長崎で議論をeXchangeしよう!通常プログラム&BoFのお誘い

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通常プログラム&BoFのお誘い

こんにちは!JANOG52 プログラム委員長 Matsu(立松) です。

 7/5(水)~7/7日(金) の日程で長崎県長崎市にて開催されるJANOG52に向け、さる4/7にJANOG52実行委員会のキックオフがありました!実行委員、ホストさん、運営委員、それぞれのメンバーがJANOG52に向けて活動を始めています。

 このニュースレターでは、JANOG52へ参加される皆さんへ向けて、プログラム応募やBoF募集に向けたプログラム委員の思いを、座談会形式でお伝えしたいと思います。

〜通常プログラム&BoFのお誘い〜座談会

左上から反時計回り
– プログラム委員長 宮坂拓也さん(株式会社KDDI総合研究所)
– 実行委員長 市野真一さん(株式会社MIXI)
– プログラム委員 土屋師子生さん(アリスタネットワークスジャパン合同会社)
– プログラム委員長 立松裕將(BBIX株式会社)(司会)

今回は、市野さん、プログラム委員長の宮坂さん、またベテランの発表者でもありプログラム委員の師子生さんと、初プログラム委員長の立松で座談会を開催しました。

ワイワイしたい!長崎で議論をeXchangeしよう!

立松:今回のJANOG52のテーマは「eXchange」です。オンラインとのハイブリット開催ではありますが、現地中心の開催への「切り替え」を目指したテーマにもなっています。プログラム委員会としては、それぞれの立場やいろいろな視点からの意見を材料に、長崎の地で双方向の議論の「交換」ができるプログラムにしたいと思っています。みなさんどうでしょう?

宮坂:今回は現地の会場でワイワイガヤガヤと楽しめる取り組みを増やしていきたいですね。

市野:可能な限り現地での議論につながるプログラムだと嬉しいです。直近のJANOG meetingと違うところは、ZOOM配信が無いことと、現地でマイクを2本用意するところです。現地という環境を活用できる議論がいいですね、参加者同士の掛け合いは、最近だとマイクの消毒の兼ね合いもあったし、リモート・ハイブリッドが前提の体制だと難しいという課題がありました。

リモート登壇とBoFの話

師子生:今回ってリモート登壇はないんでしたっけ。

市野:リモート登壇は可能です。ZOOM Webinar形式では配信をせず、ストリーミング形式のみとなるので、リモートからの参加者が議論をすることは、今回から難しくなりますね。

師子生:APRICOT/APNICは思い切っていて、もうリモート登壇は原則なしで進めていますね。現地に引き戻すというのはそれなりにパワーがかかる。パネルでお呼びするような扱いの方は「別枠」ですが。

宮坂:そういうところは多いですよね。通常プログラムとしては、濃厚接触者になってしまい現地に行けなくなる場合など、避難的な手段は用意したいですが。逆にいうと、JANOGのBoFは環境としては現地オンリーになりますね。配信などをしたい場合には、BoF主催者の方に準備していただく形になるかと。

師子生:そこがBoFとパネルの違うところですね。BoFは、(JANOG Comment11などへの)明らかな違反がなければ、現地でワイワイ/主催者にお任せしますというスタンスなので。

立松:現地でしかできない話もありますからね。

宮坂:まだ会場の下見はできていませんが、今回はBoF用に確保できる部屋もたくさんあるので、通常プログラムの募集とは別に、BoFで楽しめる場を提供したいですね。

今回通常BoFを、通常プログラムと別枠で募集する経緯

立松:先立って3/24から、5/1までの期間で通常プログラムの募集を開始しています。近年では、通常BoFも、通常プログラムと同時募集していましたが、更なるeXchangeを促進するために、JANOG52においては別枠での募集とします。スタッフ経験が短くてよくわかっていないんですが、通常のプログラムと通常BoFを同時に募集し始めたのはコロナの関係で合ってるんでしたっけ?

BoFとは?

BoF : Birds of a Feather、同好の士の集まり。JANOGではプログラムの一部としてプログラムリストに載せ、開催場所や開催時間を指定する通常BoFと、BoF主催者が各々でスケジュールを調整して専用の部屋で実施を行う野良BoF、の2種類の募集形態が存在する。

師子生:第二次BoFブームと僕が勝手に呼んでいるんだけど、JANOG41,42くらいまでは、BoFをたくさん募集していた時期があって、大部屋を4分割くらいしてやっていた。ただ、声が混じるとか、座るところがないとか、色々な不満が参加者から出てきて、1つのBoFで1つの部屋にしてその不満を解消しようというモチベーションがあった事があったね。欠点は採用できるBoFの数が少なくなる事なのでその調整のために工夫をする必要があった。

宮坂:BoF前BoFをJANOG43でやったこともありました。通常BoF主催の方々に集まってもらって、それぞれの内容の紹介をしてもらって調整可能かどうかの確認や、想定参加人数の把握をお互いにしてもらって、その上で開催スペースの調整をやったり。ただし、今回のJANOG52はBoF用の部屋を十分に用意ができるので、素敵ですね。

