発表日時:7月12日(木) 16:05~16:55(50分)
発表会場:中ホール
オープンソースソフトウェア(OSS)を利用したプロダクト開発や自社プロダクトのOSS化が一般的になってきました。 そのような事例では、多くのメリットや成功体験が語られていますが、逆にデメリットも多く存在します。 また、OSSを利活用する上では、ただ使うだけではなく、OSS自体への還元も考えなければいけません。 OSSを利活用するとは、そのOSSコミュニティの一員となって、OSSを発展させていくことに努力する必要があります。 これは従来、ネットワーク業界で実施されてきた標準化団体の活動と似ているようで全く異なるアプローチが必要になります。 また、標準化団体が策定する仕様とOSSコミュニティが実装する仕様との間にある大きなギャップを埋めるために標準化側とOSS側のメンバーが尽力しています。 本セッションでは、OpenStackを例として巨大なOSSを利活用する際のメリットやデメリット、OSS側から見た標準化との距離感や違い、またプロダクトとして利活用しているOSSコミュニティを発展させていくために必要なことについて議論します。
ソフトウェア業界では個人間でのOSSの文化が昔から根付いていましたが、近年ではその動きは企業のビジネス利用に拡大し、企業がOSSを利用したサービスを提供する事例や企業が開発したプロダクトがOSS化されるといった事例が増えてきました。 特に、近年はネットワーク業界でもOSSの利用が活発になってきていると感じます。 その中で、OSSを利活用することでどういったメリット、デメリットがあるのか、またOSSを利活用する際に何をすべきなのかを議論したいと考えています。 議論のポイントとしては、プロダクトやサービスをOSS化するメリットとデメリット、OSSをプロダクトやサービスに利用するメリット、デメリットの議論を主軸とし、これに加えて、OpenStackコミュニティで起こったNFVユースケースの話やSFC実現方法の話など標準化とOSSとの間に起こっている話も盛り込もうと思っています。
市原 裕史 (日本電信電話株式会社)
OSS光と闇(PDF)