集合住宅においては、個々人が契約するISPとは独立に、集合住宅全体にインターネット接続が用意されている事例が増加している。
単身向け・家族向けのいずれの賃貸においても無料でインターネットの利用が可能であることが部屋選びのポイントの一つとなっている。また、新築の分譲マンションでは各部屋にインターネット接続が用意されているのが当たり前になっている。このようなサービスを提供している事業者が「マンションISP」である。
ただ、マンションISPはB2B2Cに特化したビジネスを行っている場合が多く、その実態が利用者そのものからは見えにくく、またマンションISPの多くは通信事業者や大手ISPの卸サービスを利用していることもあって、運用者コミュニティからもわかりづらいとも言える。
本講演ではそのようなマンションISPの実像を明らかにする。また今後の動向として、ホームIoTの展開や5Gの接続性の提供のプラットフォームとして、集合住宅とそれに接続性を提供しているマンションISPが重要な鍵の一つとなるために、これらの方向性についても議論する。
石田 慶樹(日本ネットワークイネイブラー株式会社)
高島 正宜(株式会社ギガプライズ)
知られざるマンションISPの世界 (石田) 知られざるマンションISPの世界 (高島)