JApan Network Operators' Group

発表者コラム: 2017年 日本のマストドン

JANOG40ミーティング最初のプログラム「2017年 日本のマストドン」について、発表者の佐々木健さん(株式会社DMM.comラボ)に自由気ままに語っていただきました。


マストドンのプログラムの裏側で起こったこと

はじめまして、JANOG40ミーティングののマストドンセッション(7月27日(木) 2017年 日本のマストドン)で発表させていただくことになった佐々木です。

JANOGのプログラム選考は非常に厳しいんですよね。こんな話が聞きたいな、とカジュアルにプログラム応募をすると、大体選考で落とされちゃう。プログラム落選回数を数えたことはないんだけどタイトルホルダーの自覚はあります。スタッフからの応募は通りやすいとかいう噂はあるんだけど、まったくそんなことはないんですよ。ほとんどのプログラムが応募時点できちんと形になってるので、カジュアルなプログラム応募が通らないのはまあわかるんだけど、やさしくない世界です。

でも、落とされても落とされても、カジュアルな応募はやめられないんだよね。多分病気。今回も、4月13日頃から急速にマストドンがバズったので、マストドンの話を聞きたーい、と4月17日のプログラム応募締切日にかけこみ応募をしてしまいました。サービスの裏側の人にお願いしてパネル形式でやればとりあえず面白いんじゃない? というライトな気分での応募。いちおうチャットで、さくらインターネットの横田さん(通称よこたん)に、JANOG40ミーティングの日空いてる? というのは聞いたりはしてるが。いつも巻きこんで本当にすまない!!

8割ぐらいは、出来心で応募しちゃった、テヘッ、って感じではあるんだけど、2割ぐらいは真面目に考えてはいた。

  • インターネットは人と人とを繋ぐもの、であり、コミュニケーションツールにフォーカスするのはJANOGとしても大切なことではないか
  • 集中と分散の繰り返しの中で、マストドンは分散、というキーワードでも語れるのではないか
  • マストドンはインスタンス間で通信を行なう。その通信プロトコルに着目すると見えてくるものがあるかも
  • 今的なアプリケーションはこうなっている、ということをネットワークエンジニアにも知ってもらうのは意義があるのではないか
  • ソフトウェアがバズるというのは定期的に発生して、何らかの遺産を残していく。マストドンは1ヶ月で廃れるかもしれないけど何を遺産として残すのか

もちろんそういう真面目な思いは全然書かなかったんだけど(言葉にすると軽くなるからな!!)、バズる、ってのは怖い現象ですよ。プログラム応募が通ってしまったのだ。応募者もびっくり。

でも、希望枠60分から、40分に時間が短くなってしまいましたよ。60分あれば、サービスに関係した人を3人探してきて、パネルにしたてればOKと思ってたんだけど、40分だとパネルはさすがにきびしい。しゃあない責任を取って、よこたんと2人で頑張るか、というのが私が今回登壇することになった理由ね。

登壇するなら自前でインスタンスを立ててみるか、ということで作ったのがjanogdon.net。JANOGのメーリングリストに作ったよ、って投げたらいきなり「IPv4だけ?」と、つっこまれちゃったのはびっくり。JANOGはこわいところだと思った。JANOG40ミーティング当日ははやさしい世界だといいなあ。ちなみに今はIPv6でもアクセスできるぞ!!

ってところで、当日は何を話そうか?

  • 分散SNSの歴史
  • マストドンに使われている技術解説

あたりに触れつつ、質疑をする流れで考えているんだけど、もし、これ聞きたい、ということがあれば、janogdonの中で叫んでみて欲しい。janogdonは、過疎ってるインスタンスなので時の流れが他のインスタンスよりゆっくりだし、参加者もおじさんばかりだし、とてもやさしい世界。何を叫んでも多分大丈夫だよ。暇つぶしにJOINしてみると良いと思う。新しいものに触れるのはとても大事なことだよ!! 今すぐjanogdonにアクセスしてログインして適当に叫んでくださいませ。

そうそう、そもそもマストドンって何? っていう人もいるかもしれないけど、まずはググるところから始めると良いと思う。マストドンの名前は同名のプログレメタルバンド由来、というのもわかったりもする。インターネットは教養の宝庫で時間泥棒だけどとても楽しい世界だよ。

あと、技術的な話は先日JPNICというところでちょっと喋ったりしてるので、その辺も軽く見といてもらえると嬉しいです(janogdon.netはじめました)。

発表は初日(7月27日(木))の最初の枠なんだけど、この時間帯は、会場に人がいるのかしら、とか、最初にコケたらどうしよう、とかいろいろ考えちゃうよね。質疑がないと、壇上でとてもさみしい思いをすることになっちゃうので、ちょっとだけでも予習してきてもらえると良いなあ、と思いつつ、鋭すぎる質問は嫌だなあ、とも思う。むずかしいところだね。

以上、カジュアルなプログラム応募をすると、こういうことになるかもよ、という話でした。これを読んでカジュアルな応募がもっと増えるといいな。カジュアルな応募は、準備がそんなにいらないので、落とされてもダメージが少ないってのも良いことですよ。プログラム応募がみんなカジュアルになれば、きっと私の落選も減るはずだ!!

※ちなみに他のプログラムはわりとガッツリ気合いを入れて企画書を作って応募してきたものなので、ちゃんとプログラム採用を目指すならガッツリ企画を書くほうがが良いのは確かだよ♪

ストレッチ運動をする登壇者×2