JApan Network Operators' Group


地域(インフラ)事業者の葛藤と未来

概要
地方や地域におけるインフラやサービス提供の事業者は、大手事業者との果てなき戦いに挑んでいます。地域事業者共通の悩みは、大手事業者が出す新しいサービスに対応や対抗がすぐにできないことが多く、自社サービスの魅力を訴求しずらい事ではないでしょうか。このような状況において 地域のエンジニアは、インフラ運用以外にも様々な役割が求められており、幅広い知識や知見が必要になっています。本プログラムでは、地域のインフラ事業者が抱える問題や実状、そしてエンジニアの未来を参加者の皆さんと共有、議論したいと考えます。
発表者

鵜野 直樹 (株式会社帯広シティーケーブル)

中村 光則 (株式会社フジクラエンジニアリング)

小山 海平 (株式会社倉敷ケーブルテレビ)


資料
議論ログ
Q: 会場からの質問
A: 発表者からの回答/コメント
C: 会場からのコメント

Q: フジクラの中村さんへ質問

コアの所を携帯事業者に、基地局を地域の方に、というスライドで。関連会社が居る中で、質問するのは迷うが…コアの設備って重いもの。WiMAXでも重いもの、LTEではさらに重いものになるものだと思う。地域の方にこれがビジネス的にコスト的にどうなるのか、ビジネスモデルになって、地域のBWA活性化につながるモデルケースになるのか見えなかった。その部分を教えてください。端末はどうなのか。端末は集中購買しないと効果が薄い。地域のLTE化がどうドライブするのか、教えてほしい。

A: 地域のサービスは、全国のものと変わらない。その通り。一般的なサービスはそうだが、地域事業者とコア事業者とのやり方として、地元自治体や法人向けであれば、論理的にVPNやVLANで分けたネットワークを提供することも可能だと考えている。地域ごとにそういったサービスができるかどうかは、調整ごとになってくると思っている。端末に関しては、同じバンドを使っているので共通化できるメリットもある。差別化については議論の余地はあるが、調達といった意味ではメリットがありそうだ(中村)。

Q: コアでVLAN分けたときに、コア側の事業者のメリットは?

A: 収容できる範囲であれば、違うバンドのお客さんを増やす、個別サービスのオプション料金をとることができる。ユーザ目線でもメリットはあるのではないか(中村)。

C: 九州のCATV事業者各社間でローミング、リングすることをやった。閉じているネットワークはニーズがなく、インターネットに抜けれればイイや、というニーズが大多数。トラフィック課金の部分でコストを下げるなど提供していったが、設備もうっていったが数が増えなかった。でも、クラウドなどがはやっている中で、実は我慢の時期なのかな、と思っている部分もある。オンプレミス環境とつなぐようなニーズがでてきているので、中に閉じるネットワークの需要もあるんじゃないか、と思ってきている部分がある。

Q: CATVの強みは、映像を自分たちで作れること。そしてそれを訴求できるところだと思っている。CATVはケーブルをもっているので、品質担保するものはこれを使う。無線は、重たいコンテンツを流すことができないし、ライトな使い方となると自前よりも既存キャリアさんの無線回線を使って情報端末を使うのが良い、と思う部分がある。地域WiMAX,LTEのうまみはなんでしょうか?お考えの部分があれば教えてください。

A: 悩ましい部分はあるんですが、地域WiMAXがLTEになればバラ色、というわけではない。結果として、エリアカバーできているサービスを作ったから成功した、地域では基地局を増やせずうまくいかなかった、という事実もある。技術ではない部分に要因はあるのかな、と感じる部分がある。WiMAXにしてもLTEにしても、どう使っていくのかはちゃんと考えていかないといけないと思います。地域の有線でカバーできない部分も当然出てくるでしょうし、お客さんの求める、その場で出せるのが大事なのかな、と考えている(中村)。

C: ユーザのニーズをエンジニアも考えていきたいですね。

Q: 小山さんの上り回線の話があった。発表資料の中にDCの話を例に、活用できたらいいな、と感じた。いま、各社で地域の分散という課題がある。3.11以降、東京の事業者より問い合わせをもらうことがあるが、いまだ東京一極集中な側面もあると考えています。このあたり、コメントいただけますか?

A: DCを地域に作りましょう、あとはどう動くかの話だと思っています。大手は自前資本で地方に作ろうと動くが、そこに地方資本でやれる部分もあるだろうし、それをどうやっていくかはビジネスモデルの話も出てくる。電気代が安い地域があれば、そこにDCがあれば流行るんじゃないか(小山)。

C: DCは近いところにあったほうが良い、と思われがちだけど、皆さんリモートで入りますよね。地方DCも良いですよ。

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