概要
集合住宅におけるインターネット環境は、テレワークや動画視聴など、日常生活に不可欠な基盤インフラとなっています。
しかしその一方で、「配管を利用できないなどの問題」「曖昧な責任分界点」「契約形態の複雑さ」「速度やサポートへの不満」など、多くの課題が現場で顕在化しています。
私たちが参画している(一社)集合住宅デジタル高度化協議会は、これらの現状を整理・可視化し、集合住宅インターネットを取り巻く技術・契約・制度面の構造と課題を包括的にまとめたホワイトペーパー「集合住宅インターネットの現状と課題 2024」を公開しました。
本セッションでは、このホワイトペーパーの内容をご紹介するとともに、実際に集合住宅インターネットに関するサービスを提供されている事業者による「ホワイトペーパーに記載しきれなかった裏話」を紹介します。
さらに、実際にネットワークを利用、運用しているJANOGerの皆様から、ユーザー・技術者としての生の声を聞き、議論を実施します。
特に、以下のようなテーマを中心に、フロアとの対話を交えながら進行したいと考えています。
・管理組織との連携や設備提供の「あるべき責任構造」とは?
・集合住宅での”ネットワーク品質の確保”をどう考えるか?
・ISP/集合住宅インターネット事業者/管理組合/オーナー/住民、それぞれの立場で感じる”もやもや”とは?
・今後、JANOGerとして貢献できる分野はあるのか?
集合住宅におけるネットワーク設計・運用・利用の「リアル」を共有・議論し、業界横断的な知見を集約し、議論する場となることを目指しています。
議論ポイント
集合住宅におけるインターネット提供は、今や通信インフラとして不可欠な存在である一方で、提供形態や契約構造、設備構成が多様かつ複雑であり、「誰がどこまで責任を持つのか」「どこがボトルネックか」といった論点が技術・制度の両面で未整理のまま残っています。
ホワイトペーパーの制作段階で得られた「事業者側の裏話」や、現場での対応事例などを共有し、さらに、JANOGerの皆様から実際の運用・設計・利用の観点での意見や課題感を募り、ディスカッションを通して集合住宅インターネットにかかわる全員の知見を集約することを目的としています。
議論のゴールは、「何が本質的な課題なのか」「どこに共通仕様や制度設計の余地があるのか」「JANOGとして貢献できることはあるか」といった、点を議論することにあります。
上記のための議論ポイントを以下のように考えております。
① 集合住宅ネットワークならではの「技術的課題」はどのように解決すべきか?
速度・遅延・混雑といった品質面での課題を誰がどう改善すべきか
ISP/設備業者/管理会社/居住者、それぞれの役割と期待のギャップ
② 現場で顕在化する契約・責任構造の複雑さとその影響
全戸一括・任意加入・個別加入など契約形態の多様性を整理すべきなのか
故障時など責任分界点が曖昧なままになる構造的課題
住民・管理組織とのコミュニケーションにどう貢献できるか
③ JANOGerとして技術者が貢献できることは何か?
ネットワーク設計・監視・サポートのベストプラクティス共有
トラブルのナレッジ共有、共同での調査・提言活動の可能性
場所
多目的ホール/1F
日時
Day2 2025年7月31日(木) 15:45~17:00(1時間15分)
発表者
公開資料
その他
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