概要
クラウド利用や生成AIの普及により、DC間トラフィックは増大の一途をたどっています。私たちは、複数拠点のDCをEVPN/VXLANとIOWN APNで結ぶ分散DCアーキテクチャを、技術開発・サービス開発を通じて社会実装させていきたいと考えています。
しかし、いざこの基盤を運用するとなると課題に直面することとなります。
私たちは、IOWN APNをDC間バックボーンに用いた3拠点の分散DC基盤を構築し、多数の実証実験を支えてきました。しかし、この基盤を日常的に運用管理しているのは少数のメンバーです。
少数での運用にも関わらず、その運用には広く専門的なスキルが求められます。Cisco NexusによるVXLAN/EVPNのL2/L3オーバーレイ、Fujitsu・NEC・Ciena といったAPN(光伝送装置)によるL1パスの構成、そしてそれらをまたぐマルチベンダー・マルチレイヤの設計・障害対応など。
現場では、
・光(波長・回線)とオーバーレイ(VXLAN/EVPN)を別システム・別手順で構築・変更
・案件やユーザー単位の変更や切り戻しが難しく、運用が属人化する
・障害時は物理・論理の対応関係を手動管理し、リアルタイムな状態把握にも手間がかかる
といった課題に日々向き合っていました。
本発表では、この「少人数×マルチレイヤ」という制約の中で取り組んできた自動化・可視化の実装と知見を共有します。具体的には、
・ネットワークオーケストレータを核に、光波長パスとVXLANを案件やユーザー単位で一括構築・変更できるシンプルなAPI
・マルチベンダー・マルチレイヤ環境でのトランザクション整合性の確保
・物理〜論理レイヤを跨いだ対応関係をDB化するとともに、各デバイスからライブステータスを定期取得し、少人数でもリアルタイムに全体を把握できる可視化
を紹介します。
さらに、これらのシンプルなAPI・トランザクションの一貫性・構成情報とライブステータスの取得基盤は、AIエージェントがネットワークを理解し操作するためのインターフェースとしても機能します。本発表では、AIエージェントが自然言語の指示をもとにマルチレイヤ環境の情報収集・設定変更・状態確認を自律的に行うデモを実施し、少人数運用の次の一手としてのAI活用の可能性をお見せします。
議論ポイント
・光とIPをまとめて管理するのは現実的か?
- L1の光パスとL2/L3のオーバーレイ、皆さんの環境では別チーム・別システムで管理していますか?
- まとめることのメリット・デメリットは?
・「L1からL3まで一画面で見たい」は実現すべきか?
- レイヤーごとに専用の可視化ツールを使い分ける方が現実的か、それとも統合ダッシュボードを目指すべきか?
・自動化するときベンダーごとの癖に苦労していませんか?
- 私たちはNETCONFで統一しました。同じNETCONFでもベンダーごとにYANGモデルの構造や挙動が異なり、その差異の吸収に苦労しました。皆さんはどう乗り越えていますか?
・複数ベンダーをまたぐ設定変更で、失敗時のロールバックをどう実現していますか?
- ベンダーコントローラごとにロールバック機能があったり、なかったり。ロールバック対応はどのようにしていますか?
・AIエージェント活用に必要な前提条件は何か?
- 今回、シンプルなAPI・トランザクション整合性・ライブステータス取得の基盤があったからAIエージェントが機能しました。皆さんの環境でAIを活用するとしたら、まず何を整備する必要がありますか?
場所
本会議場1F(メインホール)
日時
Day3 2026年7月17日(金) 11:30~12:15 (45分)
📅 Googleカレンダーに追加発表者
Masanobu Yoshi
Yusuke Suzuki
公開資料
各種情報
| ストリーミング配信 | 実施する |
| アーカイブ配信 | 実施する |
| SNSやSlackでの議論 | 制限しない |
ストリーミング配信
準備中
アーカイブ配信
本会議終了後、順次配信予定です