1) IS-ISの立ち上げ方/各設定コマンドの意味の理解
	2) IS-ISデータベースの見方(sh isis database)の理解
	3) 複数パス、メトリック、障害時迂回など基本動作の確認
	4) Level-1/2ネットワークについて、構成上の制限や実際の動作の理解
	5) OSPFとの違いについてのおおよその理解

注)時間や使える装置が限定されていたため、一部Ciscoインプリを調べるような
  ことになってしまっていますが、これを読む方、その点ご了承ください。

<結果概要>

・基本的なコンフィグのやりかたがわかった
	1) ISISプロセスをあげる
		router isis
	    	net xx.xxxx.xxxx.xxxx.xxxx.00
	2) インタフェースにISISをしゃべらす。そのインタフェースのNWも広告する。
		int xxx
		  ip router isis
 以上が最小限のコマンド。この場合、このルータはLevel-1/2ルータとして動く。
 ルータ自体やリンクをLevel-1やLevel-2-onlyにするコマンド、メトリックを
 設定するコマンドなどなどがある
・上記、2)を入れない場合、自分(インタフェース?)がESになる

・sh isis database [detail]で、isisの構築しているデータベースが見える

・複数経路はちゃんと見える
・メトリックはちゃんと計算され、伝えられる

・障害時にはちゃんと経路再計算される。convergence timeについては、
 20台の2500シリーズレベルのルータで10数秒
 (この値自体についてはあまり絶対的な意味はない)

・ISISプロトコルスタック
Dual ISISではプロトコルスタックが2重になっている。
CLNS Forwarding →全体のclns routing
IP Forwarding   →ip routing(まあdefaultですね)
CLNS Routing計算→インタフェースのclns router isis
IP Routing計算  →インタフェースのip router isis
ISIS DATABASE(LinkStateUpdate)→全体のrouter isis JANOGとnet
(すなわち、IPだけを使うのであれば、clns routingとか、clns router isisとかは不要)

+----------------+--------------+
|CLNS Forwarding |IP Forwarding |   ↑こちらはフォワーディング
+----------------+--------------+------
|CLNS routing    |IP routing    |   ↓これ以下でルーティングテーブルを作る。
+----------------+--------------+
|ISIS Database(SPF)             |
+-------------------------------+

・Level-2はLevel-2同士でつながっていなければならない
・Level-1しかしゃべらないルータには、そのエリアでLevel-2もしゃべるルータから
 生成されたデフォルトが伝わる。

・Level-1ルータに、redistribute BGPができない(実用性は?ですが)。
(注)後日、NTT-PC関岡氏よりLevel-2にしてredistributeできたという報告あり。
	Level-1 NWにredistributeしようとしていること、誰も気がつきませんでしたね〜。
	考えてみれば、当たり前なのでしょうが。
	また、そう思うと、Level-1だけのネットワークはちょっと変かもしれないな〜。

・OSPFとの違い
SPFをダイクストラアルゴリズムで作るときに、OSPFではルータIDを元に計算するが、
その代わりにNSAPでやる(これは本質的な違いではない)。
ISISエリア境界がルータとルータの間にあるが、Level-1/2ルータをOSPFの場合の
エリア境界ルータと思うと、本質的な差はない。
CLNSも使いたい人にはうれしい(それはだれ?)
インプリの差までは今回検証できず。

以上

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