JANOG53企画編成委員の相原です。今回のニュースレターはインターネット体験会の紹介です。
インターネット体験会では実際に物理機材を操作して、インターネットとの通信ができるようになるまでを体験していただきます。
現地に用意している物理機器(Cisco Nexus)を使用して、ラッキングから設定、光ファイバーのケーブリングまでをすべて体験いただくハンズオンセミナーになります。
最終的にはインターネットへの接続を体験してもらいます。
JANOG53のテーマが“The Internet“ということもあり、「JANOGのプログラムが難しい」「NWが全然わからない」「営業なので技術はわからない」「入社して間もないのでいま勉強している」というかた向けに改めてこの体験会を通してインターネットやネットワークを身近に感じていただくイベントとなります。
こちらのイベントの魅力などをお伝えしたく関係者による座談会を実施しました。
参加を迷われているかたへの手助けになればと思います。
申込数が定員に達しましたので、参加登録は締め切りました
参加者紹介
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山田 千紗さん
JANOG53 NETCON委員長 -
秋山 剛志さん
JANOG53 NETCON委員 -
篠田 尚宏さん
JANOG53 NETCON委員 -
栃澤 侑人さん
JANOG53 NETCON委員
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西村 友木子さん
JANOG53 企画編成委員長 -
相原 一輝
JANOG53 企画編成委員

下段左より、西村さん、山田さん、秋山さん
インターネット体験会とは?
篠田:今までのJANOGでは、実機にログインして問題を解くNETCONはやっていましたが、実機に触れるハンズオン型の体験イベントがありませんでした。そのようなイベントがなかったので、やってみたいというところからスタートしています。
山田:始まりとしては学生のかたとお話ししたときに「JANOGのプログラムがそもそも難しくてわからない」という声がありました。そこで、昔のJANOGでやっていたBGPチュートリアルに類するような形でやることで、インターネットやネットワークに興味をもってもらい、JANOGのプログラムを理解するための仕掛けとしての機会として導入しました。
篠田:実機さわってのハンズオンはJANOGであんまり見たことないので、新しい取り組みだと思っています。資料見て「なるほど」と思うよりも、コマンド投入して機器が動く場面や、電源入れたらファンがすごい勢いで回ったりする場面などを実際に経験するのが大事だと思っています。実機をさわってもらえるのは大きいところなので、ぜひ、楽しんでいただければと思います。
西村:確かにいままではなかったと思うので、おもしろい取り組みだと思います。
内容について
秋山:スイッチをラックに入れて配線するところからやっていきます。ネットワークエンジニアとして必要なことをいちから学べるような内容をメンバーで考えています。当日を楽しみにしてもらえればと思います。アジェンダはこんな感じです。

山田:ハンズオンは2人1チームでやってもらいます。1チームに1人スタッフをつけれるようにしています。業界の第一線で活躍しているエンジニアがつくので、なんでも聞いてもらえれば、なんでも答えます。
篠田:書いてないことでも聞いてもらえれば答えます。時間が許す限りはなんでもやれます。楽しんでもらえる、ネットワーク業界おもしろいと思ってもらえるような要素を入れられるように努力したいと考えています。また、これが体験できるということがJANOGの目玉になってほしいと思っています。
西村:実機がすでに用意されているものということではなく、取り付けから始めるというハンズオンは中々ないと思います。資料のページを見ていて私も知らないことがあるので、私も受けてみたいと思いました。
山田:ペアはレベルの近い人がなれるように考慮します。テキストの内容をただ投入するということにならないように考慮してハンズオンは進めていきたいと思います。
篠田:10人とかでセミナーうけると、おいていかれる心配をするかたがいるかと思います。今回の体験会はその心配がないように考慮して進めます。
対象者について
篠田:初学者向けです。なので、「最近ネットワークについて勉強中です」や「入社してまだいろいろ覚えている最中です」といったかた、本当にネットワーク未経験というかた、これからネットワーク勉強するという若いかたなどに来ていただけるとよいかなと思っています。
山田:営業さんもJANOGにいらっしゃると思っています。「技術に興味あるけど、どう勉強したらよいかわからない」や「そのような機会がない」と思われているかたも来てもらって問題ございません。「IPアドレスわからない、何?」という人でも全然OKです。「知識ないから心配だな」と思わないで大丈夫です。ぜひ、飛び込んできていただければと思っています。
篠田:営業の人が多くなっても面白そうかと。お客さんに説明に行くのに「ちょっと言葉が不安なんだけど」という人も大歓迎です。時間が60分でいっぱいいっぱいになるかもしれませんが、できるだけ丁寧にハンズオンはやりたいなと思っています。
栃澤:自分は今、学生としてネットワークやサーバを学んでいます。BGPを使って外まで行くような場面はあるのですが、個人でネットワーク機器を買ってやるのは大変だと思います。また、インターネットで調べたり、本で知識を得るのと実際にやるのでは違うと思います。なので、普段、座学だけで学んでいる学生のかたが来たりすると、とても身にしみて良いと思います。
当日の資料について
篠田:資料は先日のスタッフミーティングで「すごいボリュームだね」と言われました。資料については栃澤さんや秋山さんに書いてもらっています。資料の前半が技術の説明やネットワーク知識の部分になります。また、体験会の中で自己紹介タイムなども入れています。同じぐらいのレベルの人同士で仲良くなれたり、似たような悩みを共有できるのではないかということで入れています。
山田:資料は紙でお渡しするので、持ち帰って見返すことも可能です。気合いを入れて作成しています。
篠田:資料を使って説明して、徐々に機器をいじるための説明に入り、最後はVRFまでいくという壮大な計画でいます。ラッキングして、ケーブル接続、機器に設定投入、確認という流れです。秋山さんに考案いただいた研修用のトポロジーを参加したみんなで構築しましょうという感じでいます。コンフィグはテンプレートのようなものは用意しています。自分たちで設定してもらい、インターネットまで接続できることを見てもらいます。その後、冗長の確認をしてもらうことも予定しています。片方のピアが落ちても接続が継続できるような動作を確認してもらいます。この辺りは、他で見たことがないので、おもしろい体験ができるのではと考えています。
山田:物理作業についてまとめれている資料は世の中にあまりないので、見返せる形で出せるのは意味があると感じています。また、新卒のかたに渡せるレベルの資料になっています。


最後に
山田:今回はDNSチュートリアルのプログラムもあるので、現地参加し、インターネット体験会に参加されると、物理もさわれて、BGPも体験でき、DNSもわかるという体験ができると思います。
相原:たしかに、こちらにすべて参加すればインターネットの主要技術はわかりますね。ベテランのかたは周囲にいる若手のかたに声がけいただき、ぜひ、参加を促していただきたいですね。
篠田:そうですね。うちの若手には声をかけました。
栃澤:私の所属している団体がネットワークをやっているので、そのメンバーに今回の体験会について声がけました。
篠田:新人研修レベルの体験会ができると思います。なので、新入社員のかたや業界未経験で入社して日が浅いかたは、この体験会があるので、研修と思って、JANOGに参加いただければと思います。ハンズオンは新しい取り組みなので、これを機会に今後のJANOGでも増やしていければと思います。皆様と当日会えることを楽しみにしています。