JApan Network Operators' Group
JANOG37は中部テレコミュニケーション株式会社のホストにより開催します。

157日間で出来たこと

JANOG37実行委員長の神谷です。最後のニュースレターということで、JANOG37の軌跡を書いてみます。

JANOG37のベースを築くまで

JANOG実行委員会は、プログラム委員・企画編成委員・会場設営委員、それらをまとめる実行委員長で構成され、2015年8月18日に各分科会の委員長とホストが初めて顔合わせを行い、JANOG37が始動しました。

この日から、各委員長とホストでJANOG37にかける想いを共有し、テーマ决定、チャレンジ事項の検討、スタッフ公募と準備を進めていましたが、JANOG37を準備していくうえで、各委員長・ホストは「インターネットをより良いものにしたい!」という共通の想いがあり、この想いを表すテーマを决定するまでの1ヶ月間、毎日何が良いか考えていました。そこでまず行ったことが、過去のJANOGミーティング参加者からの事後アンケートをひたすらに読むことでした。気になったアンケート結果として、「内輪でのミーティング感」という言葉があり、プログラムなどで質問者が常連参加者やスタッフである場合が多い、という辛辣なものがありました。

この雰囲気を打破するために、「参加者全員が議論に参加し、みんなの抱える問題を解決するきっかけを作り、インターネットの改善に繋げたい!」と考えました。そこでJANOG37では「みんなでつくるインターネット」というテーマを掲げ、テーマ実現に向けた数々のチャレンジ事項を検討しました。

チャレンジの一例

ここまで2ヶ月間、各委員長とホストで5回の打ち合わせを行い、準備を進める土台を築いた上で、スタッフ募集を開始しました。

JANOG37実行委員会本格始動

スタッフ採用が完了し、採用したスタッフ31名全員が初めて顔を合わせたのが10月15日でした。テーマに沿ったチャレンジを実現し、かつより良いものにするため、各スタッフが主体的に準備を進めていきました。

janog37-column11-1.JPG通常プログラムでは、スタッフが応募プログラムの中から各々プログラム構成案をプレゼンし、タイムテーブルを作り上げました(プログラム選考の裏側)。特に、LT投票という新しいチャレンジでは、投票の仕方を决定するだけでも、JANOGメーリングリスト参加者のみの投票にするのか、複数投票をどう回避するのか、投票結果をどのように公開するのか、投票のタイミングは何時が良いかなど、細部にわたって検討を行い、1ヶ月以上スタッフで意見を出し合って決めました。投票期間中はJANOG参加者から投票があるか、ドキドキしていたのですが、結果142票の投票があり、しっかり参加者の声を反映したLTを作ることができました。

また、その他JANOG37の1つ1つのコンテンツは、発表者を含む運営に関わる全員が悩み抜いて作った成果物であり、自信を持って公開できるものになりました。

ここまで5ヶ月間で、参加者全員で議論するベースが出来上がり、いよいよ本番当日を迎えることになりました。

JANOG37本会議開催

2016年1月19日。私は本会議前日に名古屋入りし、ドキドキであまり眠れませんでした。1月20日朝6:30に目覚めて、ヨシ! 本会議場の準備だ! と意気込んでいたところ、スタッフとの連絡に利用していたチャットツールが炎上していました。「新幹線が遅れている」「搭乗予定の飛行機が....」と各地から名古屋に向かっているスタッフから報告があり、慌ててテレビをつけると名古屋は大雪警報、私の泊まっていたホテルのカーテンをあけると・・・そこは雪国でした。飛び起きて、本会議は開催できるのか、準備は間に合うのか、登壇者は発表時間に間に合うのか、寝起きから頭がフル回転でした。準備スタッフの到着が遅れたり、会場へ荷物が時間通り届かなかったりしましたが、スタッフの尽力で、時間通りに本会議を始めることができて本当に安心しました。

janog37-column11-2.JPG2日目以降は天気も快晴で最高のJANOG37日和で、ふたを開けてみると参加者数672名と東京以外の開催では過去最大のミーティングとなりました。

肝心の会議内容はJANOG37のテーマ通り、常連参加者やスタッフからだけではなく、参加者全員を巻き込んだ議論ができ、大盛況の会議でした。JANOGで初めて発表した大平浩貴さんは、「参加者からの多くのフィードバックをもらうことができて感激でした。これからもセキュリティ・通信の知識をつけ、JANOGミーティングに参加したい」とコメントしてくれました。JANOGミーティング初参加者の一人は「各プログラムでの議論で、企業の壁なく競合他社でも同じ問題を解決するために熱心に議論していて驚いた。是非また参加したい」とコメントしてくれました。それ以外にも、「プログラム構成の流れがいいね!」や「新しい技術やこれから知っておかなければいけないことを気付かされるね!」といった通常の仕事では見えない気付きがあるというコメントもありました。

JANOG37終了までの157日間、楽しいことも辛いこともありました。それでもみんなの思いがつまったテーマ「みんなでつくるインターネット」を実現することができて本当にうれしかった!

JANOG37まとめ

JANOG37に関わっていただいたみなさん、本当にありがとうございました!! 会期中にJANOG37に関わることができなかったみなさんもJANOG37をアーカイブで味わうことができます。アーカイブの公開は2月29日までとなっていますので、期間内に視聴していただき、悩みを解決するきっかけにしていただければと思います。

https://www.janog.gr.jp/meeting/janog37/streaming-web/streaming-od.html?mid=2&pl=j37-jizen

JANOG38も近々始動します。今後のJANOGミーティングをより良いものにするためにも、みなさんの声をアンケートで是非お聞かせ下さい。

事後アンケート

JANOG38でみなさんとお会いできることを楽しみにしています。

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