RPKI普及:ROAからROVへ 〜IXPがお手伝いできることは?〜

概要

インターネットの経路制御の安全性・信頼性向上のため、RPKIを普及させる取り組みが続いています。日本の事業者も、自社経路がグローバルインターネットで正しく流通するようROA(Route Origin Authorization)登録を進めており、IPv4アドレス単位・IPv6の/48単位でそれぞれ70%以上がカバーされています(JPNIC情報)。

次のステージとして、誤った経路情報・悪意ある経路情報が自社ネットワークに影響を与えないよう、自社で経路情報を検証するROV(Route Origin Validation)に取り組む必要があります。

しかしながら、事業者によっては、ROVを実施するのに必要なROAを取得・保存・更新する基盤を構築・運用するための費用がない・人がいないなどの課題を抱えています。例えばROAを保存するサーバを用意する資金、サーバ上で動作するソフトウェアなどを用意して設定しそれを保守し続ける技術者を確保することなどに困難があるという声を聞きます。

本BoFでは、事業者が集まるコミュニティとしてインターネットエクスチェンジ(IXP)に注目し、IXPがそういった課題にお手伝いできることはあるかを、事業者のみなさまと広く議論を交わして、日本のインターネットがより安全で高信頼なものになるにはどうしたらよいかを探っていきたいと考えています。

例えば、ROAキャッシュサーバをIXPに置くことで、事業者のルータからIXPのROAキャッシュを参照するだけでROV実施可能とする案があります。そうしたときに事業者が要望するサービス仕様はどんなものか、IXP側でそれが実現・提供可能なのか、また本来事業者自身が持つことを想定されているROAキャッシュをIXPが提供する場合に欠けている技術はあるのか、あるとしたらどう技術的に改善していくか、などを中心に、参加していただいたみなさまと幅広く意見交換できることを目指します。

場所

2F コンベンションホール (900席)

日時

Day2 2023年7月6日(木) 17:00~18:30(1時間30分)

主催者

外山 勝保
インターネットマルチフィード株式会社
馬渡 将隆
株式会社JPIX
野上 和幹
BBIX株式会社
山口 勝司
ビッグローブ株式会社
西村 陽平
インターネットマルチフィード株式会社
宮地 瑠⾹
インターネットマルチフィード株式会社

公開資料