
JANOG28
プログラム詳細
- タイトル
- インターネットの経路あれこれ
- 概要
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ISPでは、ハイパージャイアントのトラヒック増加に対応する一方で、フルルートの増大や、ルート増大に伴って網内の安定性が確保できなくなる、という課題を抱えています。
このまま経路が増大すると、RIB/FIBの枯渇、経路収束時間の増加などの課題が顕在化すると予測しています。
2011年4月現在のインターネットフルルートは、IPv4 344,000程度、IPv6 5,000程度ですが、以下の要因のため、バックボーン網内の経路は今後ますます増えていくと考えられます。
1. IPv4アドレス枯渇後、最小割振帯域が/22(あるいは/24)となることで
より細かい経路がインターネットに流れる
2. IPv6の普及
3. アクセス網のIPv6化により、細かいIPv6経路が増加する
(インターネットには流れないが、バックボーン網内のv6経路が増える)
また、プライベートASやAS TRANS(AS23456)の経路など、本来インターネットには流れることのない経路もいくつか観測されています。
本セッションでは、
・現状のインターネットに流れる経路の分析
・今後の経路の予測
・経路増大や不正経路に対するISPの悩み、予想できるトラブル、技術的対応策
- RIB/FIB枯渇に備えた具体的対応策
- 不正経路受信時のトラブル、フィルタの是非
等を共有することを目的とします。
さらに、ISP以外の通信事業者(GlobalAS保持事業者)においても同じ悩みを抱えていると考え、来るべき経路増加時代に備えたよりよい運用を広く議論することを目的とします。
- 発表者
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益子 直樹 (NTTコミュニケーションズ株式会社)
2002年、NTTコミュニケーションズ株式会社入社。 広域イーサネットワークeVLANにてL2SW網の設計、開発、運用に従事。
2006年より、OCN(バックボーン、対外ピアリング)のネットワーク運用業務に従事。
吉村 知夏 (NTTコミュニケーションズ株式会社)
2003年、NTTコミュニケーションズ株式会社入社。
OCNのサーバ運用に従事。
2007年より、OCN(バックボーン、対外ピアリング)のネットワーク設計・開発業務に従事。
InternetWeek2005~2006「DNS DAY」、Interop2007~2009「DNSホットトピック」、Interop2009「DNSワークショップ」、APRICOT2011、NANOG32等で発表。
日本DNSオペレーターズグループ幹事。
- 事前資料
- 事後資料