概要
皆さんは「ネットワークのデジタルツイン」にどのような印象をお持ちでしょうか?多くの場合は仮想アプライアンスを用いた仮想環境を思い浮かべるのではないでしょうか。このセッションでは、デジタルツインというワードを単なるラボ構築として捉えるのではなく、運用業務に実装しようとした場合の課題や技術の選択肢を整理します。さらに仮想環境の目的を考え直し、考慮すべき問題を具体化します。
我々は、ネットワークをマルチレイヤで構成されるグラフとしてモデル化することで、ISPなどの現用ネットワークの規模を保ちながら仮想環境上に構成をコピーする取り組みを継続しています。構成をコピーする目的としては構成変更の事前検証、障害対応の試行錯誤、教育目的などがあります。直近では機器の増設や切り離しを想定した事前検証に使用するため、containerlabで建てた仮想環境上でノードを追加削除する模擬機能を実現しました。
この取り組みの中で得られた技術的難しさ、例えばノード追加削除の模擬の複雑さや、手順書のコマンドをそのまま実行することの困難さ、といった経験則を共有します。また、ツインといいつつ本番と完全に同一ではない環境の動作をどう扱うのか、環境としての信用を得るプロセスについて整理します。具体的な事例を通じて、現時点における実現可能性やデジタルツインを実現しやすいネットワーク構成についてなど、実装について議論する予定です。
ネットワークのデジタルツインをこれから始める方も、既に取り組んでいる方も、ツイン具体化に向けた要件を考えるきっかけとなり、各オペレータにおける明日からの実装の手助けとなることを目指します。
議論ポイント
ISP・キャリア・エンプラ・DCなど運用環境は各社で異なり、それぞれで着目するポイントも異なることが想定されるため、デジタルツイン環境に求める要件を様々な角度から意見を出し合いたいです。全ての要件を満たす技術は現状では存在せず、何を重視するのかの考慮ポイントやトレードオフについての具体的な議論ができることを期待します。
場所
本会議場2 グラングリーン大阪北館6F 6-1
日時
Day2 2026年2月12日(木) 10:20~11:20 (1時間)
発表者
公開資料
各種情報
| ストリーミング配信 | 実施する |
| アーカイブ配信 | 実施する |
| SNSやSlackでの議論 | 制限しない |
| プログラム種別 | 登壇者から応募のあったプログラムです |
アーカイブ配信
本会議終了後、順次配信予定です