師子生:コロナ対策とBoFは相性が悪かったと思う。JANOGの本会議で参加者全て会場にいた事を確認する為に会場の入室の記録をとった事もあった。これは感染対策の濃厚接触者の追跡の一種で登録者が実際に会場にいたかどうかを確認する為には非常に重要なんだけど、BoFというのは自由に会場を行き来したり、その時だけJANOGに来てもらう事が魅力でもあるので、接触者をそれぞれの部屋で記録することが難しいのでやめようという話もコロナ禍全盛期にはあった。

立松:同時に募集をし出した経緯はコロナではないが、実際にコロナとBoFの組み合わせは悪かった、という事情もあったんですね。

師子生:あとは、通常プログラムでは、開催よりも早いタイミングにプログラムをFixする必要があるけど、それまでに重要な話が出たりする。BoFの数を少なくした第二次BoFブームの前つまり第一次BoFブームと僕が勝手に呼んでいるJANOG37の頃。日本のネットワークオペレーターの中でNTPのリフレクション攻撃がプログラム募集の後に大きな課題となった。募集期間を分けることで拾え、BoFとして開催できた例だと思う。タイムリーに、オペレーターが困っている話題を拾えることができる。

立松:詳細については後日ニュースレターや募集案内にてお知らせしますが、通常BoFへの応募についても、今から検討を実施して頂けると嬉しいですね。もちろん、野良BoFも引き続き開催予定です。

議論が弾む通常プログラムとは?

立松:最近のJANOGでは、議論時間を短く設定して、質疑が少ないプログラムの応募も結構あるかなと思っています。せっかくなので議論の盛り上がるプログラムを多く採用したいと思いますが、どう思いますか?

師子生:僕の発表プログラムは、議論がそんなに盛り上がるものではない。この間は質疑がすごい弾んだけど。議論が弾むと楽しい。ただ、議論が好きな人もいるし、苦手な人もいる。それに、最近はあまり技術的じゃない話や、運用に関するネタではない話でも盛り上がることは多いし、JANOGらしさがあるなと思う。

宮坂:JANOGは日本のネットワークオペレーターのための場所なので、「オペレーターに何か新しい技術や知見を共有する」という観点が最も大切だと思っています。なので、必ずしも質疑が盛り上がる必要は無い。ただし、そういう観点があるプログラムは、自ずと参加者が興味を持ってマイクに立つわけで、結果として質疑が盛り上がるという考え方が良いかも。

立松:確かに、検索して後から見て勉強になるのはJANOGの過去の発表資料であるというケースがとても多いので、ありがたい。

師子生:困った時に見えるものがあるのは、技術集団としてはあるべき姿なのでは。プログラム委員として、議論を活発化させる意識は必要だけど、100%振る必要はなくて、議論の弾まないプログラムを否定すべきではない。

立松:プログラム委員を何回かしてみて、議論の弾むプログラムは楽しいなと思ったんですよね。僕が初めて発表したプログラムが言いっぱなしになってしまったものだったので、その反省に引きづられすぎたのかも。

宮坂:ただ、プログラムの採用については、下記のリストを意識して申し込みしてもらえると良いと思います。アブストラクトで総合的に判断できるよう、しっかりと書いてアピールしてもらいたいですね。新発見については、過去と同じ熟したネタであっても新しい見方で新しい発見が生まれるものであると良いと思います。

  • 有益性:技術/運用の観点で日本のネットワークオペレータにとって有益か?
  • 明確さ:議論のポイントが明確であるか?
  • 新発見:発表/議論を通して新しい発見を得ることが期待できるか?

通常プログラムと通常BoFの棲み分け、イメージの話

立松:BoFのイメージや通常プログラムとの棲み分けについてもここで話ができればと思います。BoFの申し込みがいっぱいきた場合、どう採用するかも悩みどころだと思います。

宮坂:採用基準については、まだ完全にFixしていないですが、JC1やJC11に反しなければALL OKで、First In, First Outという形も面白いかもしれないですね。現地でBoF用の部屋がたくさん用意できるのは今回のJANOG52の強みではないかなと。

師子生:仲間がいるのかわからんとか、同じ悩みを持っている人がいるのか?プログラムにするほどこれという答えがないものとか、部屋がいっぱいにならない話題を、濃く行う場としても。悩みを解消する場がBoFなので。

市野:BoFで盛り上がって、そのまま飲みに行くルートなどは、企画編成委員とも相談かな。

終わりに

座談会では下記について紹介させていただきました。

  • 長崎における発表の環境
  • 今回通常BoFを、通常プログラムと別枠で募集する経緯
  • 通常プログラムの採用基準
  • 通常プログラムと通常BoFの棲み分け

みなさんの通常プログラムへのご応募、またBoFへの参加をお待ちしております。それではまた!