JANOG48ミーティング 企画編成委員の池田です。
プログラム紹介第6弾は、Day1(2021年7月14日 水曜日)の17:00から SOPIA にて行われる「IXの現状と新たなる展開 ーサステナブルなIXを目指してー 」の発表者である石田 慶樹さん、金子 康行さん、日里 友幸さん、西田 圭さんにお話を伺いました。

上段左:担当プログラム委員 鈴木さん
中央左:ケーブルテレビ株式会社 日里さん / 中央右:日本ネットワークイネイブラー株式会社 石田さん
下段左:株式会社グローバルネットコア 金子さん / 下段右:株式会社QTnet 西田さん
プログラムに応募したきっかけを教えてください
QUNOG で QUIX の話をしているときに TOCHIGIX の話を聞き、それに関連して総務省のインターネットトラヒック研究会で地域IXの話が取り上げられており、そこでは地域IXが必要という話はあっても、こうすればできるとかという話がなかったため、それについて関係者が多いJANOGで議論したいなと思い、応募したという流れです。
地域IXを構築・運用した中で、苦労した点や課題と考える点について簡単に教えてください
金子さん:
例えば Echigo-IX の場合、構築自体はみんなで盛り上がって一気に進んだので、さほど苦労はありませんでした。
ただし運用フェーズに入ると、利用や負担の公平性をどう保つかという課題が徐々に大きくなってきたように思います。この辺りの詳しいことは、プログラムの中でお話ししたいと思っています。
発表テーマについての意気込み・発表で時に聞いて欲しいこと・議論したいこと
石田さん:
経済面で言うとIXがあるのは合理的で、
今回のようなコロナとかEスポーツとかを考えるとトラフィックを散らばらせるというのは、ミッションとして存在しています。
ただ、トラフィックの分散をどの程度まで進めるのかというのは議論になります。分割しすぎると不幸なことになるかもしれないので、それについて今回の JANOG で議論したいです。
日里さん:
JANOG には 新潟、九州、栃木 を含めた全国のいろいろな地域の方が集まるのでさまざまな地域の課題を聞けます。
また、地域特性はある程度あるので、課題を共有することで、自分のところでもやってみようという方が出てくるかもしれません。TOCHIGIX も始めたばかりで、その中での課題を共有したいです。
西田さん:
IXの検討を進めていく中で、「鶏が先か、卵が先か」の話が出てきます。
・トラフィックが見込めると接続
・場がないとトラフィックは集まらない
その話が続くと、いつまでも実現が難しいため
まずは、私達ができることを始めました。
すぐに答えは出ないと思いますが、
各社ができることをやり続けていくことが必要だと思います。
サステナブルなIXを目指すにはどうしたらいいか
皆さんと議論できたらいいなと思います。
金子さん:
新潟にENOGができて11年経ちましたが、その後に続くように九州・沖縄のQUNOG、北海道・東北のTDNOGなどの地域コミュニティが各地にでき、非常に嬉しく思っていました。さらに今回、福岡にQUIXが、栃木にTOCHIGIXができ、このようなプログラムもできるようになりました。
コロナ禍をきっかけに地域移住の流れも見えつつありますし、その中で、トラフィックの分散やビジネスの分散も必要だと考えます。地域の人たちがそれぞれの地域で集まって力を合わせて、個性的な地域コミュニティや地域IXのモデルを増やしていくきっかけになればいいなと思っています。
参加者へのメッセージをお願いします
石田さん:
地域IX を欲しがる人は多いけど、自分たちで作るとなるとどうすればいいのか。そのために必要なことが分かれば。
金子さん:
他の人と被るけど、
自分が楽しいからこういうことをやっている。
出発点はコミュニティであり、コミュニティがなければ IX もない。
自分が生活している場所で仲間を増やしたい。そういうところを大事にしたいです。
日里さん:
金子さんの影響で地域IX(TOCHIGIX)を始めたので、このセッションを聞いて自分もやってみようと思ってくれる方がいたらいいなと思います。
これを考えることで、地方創生につながっていくのでは。
西田さん:
地域NOG「QUNOG」は、2014年JANOG33別府の際に九州のエンジニアが集まった際に始めてみようでスタートしました。 QUNOGのSlackでは九州のIXについてディスカッションするチャンネルを設けています。ぜひみなさんのご意見をお聞かせください。
登壇者のみなさま、インタビューにご協力いただきありがとうございました。
JANOGer のみなさま、当日をお楽しみに。