JApan Network Operators' Group
JANOG44は株式会社アット東京のホストにより開催します。

関西データセンター事情2019

概要

0から1へ大阪のDC事情は近年で大きく変わりました。
前JANOG等で議論されていた堂島問題などについては改善がされてきました。

海外CSPや西日本のISPも続々大阪への進出をしていく中で、新しい問題が出てきています。
西日本のインターコネクト及びサーバーファームの場を1から100に変えていくための次なる一歩をみなさんと議論したいと考えています。

発表者

小椋 祐也(株式会社アット東京)

Joanne Chan(エクイニクス・ジャパン株式会社)

齋藤 努(エヌ・ティ・ティ・データ・カスタマサービス株式会社)

原 幸之助(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社)

モデレーター

生野 勇貴(株式会社オプテージ)

資料

関西データセンター事情2019 (小椋)

関西データセンター事情2019 (Chan)

関西データセンター事情2019 (齋藤)

質問回答

頂いた質問から登壇チームにて可能な範囲で回答させていただきました。

 

 

Q.ISPとCSPがやりとりしても、お互いがお互いに接続しに来てないから、、、と話が進展しないので、双方がつなぎに来るきっかけをDC事業者さんやIX事業者さんによしなにやっていただけたらなあ、という熱い想いです。

A.はい、そういうきっかけを作れたらと思います。そのためにも、Osaka Peering Festivalなどのコミュニティも活用していただけたらいいですね。(原)

 

Q.南海トラフ来て市内が一時的に水に浸かっても、大丈夫なPOPをどこかに作れませんかね?候補としてはどのへん(地名)がええんですかね?

A.少し発表の中でも触れましたが、最近では北摂エリアなどの郊外も増えてきていますし、市内のDCでも水害・災害対策はしっかりとやられているかと思います。(原)

 

Q.上町断層沿いにDCが多く、ちょっと心配です。もう少し別の場所に置いた方がいいのではないかと思います。

A.海外の事業者含め、やはり懸念されていることでもあるので、郊外も増えてきた背景はあると思います。もちろん、市内の土地探しが難しいこともあります。(原)

 

Q.大坂北部(彩都や茨木等)のDCラッシュもあって、これまでの堂島一局集中から、なんとなく、インターネットの地図が書き変わる気がしているのですが、ご意見を伺いたいです。

A.東京・大手町の一極集中から変わってきたように、大阪も堂島一極集中から分散することで、もっと西日本のインターネットの重要性も増して活性化されるのではないかと期待しています。(原)

 

Q.九州の者です

関西が盛り上がれば九州にも目にみえあわかるメリットはありますか

関西の人にとって九州に対して今後期待すること等はありますか

A.最近1年で九州の事業者さんが増えていることは発表したとおりで、この流れが加速する事を期待しています。(齋藤)

 

Q.NTT中継DFも関西では枯渇してます。この状況の中で、NTT西並みの価格が出せるキャリアが出てこないと関東のような流行り方はしないのではないでしょうか?

A.NTT東西のDFの価格についてはいろんな背景がありますが、関東でもNTT東のDFの価格で提供しているキャリアはないのかと思います。しかし、関東のようにファイバーを提供できる事業者の数も少なく、競争が働いていないのも事実かもしれません。解放と競争がポイントになると考えています。(原)

 

Q.「新規回線の鈍化」、「廃止回線の増加」については、100G化などの大容量化によるものと考えてますが、これについて如何でしょうか?

また、関係性を確認された事はありますでしょうか?

A.当日の廃止は2013年からだったのでうまく紐づけられませんでしたが、2011年からの鈍化に合わせて廃止も2011年からは絶対数は増えてきている傾向がありました。これも関係性を確認できる材料ではありませんが、今回の事象は1要因として大容量化という背景は考えられそうだと感じます(小椋)

 

Q.堂島1,3,4におる事業者です。

4ビル間、同様な対応(入館、配線、回線納期、お値段)が可能になる時期を待っております。

その方が、どなたに対しても効率的ではないかと思われますが、ハードルが何なのか改めて知りたく存じます。

A.端的に言うと、各ビルの事業者が異なるという事です。傍から見ると同じNTTグループなんだからサービス統一すればいいのに・・・というご指摘はよくうけるのですが各社が設計・運用ポリシーも全く別物で構築・運営している(さらに競争関係にある)というのが正直なところです。(齋藤)

 

Q.堂島の各ビルの建て替え問題は大丈夫ですか?

Q.テレパークはかなり古いですが、建て替えなどの予定はありますか?

Q.3ビルの建て替え予定は?

A.NTTのおえらい方々が考えているとは思うのですが詳細をお知らせできるまでにはもう少し時間がかかりそうです。(齋藤)

 

Q.構内配線の廃止の話ですが、2年未満での廃止が増加するとその分だけ手作業による運用コスト・ヒューマンエラーが増えるように感じます。

ユーザに長く使ってもらう、または作業を自動化するなど、特別な対策等は考えられるのでしょうか?

