JANOG41ミーティングDay1(1月24日)のプログラム「中国雲の歩き方」について、登壇者の髙橋 真さん(SBクラウド株式会社)/南 長君さん(SBクラウド株式会社)にお話を伺いました。
JANOG41ミーティング実行委員会 (以下、JANOG) : 応募したきっかけを教えてください。
髙橋 真さん (以下、高橋) : 今の業務に関わるようになって、初めて中国のクラウドサービスをさわり始めたのですが、意外といけてるじゃないか!と思っています。ですが日本でよく使われているAWSやAzureと実装が異なる部分というのも多々あります。今回のプログラムや前枠での発表(注 : 俺の国際SD-WAN)で中国のクラウドやネットワークの状況や使い方をお話することで、中国のサービスで一緒に遊べる仲間を増やしたい。というのが発表のモチベーションです。
南 長君さん(以下、南) : 高橋さんからお誘い頂いて一緒に発表することになりました。私は中国人の目線でクラウドサービスについてお話できればと考えています。また、私の専門分野であるAIやディープラーニングについても中国の状況を簡単にお話します。
JANOG : 中国というと「敷居が高そう」、「規制が多そう」といった漠然としたイメージがありますが・・・
南 : たしかにインターネットビジネスに対する規制の数は多いかも知れません。例えば中国ではサイトを開設するにはICPライセンスの取得が必須です。ですが中国では「規制されている以外のことは行って良い」という考え方がありますので、クラウド領域で次々に新しいサービスが生まれてきています。
高橋 : サービスに対する、品質とスピードのバランス感覚が日本と違う、というのもあるかも知れませんね。
JANOG : サービスの検証などは、実際に中国にて行われているんでしょうか?
高橋 : 現地エンジニアとのミーティングなどで中国に行くこともありますが、基本的にはSBクラウドとしての検証は日本から、または中国のパートナーを通して実施しています。中国というと通信を遮断されるのでは?という印象があるかも知れませんが、ルールを守って利用をする限りはそれはありません。
JANOG : なるほど。中国のルールや状況を知っていれば、不安に思わなくても良いんですね。
高橋 : 世界的に見ると、日本のような規制の少ない国は実は少数派です。中国の存在感が増してきた今、「よく分からないから」ともちろん距離を置くことも可能でしょうが、インターネットを形成する一部として、きちんと中国やその他の国々のネットワークやサービスと向き合うべきだと私は思います。
JANOG : こういう人に聞いてほしい、議論したいという内容は?
高橋 : エンジニアの方に中国のサービスに興味を持ってもらい、実際に使ってみて頂きたいですね。未来のJANOGで中国のサービスについてもう一歩踏み込んだ議論ができればと考えています。
南 : 中国を含めてクラウド全体、あとは自分の専門のAI、ディープラーニングの話を議論したいですね。
JANOG : 最後に一言お願いします。
高橋 : 発表を聞いて興味が湧いた方は、是非懇親会でお話しましょう。懇親会でしかお話出来ないようなネタもありますので(笑)
南 : 初JANOGで緊張しますが、がんばります!
JANOG : 高橋さん、南さん、ありがとうございました!
近くて遠い国、といった印象のある中国。
本プログラムを聞くと、きっと印象が変わりますよ!