2017年に IP をベースとしたライブ向け番組制作システムであるSMPTE ST 2110 規格が策定されて以降、放送など映像制作や映像伝送分野の機器間接続が SDI ケーブルでの伝送からイーサネットを使用した IP 通信へ移行が進んでいます。特に 4K UHD(12Gbps)、8K UHD (24Gbps/72Gbps/144Gbps) といった高精細映像への対応には、広帯域化の進化が著しいイーサネット/IP の活用が欠かせません。
欧米で先行して放送局内設備の IP 化が進む中、日本でも放送局などで IP 対応映像/音声機材の相互接続検証や IP リモートプロダクションの実施といった IP 化の取り組みが行われています。TV番組制作システムという今まで専用の規格、技術が用いられてきたシステムが、どのように IP というオープンな技術を活用して変化しようとしているのか、その取り組みを技術的な側面も含めて共有します。