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■ プログラム委員的コラム ■
JANOG20プログラム委員の松崎です。
今週はとあるカンファレンスに参加中です。コーヒーブレイクの時に隣にいた
人と軽く立ち話しました。この人はなんでもイタリア政府のIT担当官だそうで、
色々な苦労話を聞かせてもらいました。日本のISPの協力体制ってどうなのよと
聞かれたので、JANOGとかで議論してるよと答えてみました。するとISPってそ
れぞれ仕事で競合相手なのにうまくいくのかいって聞かれました。うまくいっ
てるのにはいろいろな理由があるだろうけど、一つに僕達は問題を共有してる
ことが挙げられるんじゃないかな。つまりお互いに関わり合いながら、同じ様
な課題を持ち、同じ様な問題で困ってることを知っている。そんな風に言って
みたら、そうだね、それは重要なポイントだねと納得してました。
JANOG20ではそんな僕達が困ってることや経験した事、一緒に考えたい事など様々
なプログラムがあります。発表者が語る内容もさることながら、会場からの質
疑応答で繰り出される生々しいコメントや質問も現地で味わえる醍醐味の一つ
です。会場には何ヶ所かホワイトボードを配置してもらいました。プログラム
の時間内に聞けなかった質問や、より細かい質問などにご活用下さい。さらに
質疑の時間が足りなければ懇親会も利用できます。発表者の方には可能な限り
懇親会にも参加頂いていますので、お酒の勢いを利用するなどして交流してみ
てはいかがでしょう。質問したいけど発表者が見つからないなど問題があれば、
近くのスタッフらしき人に聞いてみて下さい。きっと力になってくれます。
幾つかプログラムの紹介をしておきます。まずはOCN吉田さんと僕でお届けする
「BGP運用 〜時代と共に○○編再び〜」です。実はJANOG13で「最近のBGP ○
○編」として2人で発表を行いました。あれからもう3年。BGPを取り巻く環境は
大きく変化し、実装や機能の変化もありました。新たなcapabilityやタイマの
変更、トラヒック制御の手法など、時代と共に変わってきたBGPについて大いに
語りたいと考えています。
そしてベライゾンビジネス伊賀野さんプロデュースの「Operators' Life with
no-Sampling Flow Data」は、全データを解析してやるという意気込みが伝わる
ネットワークの計測ネタです。僕達はより良い網設計や運用のためにネットワー
クを正しく理解しようと努め、様々な手法でネットワークの現状をとらえよう
としています。そんな中、流れるトラヒックを全て解析しちゃう真向勝負な手
法で見えて来た事象や傾向、更にはその利用方法は必見です。
また、今回はJANOGの10周年記念とのことで07/11(水)に基調講演やパネルディ
スカッションが企画されています。長年インターネットに関わって来た方々に
語って頂くインターネットやそのオペレーションに対する思いは、是非聞いて
みたいプログラムです。パネルディスカッションではJANOGの次の10年に託して
と題してJANOG自身について語り合う予定ですので、今一度JANOGの意義や参加
の仕方などを見直す良い機会になればと考えています。
皆様の参加をお待ちしています。会場で会いましょう!
JANOG20プログラム委員長
松崎 吉伸