A.作業が短期に集中する分、運用コスト・ヒューマンエラーのリスク増はおっしゃる通りだと思います。自動化できるプロセスは存在するので、取り組んでいます。一方、自動化ができない部分もやはり存在し続けますが、先の自動化プロセスからの情報が正確性を高めることにより削減できるリスクもあるので、うまく自動化・効率化を進めて負荷軽減につなげられればと考えますし、JANOGでの皆様の事例はすごく参考、刺激になります(小椋)

 

Q.堂島コネクトは、どこに申し込むのでしょうか。

A.ご契約中のデータセンタの担当者さんにお問合せいただくか、齋藤までお問合せいただけましたらご案内させていただきます。(齋藤)

 

Q.堂島と他のエリアを接続したい場合、堂島の各ビル(3/4)は、引き込みまで冗長取りながら、そのまま出れますか?

A.実際の経路情報は各キャリアさんがお持ちになっているので個別でお問合せいただく必要がありますが複数のキャリアさんを使ってということであれば可能かと思います。(齋藤)

 

Q.関西地区、堂島の次はどこになるんですか?

A.難しいですね、DCのキャパシティ・拡張性、ファイバーのルート・価格、ニュートラル性、海底ケーブルのバックホールのルートなど含めて、提供可能になるエリアになるのではないでしょうか。フレッツのPOIとの接続性も重要な観点の一つかと思います。(原)

 

Q.新しいバックホールサービスの大阪側拠点はどちらでしょうか?

A.関西エリアに入る海底ケーブルの陸揚げ局のほとんどは伊勢志摩であり、そこから大阪にどのようにもってくるかの話かと思いますので、需要があるDCかつケーブルルートが確保できる(保有している)という条件で接続されると思います。(原)

 

Q.以前大阪で直下地震が発生した際、どんな障害やトラブルが発生しましたか?

A.NTTDATA堂島ビルに関しての事例となりますが、大きな障害、トラブルは確認されていません。ただ交通機関が機能していなかったため、運用要員の交代ができない(来れない・帰れない)という状況にはなりました。(齋藤)

 

Q.NW-POPとサーバーファーム間のダークファイバーが重要とのことですが、どれくらいの回線容量、光芯線数が必要になってくるのでしょうか。利用規模に左右されると思いますが。。。

A.事業者のニーズおよびNW-POPとSV Farm間の距離・損失・コストにも影響されるのですが、各事業者単位で見るとファイバーの芯線数はそこまで多くないかと思います。それよりも損失およびルートの冗長性が重要になります。(原)

 

Q.関西全体のdcの空き状況、割合はどの程度でしょうか。

A.関西全域で見ると、DCの建設は年々増えていますので需要にあった速度で進んでいるのではないかと思います。大阪市内という意味ではかなり空き状況は少ない状況かと思います。(原)

 

Q.NTT茨木DCはマルチキャリア接続可能になりますでしょうか。

A.はい、キャリアニュートラルDCです。(原)

 

Q.淀川の渡河ルートが少なく南北に分断されてるように思われる。堂島問題・LSバックホール問題の次に淀川問題の解決が望まれます。

A.ルートが少ないですが、ルートの新設は、投資回収を行うのが難しいかと思います。現状も鉄道や道路(橋)の下を通していたりと、公共事業に相乗りする形の形態となっていますので。また、大阪は水の都と言われるだけあり、やはり水路が多いのも課題ですね。(原)

 

Q.廃止回線の種別はメタルですか?光ファイバーですか?それとも両方でしょうか?

A.今回のデータは、両方を含めたものです。ご質問いただき、比率を調べてみましたがメタル:光ファイバは、3:7くらいの割合にありました。廃止の伸び率は、メタルはコンスタントに出ていましたが、光ファイバは最近多く出ている傾向があります(小椋)

 

Q.伊勢志摩?大阪までの異ルートがとれるとのことですが、伊勢志摩のランディングステーションが津波で流され、使えなくなることに対して、どのような海外からのルートがあるか教えてください。

A.志摩LSが流されると主には関東もしくは中部エリアにあるLS経由となります。(生野)

 

Q.Ashburnの興隆の理由が電力と土地にあるのなら関西(特に大阪)はだいぶ不利ですよね、正直。

A.Ashburnと同じ状況というのは厳しいかと思います。土地の広さも電力コストも圧倒的に違うのですが、お伝えしたかったのは、DCの調達として主力になっている海外CSP/Cloud事業者などのトレンドはAshburnのようなモデルになっていて、その要求が日本でもあるということです。もちろん日本のマーケットに合わせたニーズになってはいますが、基本の要求ポリシーはそのようなモデルがベースになっていることが多いのかと思います。(原)

 

Q.東南海地震に対する考慮は何かされてますか?

A.各DC事業者が行政のハザードマップや想定される災害リスクに対応できる設備構築を実施しているかと思います。(原)