JApan Network Operators' Group
JANOG43は株式会社デジタルアライアンスのホストにより開催します。

プログラムインタビュー「おそらく日本国内で一番経済効果があった地域の事例」

JANOG43企画編成委員の熊本です。
今回紹介するのはDay3のショートプログラム「おそらく日本国内で一番経済効果があった地域の事例」につきまして、
登壇いただくの高知工科大学の菊池豊さん(以下、菊池)にお話しをお聴きました。

今回、応募しようと考えたきっかけはあるでしょうか。

菊池:今回、山梨県でのJANOGが初開催されることになりましたが、山梨県は県が主導で「山梨県情報ハイウェイ」という地域ネットワークを構築し運用されています。
この山梨県の事例は全国的にみても非常にうまく回っている事例だと感じているのですが、あまり知られていないというのが実情です。
そこで、今回はこの山梨県情報ハイウェイに関わり、今回のJANOG43のホスト企業であるデジタルアライアンスの鈴木さんをお誘いさせていただき、
二人で地域ネットワークの現状やこれからの在り方などなどをフリーディスカッション形式で行わせていただければと考え応募させていただきました。

地域ネットワークの現状というのはどのようなものでしょうか

菊池:各都道府県や民間が主導している「情報ハイウェイ」や「地域IX」といったものが全国にあります。
地元間のインターネットトラフィックが東京・大手町で折り返す事が数多くあり、地元のトラフィックを外に出さずに、
県内で完結してしまう事により遅延も少なく安定、安価なネットワークとして使われてきました。

現在の利用用途としては河川の監視カメラのデータ送信や、地域の報道マスコミ各社によるデータのやり取りなどにも使われます。
通信と映像の融合もいよいよ本格化してきますので、高速・安価なネットワークということで地域ネットワークはもっと様々な利用をされていくと考えられます。

では、タイトルにある山梨の効果的な事例というのはどういったものなんでしょうか

菊池:はい、先程は地域ネットワークの利点などを話させていただきましたが、すべてが成功しているわけではありません。
地域事業者で運用をすると、こういった規模の構築をする機会が少なく、どうしても経験という点で思うように運用ができていないといった話も聞きます。
一方、運用・構築が経験豊富な大手キャリアやSIerですとネットワークは地元で閉じたとしても、経済は地元で閉じなくなってしまいます。
山梨県情報ハイウェイについては地域事業者として安定した運用をしつつ、地元での雇用を促進しているのではないかと感じました。

と言っても実際どうなのかというところはわかりませんので明確に数字が出せればよいのですが、あいにく私の専門分野から外れておりまして・・・(笑)
今回は熊本県立大学の藤井資子先生と、東北大学の樋地正浩先生にご協力いただき、どのような経済効果が生み出されたのかという部分について調査した結果をご紹介できればと考えています。

それでは最後に一言お願いします。

菊池:これまでJANOGで何度も取り上げられてきた地域ネタ。
今回は、数字を上げて客観的に迫ってみたいと思います。
乞うご期待。

今回のプログラム「おそらく日本国内で一番経済効果があった地域の事例」はDay3(2019年1月25日)の11時50分より、
大会議室で発表となります。
皆様お楽しみに!