JANOG51 企画編成委員(Org)の佐藤大地です。
プログラム紹介のニュースレターとして、
Day3(2023年1月27日) 10:45~11:30にふじさんホールで行われる「SONiCをLINEのClosネットワークに導入した話」をご紹介いたします。
今回は、登壇者である LINE株式会社の中島さん、向井さん、 譲原さんにインタビューさせていただきました。

画像上段左から、真崎( PC )、谷岡( PCアドバイザー )、中島さん
画像中段左から、向井さん、譲原さん、市野( Orgチェア )
画像下段、佐藤(Org)

このプログラムのキーワード「SONiC」について教えてください

中島さん:ネットワークOSの1つです。ホワイトボックススイッチの上で動作させることができます。

ClosネットワークにSONiCを導入すると何がうれしいのでしょうか ?

中島さん:LINE株式会社では、マルチベンダーのオーケストレーターを開発していて、それを使って運用をしています。
マルチベンダーのオーケストレーターであるという特徴を生かして、今まで採用していた2種類のOSに1つ選択肢を足すことができます。

他のネットワークOSと比べてのメリットを挙げると、1つは、デリバリーですね。
SONiCはどのハードウェアに乗せるかというのを自由に選べます。一方で、典型的なネットワーク機器というものは、ネットワークOSとハードウェアが一体になったものなので、選べません。ハードウェアの選択肢が多い分、デリバリーの部分でメリットが出てきます。
2つ目は、自動化がしやすい点です。
SONiCから提供されているノースバンドインターフェースが充実しているので、オーケストレーター側の修正をしやすいと感じました。

向井さん:ハードウェアをいろんなベンダーから好きなものを選べるところですね。
好きなものを選べるということは、納期の短縮や価格の交渉に生きてきますので、そこが大きなメリットだと考えています。

譲原さん:運用的にはメリットはないです(笑)基本的に新しい機種を取り入れると運用負荷が高まってしまうので …

Broadcom SONiCを導入しようと思った決めては?

佐藤:Broadcom SONiCを導入しようと思った決め手を一つ上げるとしたら何でしょうか?

中島さん:  「BroadcomがSONiC導入に向けて積極的にサポートしてくれた」というのが一番大きいと思います。
我々がやりたかったのは、デリバリーの問題解決とオーケストレーターとのマルチベンダーの選択肢を増やすということです。
これをより早く達成するため、エンタープライズのBroadcom SONiCを採用しました。

導入しての現在の困り事などはありますか?

向井さん:やっぱり運用的なところですね。例えば、syslogのメッセージが沢山出るのですが、そこのsyslogはチェックすべきか否かの精査だったり…

– – – – -発表のネタバレになってしまうので、ニュースレターではここまで!- – – – –

最後に発表の意気込みをよろしくお願いします!

中島さん:開発、構築、運用の観点で、率直なプロジェクトの実情をお伝えするので、共感していただける部分があればコメントをいただけると嬉しいなと思っています。

向井さん:SONiCを商用に入れている事業者は少ないと思っていて、入れたいと思っているけど、どういうところをチェックして入れたらいいのか等、情報があまり転がっていないので、そういうところを共有して、他社の方にもお役に立てればいいなと思います。

譲原さん:LINE株式会社では、ネットワークの規模がどんどん大きくなっていて、トラフィック要件であったりとか、そういったものが厳しくなっていて、必然的に先進的な取り組みっていうのをやっていくというので、運用の現場がどうなっているのかをチラ見せできればいいなと思っています。

インタビューにご協力いただきありがとうございました!