JANOG40ミーティング2日目(7月28日)のプログラム、「災害時の民間支援から見たインターネットインフラへの期待」について、一般社団法人情報支援レスキュー隊(IT DART)の、宮川祥子さんと及川卓也さんからお話を伺いました(聞き手: JANOG40ミーティング実行委員)。
JANOG40ミーティング実行委員(以下、JANOG): 今回、JANOGミーティングにプログラム応募されたきっかけを教えてください。
宮川さん: 以前JANOGミーティング実行委員をされていた小野さんから、JANOGミーティングで話をしてみればと勧められたので。今まで、JANOGは怖くて(!?)参加していませんでした。
JANOG: そんなことは無いと思いますが(笑) それでは、プログラムについて紹介をお願いします。
宮川さん: 民間支援のITの課題にフォーカスした発表をしたいと考えています。自助、共助、公助の「共助」を知ってもらいたいです。行政は大きな枠組みでの支援を行いますが、民間支援は、細かなニーズたとえば20人を助ける等の活動もします。行政が行う「公助」では出来ない部分を、「共助」で補っています。支援が冗長になったり、偏ったりしないように、行政や他の団体と調整しながら支援を行うことが大切です。
私たちIT DARTは民間支援団体として、2015年に発足しました。以前から災害とインターネットで活動してきた人たちが中心となって立ち上げた組織で、災害時に現地で活動する支援団体のパフォーマンスを上げるために、支援団体向けにITインフラやサービスを提供する事を大きな目的にしています。また、Facebook や Twitterなどを利用して情報発信も行います。
今回のプログラムでは、民間支援団体がこういう支援をしていると言う話、災害支援現場のIT周りの課題、などの話をしようと考えています。モバイルルータの貸し出しだけではなかなかうまくいかない話、災害時のインフラ設置と維持の難しさ、インフラ提供側から見た景色と支援者側から見た景色の違い、通信の信頼性と扱うデータの質のバランスのとれたラストワンフットの解決案、いろいろあります。
JANOG: 実際の災害支援現場の課題のお話ということで、非常に興味がわいてきました。当日特に議論したい事はどういう点になりますか?
宮川さん: これからも災害・問題は発生するでしょう。そういうときにコラボできるような、具体的な仕組みづくりについて議論をしたいです。民間支援団体への効果的なインターネットサービスの提供方法を探るなど、支援の現場とインフラエンジニアをつなげるミッシングリンクを見つけ出す体制を整えたいです。
JANOG: 最後に一言お願いします。
宮川さん、及川さん: 繋がりたい! 一緒にやっていきましょう!
JANOG: ありがとうございました。