JApan Network Operators' Group

発表者インタビュー: 今までのEmail、これからのEmail

JANOG40ミーティング2日目(7月28日)のプログラム「今までのEmail、これからのEmail」について、プログラムに応募された発表者の一人である赤桐 壮人さん(株式会社れ組)にお話を伺いました(聞き手: JANOG40ミーティング実行委員)。


JANOG40ミーティング実行委員(以下、JANOG): 今回、JANOGミーティングにプログラム応募されたきっかけを教えてください。

赤桐 壮人さん(以下、赤桐): JANOG39.5でDMARCの発表(*)があったのを受けて、プログラムを実施する意義を感じました。また、JANOG40のテーマに「今までを振り返る」とあり、Emailはこれにも沿っていると考えたので応募しました。

(*) JANOG39.5 DMARCとメーリングリスト(PDF)

まず、テーマとして、

  • メールの技術の変化
  • メールの登場人物と目的の変化
  • メールシステムの変化

の三つを扱います。これらのテーマについて、「これまで」「今」を踏まえ、「これから」について議論するセッションとしたいと考えています。

メールの技術という視点では、RFCやIETFでの議論を扱います。DMARC等の送信ドメイン認証についても扱えたらよいと思っています。
メールの登場自分と目的の変化という視点では、メールの目的が、コミュニケーションから一方通行のメールへ変わっていく歴史を振り返り、今後のメールの目的について議論したいと思います。
メールシステムの変化という視点では、これまでのメールシステムの変化を振り返り、今度どのように変えるべきか議論したいと思います。

JANOG: 今回のプログラムの登壇者は、どのような視点で決定したのでしょうか。

赤桐: 今回、登壇しない複数の方とも事前に時間を頂いて、準備の議論を実施しました。そして、今回、コンシューマ向けのメールをテーマとしようと決まりました。このテーマで、日本のメールを語るときに、ISPと携帯事業者は外せないでしょう。そこで、15年以上の運用経験を持つ松下 国義さん(ソフトバンク株式会社)と児珠 大輔さん(ビッグローブ株式会社)に登壇をお願いしました。
また、比較的自由に発言できる立場にある私がパネリストに回った方がプログラムが面白くなると思ったので、モデレータとして林 達也さん(株式会社レピダム)を選びました。林さんとは以前からメッセージングサービスの将来等の議論をしており、うちにこもりがちな"メール業界"の外からの視点で議論をコントロールして頂こうと考えています。また、IETFで活動をして来られた人ですので、RFCやIETFについてのフォローもお願いしようと思っています。

JANOG: 会場から議論に期待することはありますか?

赤桐: まず、メールの目的をトピックに挙げているので、「メール使ってますか?」というのを聞いてみたいです。また、メールの特徴である非同期・オープンの二つを生かした、メールの使い方が何かありますかということを聞いてみたいと思っています。

JANOG: 最後に一言お願いします。

赤桐: 当日、お会いしましょう!

JANOG: ありがとうございました。

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email関連のRFCの歴史ポスター(**)を囲んで、左から発表者の松下さん、赤桐さん、児珠さん

(**) 出典:滝澤 隆史(株式会社ハートビーツ) 「MAIL RFCs」 https://emaillab.jp/mail/mail-rfc/ (2014-2017)