WANネットワークにおける監視の高度化手法: アクティブ監視、テレメトリー、AI技術の活用

概要

近年ではビジネスのネットワークインフラの重要性はさらに増し、ネットワークの障害がビジネスに与える影響は非常に大きいものとなっています。しかし従来のSNMPやICMPによる監視では、ネットワーク機器が生きていることしか見えず、その上で通信が正常に転送されており、ユーザが快適にネットワークを使えているかは監視できていません。そのため、ユーザからの申告で初めて障害に気づくケースや、人力での高度な切り分け作業が必要となることから MTTRが長くなる場面が後を絶ちません。本講演ではこうした課題を踏まえ「常時快適に使えるネットワーク」を実現するために活用できる技術を紹介します。

まず、このような課題に対応するために近年広く活用されているアクティブ監視の手法があります。しかし、アクティブ監視単体では限界があり、さらに障害検知と障害切り分けの迅速化を実現する手法として近年のネットワーク機器が持つ高度なテレメトリー機能 (例. Juniper Resiliency Interface)についてご紹介します。そして、テレメトリーやBMPなどで取得した複数の監視データを時系列に並べAI技術で相関関係を抽出する最新アプローチの位置づけを示し、ネットワーク運用者が「単に機器が生きているか」ではなく「パケットが正しく流れているか」を総合的に把握できる新しい監視手法を紹介します。

議論ポイント

・WANネットワークにおいて単純なSNMPやICMPでの監視は十分か
・Cisco ThousandEyesやJuniper Paragon Active Assuranceなどのアクティブ監視のソリューションがどのような場面で役立つのか、一方でどのような場面で役立たないのか
・役立たない場面 (障害箇所の特定や原因特定)で使える技術 -> IPFIX Information Element 89 (forwardingStatus), Juniper Resiliency Interface, Telemetry
・AI/ML技術を組み合わせることで何ができるか

場所

大展示場1/1F

日時

Day3 2025年8月1日(金) 10:15~11:00(45分)

発表者

山岸 祐大
Yudai Yamagishi
ジュニパーネットワークス株式会社

公開資料

その他

本プログラムはストリーミング配信予定です。

アーカイブ配信

本会議終了後、順次配信予定です。