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概要
携帯電話でインターネット通信を実現するためには、無線・コアネットワーク・ISPの3つのレイヤが必要です。このうち、コアネットワークを構成する装置は、かつては専用ハードウェア上で動作していました。
その後、4G時代に一般的なVMベースの仮想化技術を導入することで汎用ハードウェアの利用を実現し、現在では80%の装置が仮想化されています。
さらに、最新となる5Gのコアネットワーク装置では100%の仮想化を実現するだけでなく、コンテナ技術の導入も行われるなど、クラウドとの親和性が高まっています。
そこでドコモでは、5G時代に求められるネットワークの柔軟な配備や信頼性の実現を目指してパブリッククラウド上で5Gコアネットワークを動作させる検証に取り組んでいます。
これまでの検証では、AWS Graviton プロセッサ利用による消費電力の削減や、自社仮想化基盤と接続したハイブリッドクラウド構成による冗長設計等、各種の知見が得られており、報道発表も実施しています。(※1, ※2)
加えて、Interop Tokyo 2023 ShowNet ではこれまでの検証をもとにAWS リージョンに構築した5GCと、初の取り組みとなった AWS Outposts 上の5GC (UPF) の接続や自動化された End-to-End Network Slicing の構築なども実施・展示しました。
今回の発表では、これらの検証やデモ展示の詳細および得られた知見について共有します。その上で、パブリッククラウドにコアネットワークなどのNW装置を搭載することに関して、課題や課題の解決方式についてディスカッションできればと考えています。
※1:ドコモとNECが、アマゾンウェブサービスを活用しGraviton2利用による5Gコアネットワークの消費電力の7割削減とハイブリッドクラウド環境での5Gコアネットワークの動作に成功
(https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_220929_00.pdf)
※2:世界初、アマゾンウェブサービスを活用したハイブリッドクラウド構成の5Gコアネットワークの冗長設計とエッジ向け5Gユーザー通信装置の基本動作に成功
(https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_230222_02.pdf)
場所
2F コンベンションホール
日時
Day2 2023年7月6日(木) 10:15~11:00(45分)
発表者
Koichiro Kunitomo(NTT DOCOMO, INC.)
Kenzo Okuda(NTT DOCOMO, INC.)
Kazuto Shimizu(NTT DOCOMO, INC.)
公開資料
発表資料_モバイルコアネットワークのパブリッククラウド搭載実現に向けた取り組みとその課題