JApan Network Operators' Group

災害時の民間支援から見たインターネットインフラへの期待

概要

災害対応には自助・共助・公助が大切といわれています。災害時のインターネットインフラの支援は、たとえば00000JAPAN(※参考資料参照)によって被災者一人一人にネットワーク接続性を提供する(自助への支援)、行政ネットワークの迅速な復旧を支援する(公助への支援)ことが中心になりますが、近年では民間の支援団体による共助の活動範囲が大きくなっており、その共助へのインフラ支援の必要性が高まっています。一方で、暗号化されていない00000JAPANのネットワークに被災者の個人情報を含むデータを流すことへの躊躇や、被災地近傍の臨時支援拠点(災害ボランティアセンターや民間支援組織の拠点)におけるネットワーク通信環境や機材の確保の難しさなど、災害現場でのITニーズとインフラ提供者の支援がマッチしていないというケースも散見されています。

情報支援レスキュー隊(IT DART)は、災害支援に役立つITの提供を目的として活動している非営利のプロボノ団体です。このセッションでは、IT DARTの活動を通じて得られた災害現場のITニーズについて、特に民間支援団体による共助でのIT活用に焦点を当てて、インフラ・サービス提供者との間のMissing Linkを見つけ出します。災害時のネットワークインフラ・サービスの取り組みを行っている登壇者や会場の皆様と災害支援現場でのインターネットへの期待と現状の課題についてディスカッションし、災害時にレバレッジの効いた支援を行うために、JANOG会員やIT DARTと民間支援団体との間でどのような協働が可能かを考えていきます。

発表者

及川 卓也 (一般社団法人 情報支援レスキュー隊)

大江 将史 (大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台)

佐藤 大 (一般社団法人 情報支援レスキュー隊)

西田 圭 (株式会社QTnet)

宮川 祥子 (一般社団法人情報支援レスキュー隊)

資料

災害時の民間支援から見たインターネットインフラへの期待 (及川、PDF)

何が必要とされ、何を準備すべきなのか? 〜 3.11を振り返り、今を見る (大江、PDF)

2011年、インターネットは被災地を支援した (佐藤、PDF)

災害時の民間支援から見たインターネットインフラへの期待 〜熊本地震〜 (西田、PDF)

災害時の民間支援の役割、そしてIT支援への期待 (宮川、PDF)

参考資料

大規模災害発生時における公衆無線LANの無料開放に関するガイドライン (PDF)

ニュースレター

発表者インタビュー: 災害時の民間支援から見たインターネットインフラへの期待