JApan Network Operators' Group

発表者インタビュー: LPWA時代のネットワーク

数年前からIoTという単語がバズワードとして語られてきましたが、ハードウェアも以前よりは安価に制作ができるようになり、ここ1年で触れる環境が増えてきたのでは無いかと思います。そんなIoTと情報を蓄積するクラウド環境を結ぶネットワーク環境をこれから運用していくのもまた、ネットワークオペレーターの役割になっていくものと思われます。2日目(7月28日)のプログラム「LPWA時代のネットワーク」では、LPWAをはじめとした、IoTとクラウドを繋ぐネットワーク手段を説明し、今後IoTサービスを作る際の「ネットワークの壁」について議論をしたいと思います。今回登壇される江草陽太さん(さくらインターネット株式会社)に本プログラムに関してお話を聞きました。


JANOG40ミーティング実行委員(以下、JANOG): まずLPWAとはなんでしょうか?

IMG_0446.JPG江草陽太さん(以下、江草): Low Power, Wide Areaの略で、その名の通り、省電力で、広い範囲をカバーする無線アクセスの分類になります。最近では日本でもLoRaWANやSigfoxなど免許不要の周波数帯を利用したサービスが日本でも準備開始されています。一方、LTEも省電力に特化したカテゴリーが利用できるようになる見込みです。

JANOG: 応募したきっかけは?

江草: IoTはどちらかというと上位レイヤー側からじわじわと盛り上がってきていますが、送信するために必要なネットワークについては日本は整備が進んでいません。そのためJANOGではあまり議論がされることはありませんでしたが、今、議論をおこなわないと、普及した後で大きな問題になる可能性も出てきたので今回応募をしました。

JANOG: 議論したい内容は?

江草: IoT機器は爆発的に増える事が予想されますが、それに伴った問題がいくつか予想されます。免許不要の周波数帯の場合は乱立した場合の対策や、LTEの場合は電話番号の枯渇問題も発生します。また、電波法とARIBの決まりごとは意識しても、電気通信事業法をちゃんと意識してる人が少ない気がしています。そのあたりを皆さんと議論したいと思っています。

JANOG: 最後に一言

江草: 今後普及した際には我々ネットワークオペレーターが運用をしていくことになると思います。その際に気をつけないと行けない部分などを抑え、今のうちにみんなで整備出来るところはしていく事ができればと思っています!

JANOG: ありがとうございました。