企画編成委員の鵜野です。
JANOG49のプログラムタイムテーブルが決定しました!
https://www.janog.gr.jp/meeting/janog49/program-ja/

今回も多数のプログラム応募があり、プログラム委員の事前採点(1.有益性、2.明確さ、3.新発見:各5点満点)を元に、各プログラム委員がタイムテーブルを考えプレゼンを行い、投票の結果、「最強プログラム」が決まりました。

そこでプログラムタイムテーブル作成者(=最強の男)のプログラム委員 土屋 師子生さんにお話を伺ってみました。

最強の男インタビュー

最強プログラム決定時の模様@JANOG49 2nd PC Staff Meeting
今回の最強の男

鵜野(以下、鵜):自己紹介をお願いします。

土屋(以下、土):アリスタネットワークスの土屋です。プレセールス(技術営業)のエンジニアで機器やソリューションの提案とかネットワーク設計のコンサルなどなどやっています。

鵜:プログラム委員応募のきっかけは?

土:だいぶ前(初登壇がJ25初スタッフがJ26初PCがJ27)になるんですけど、昔の会社(シスコ)でFellowだったFred BackerさんとIndividual Contributor(特定の部下を持たず個人で会社の事業に貢献する人)が目指すべき道の様な話をしてくれたんですが、
こんな事を言ってました。

Sr.SEは自分のチームや部署を変えられる人
CSEは顧客やそのコミュニティを変えられる人
DSEは(非常に大きなシスコという)会社を変える事が出来る人

そういう人間がそれぞれの役職に成るべきだ。

JANOGに参加や応募をしてた時はちょうどCSEを目指してる時期で日本でネットワークコミュニティと言えばJANOGだなって。

そこで登壇内容自体、コミュニティの性質など上手く変えるというか良い影響を与える人間になれたら良いなと思って応募したんですよね
なのでたまに後輩の育成がどうのこうのとか言われる事もあるんだけど、コミュニティって人も入れ替わるし、技術も変わるし、そこに卒業も引き継ぎも無いんですよね。新しい人達や自分の後輩たちと共同作業とかがあったとしても。

鵜:どのような視点やポリシーでプログラムを編成しましたか?

土:かなりJANOGの参加もプログラム経験も長くなってて、頭も硬くなってるなって思っていて、今回は今までの最強の男の考え方も取り入れてみようかなって思って作成しました。今までだと初日の1発目から技術的なやつ、2日目は技術的にとんがったもので始まって、懇親会前は議論が盛り上がるもの。そして最後は定番的なインターネットの運用について話し合う。みたいなケースが多かったんですが、ちょっと攻め方変えてみようと。

slackでもタイトルと概要を共有していたのでわかると思いますが、今回は特に同一系統のものが多くて、尚且つ応募数も39個と歴代のJANOGの中でもかなり多い(3位)となりました。この中より応募時に明記した採用基準の上位からプログラムを選ぶ、最強のプログラムを編成し、他のプログラム委員に投票してもらうという形になります

こだわった点は同一系統なものは連続して行い、尚且興味範囲が共通していそうな場合には並列としてない点です。

初日にはIX系のトピックを入れています。最後はIXにおけるIPv6パケットフィルタ再考という技術的な内容。

二日目は最先端の技術を多く取り入れています。テレメトリー,コントローラー、機械学習など最後は採用基準も最も高かったQUICについて話そうにしました。

実はQUICの前身のHTTP/2は登場当時からJANOGではいろんな観点で議論やチュートリアルも行ってました。最近では443もそうですね。また同じようにこの議論が行われるのを楽しみにしています。

そして、この中に一つだけ次の日の予告的なものを仕込んでいます。 “光トランシーバーの壊れ方、過去三年間の故障解析結果を眺めながら安定運用の為の方策を考える”です。三日目はL1関連の話が多くなります。IXとL1かなり応募数が多く、固めるとなるとタイムスケジュール的には並列にしたいところですが、IX関連の方々は特にL1のトラブルシューティングなどの情報には興味があるだろうと思い、こういった配列になっています。
そして最後は3日間使ったJANOG49ネットワーク、JANOGアップデートをシングルで聞いてもらい、最後はKDDI固定電話ネットワーク、NFV化の5年間の道のりで締めてもらいます。

鵜:各日の解説や一押しプログラムはありますか?

土:先程あげた個別なプログラムはもちろん注目ですが、2日目のClos Network Topology を運用するために、どのような取り組みをしていますかを楽しみにしています。
技術的な内容でもありますが、その中の学習や運用の議論に踏み込んだ内容になると思い、また新しい発見になると思い、個人的に楽しみにしてます。

鵜:参加者へのメッセージをお願いします。

土:だいぶ状況も落ち着いてきたので、オフラインでお会い出来るのではないかと期待しています。
オンラインでのJANOGも良いですが、また更に皆さんとお会いでき、色々な話ができれば嬉しいです。

さいごに

現地会場やオンライン問わず、熱く深い議論が起こりそうなプログラムばかりで当日が楽しみですね!
土屋さん、ありがとうございました!