JApan Network Operators' Group
JANOG37は中部テレコミュニケーション株式会社のホストにより開催します。

トラフィック制御から考えるネットワーク中立性

概要

従来、ISPやキャリアの技術者は、自社バックボーン網やトランジット/ピアといった対外接続の容量について技術や予算の制約の中で設計・構築を行い、運用時にトラフィック制御を行うことで問題解決を図って来たのではないでしょうか。一方で、iOSのアップデートなどでバーストトラフィックが発生し数日間にわたって帯域を占める昨今の傾向に、今後どうやって対応していくのかといった課題が最近になって一層顕著になってきました。

日本国外ではネットワークの中立性といった、技術や予算とは異なるあらたな制約条件の下、自由にトラフィック制御を行うことができなくなりつつある話も聞こえてくるようになり、昨年のNANOGでも議論されました。

このようなネットワーク中立性といった議論はまだ国内では現実的に議論にはなっていませんが、ゼロ・レーティングやローミング費撤廃といった話は世界的に着目されており、その影響が波となって日本にも押し寄せてくることも現実性を帯びてきました。

本セッションでは、運用者からみた最近のトラフィック傾向と課題を紹介しつつ、このようなトラフィック制御のお話をネットワーク中立性の観点からお話しし、今後、運用者のスタンスにも関わっているのかを議論したいと思います。

発表者

石田 慶樹 (日本インターネットエクスチェンジ株式会社)

水越 一郎 (東日本電信電話株式会社/情報セキュリティ大学院大学)

水野 稔晴 (中部テレコミュニケーション株式会社)

資料

トラフィック制御から考えるネットワーク中立性(石田)

昨今のトラフィック状況 (石田)

Network Neutrarity 周辺(水越)

トラフィック制御から考えるネットワーク中立性 (水野)

参考

ネット中立性をめぐる最新状況(IGCJ6)

A Technical Approach to Net Neutrality (NANOG39)

Measuring Broadband America(NANOG62)

ネットワーク中立性「問題」とは何か?

Net Neutrality