JApan Network Operators' Group
JANOG42は株式会社ZTVのホストにより開催します。

JANOG42 ハッカソン ふりかえり

JANOG42で初めての試みとなったハッカソンについて、企画された土屋太二さんに振り返っていただきました


JANOG42ハッカソン開催にあたって

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ハッカソン会場入り口の案内板

JANOGコミュニティとして初めての取り組みとなるJANOG42 ハッカソンを開催しました。開催時間としては、JANOG初日の7/11(水) 14:30~20:00の5.5時間でやらせてもらいました。ハッカソンイベントとしてはやや短めだったかもしれません。

個人的な思いつきではじめさせてもらったイベントでしたが、なにより開催できて、最後までやりきれて、本当によかったと思います。

JANOG42 ハッカソンの開催は、たくさんの方々に助けられて実現することができました。本イベントの趣旨にご理解いただき、ご支援いただいたJANOG42ホスト企業のZTV様。たくさんの議論と工夫をもって取り組んでいただいたJANOG42実行委員/運営委員のみなさま、イベント企画/運営を支えていただいたイーサイドのみなさま。初回にも関わらず、私の足りない部分を埋めていただき、私の想いを形にしてくれたJANOG42ハッカソン運営委員のみなさん。そして最後に、本イベントに参加していただいた参加者のみなさまに大きな感謝を伝えたいです。

ハッカソン開催のきっかけ

ここ数年、環境面でも心理面でも敷居の高いネットワーク運用の自動化をどうすればネットワーク運用者の方々にも取り組んでもらえるだろうか、ということをいろんな場面で悶々と考えていました。

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JANOG42ハッカソンスタッフの事前打ち合わせ

世界的にみてもネットワーク業界にはソフトウェアを開発できるエンジニアが少なく、それゆえネットワーク関連のオープンソースの登場や活用事例、自動化の成功事例が極端に少なく感じていました。
「ネットワーク運用者に敷居を乗り越えてもらうには、何か特別なきっかけが必要だし、そのきっかけを通じて自信を獲得してもらうプロセスが必要だ」となんとなく考えていました。
あるとき、たまたま参加したNANOGカンファレンスの前日に開催されたハッカソンイベントで、グローバル企業のネットワークエンジニアと肩を並べて開発に参加していたときに衝撃を覚えました。プログラミングスキルが非常に高度だったこともそうなのですが、ネットワークエンジニアがプログラミングするのはもはや当たり前で、自分たちの運用にフィットしたツールを自分たちで作成することがネットワークエンジニアの職務の一部になっていることをイベントを通して実感しました。
この体験を通じて、デキる開発者の実力を知るだけでも良いきっかけになるし、案外JANOGでもやってみると日本のネットワーク運用者にも新しい刺激やきっかけを提供できるのではないかなと思いはじめました。
この頃からJANOG ハッカソンについて考えはじめ、JANOG42プログラム募集が始まったタイミングでいろんな方々と相談して、背中を押してもらい、あれよあれよという間にJANOG42 ハッカソンを開催する運びとなりました。

当日の様子

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ハッカソン当日の様子

今回はハッカソン初開催ということもあり、どんな感じなるか想像がつかず正直どきどきだったのですが、ありがたいことに上限30名いっぱいまで参加者を集めることができ、途中で募集打ち切りとさせていただきました。
当日は参加者30名に加えて、開発サポート役としてハッカソン運営委員8名も入れてハッカソンイベントを実施しました。
もともと参加者応募時点では22テーマが提案されていましたが、当日参加者同士の議論の上で、10テーマにまで絞り込まれ、各々がグループ分かれて開発が進められていました。

JANOG42ハッカソンで各チームが取り組んだテーマと、成果物発表会で使われた資料は以下に掲載されています。

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表彰されるミクシィの馬淵さんと島元さん

スタッフ陣の予想では「うまく開発に参加できない人が出てくるかも」「みんな途中で飽きちゃうかも」と様々な状況を想定していたのですが、我々の想像をはるかに上回る形で、参加者同士が夢中になって議論や開発をしていただいて、各自が真剣に楽しみながら開発に取り組んでもらえていたので、イベントとして本当にやってよかったな、と心の奥底から感じました。
当日の風景や参加していただいたみなさんからいただいたアンケート結果はJANOG42 ハッカソン Wrap-up & Winnerの資料で公開していますのでよかったら見てみてください。

ちなみにJANOG42ハッカソンで優勝したミクシィ馬淵さん/島元さんですが、お話を聞いたところ、何日も前から本イベントに向けて準備や計画を進めていたようで、優勝を取るべき人が取ったな、という印象でした。またハッカソン翌日に優勝グループ紹介の発表をお願いしたところ、資料作成 & 承認 & 広報チェックまで1日で実施してくれたミクシィさんの対応スピードは圧巻でした(無茶なお願いですみませんでした...)。

最後に

pic4.JPG今回、事後ニュースレターという形で機会をいただいたので、こんな感じでJANOG42ハッカソンの裏側を紹介してみました。いかがだったでしょうか。
私の個人的な思いつきと直感で企画したイベントでしたが、多くの方にご協力とご支援をいただきながら、最後までやり切ることができ、また予想以上の評価をいただいたことで、イベントとして成功だったのではないかと考えています。
JANOG42の懇親会や発表者慰労会でも、いろんな方から「次回以降も続けてほしい」「また企画してほしい」「次回やるんだったら協力するよ」など、たくさんのメッセージをいただきました。
次回開催がいつになるか現時点では未定ですが、今後も継続的にJANOGハッカソンを企画して、ネットワーク運用者のみなさまの業務改善のきっかけを提供できればと考えています。
それでは次のJANOGハッカソンでお会いしましょう。ではまた。