JANOG53 若者支援プログラム 参加後インタビュー

1段目:中屋さん、宮城、塩野さん、林さん
2段目:飯田さん、西村さん(Org Chair)、鈴木さん、芝村さん(IPネクスト育成協会)
3段目:北川さん、鶴巻さん(IPネクスト育成協会)

JANOG53会期から、およそ一ヶ月が経ちましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか??

JANOG53 企画編成委員(Org)の宮城です。

JANOG53会期後に、若者支援プログラムで現地参加された参加者にインタビューを行い、その時の様子を基にニュースレターを作成しました!

会期前の12月にもインタビューを行い、その時の様子もニュースレター(JANOG53 若者支援プログラム 参加者インタビュー)にて紹介していますので、ご覧になっていない方はこちらもあわせてご確認ください!

若者支援プログラムとは?

若者支援プログラムとは、将来インターネットに関わる若手を育成するために、学生を対象にJANOG本会議参加にかかる交通費、宿泊費、懇親会費を支援する制度です。今回のJANOG53では、総勢18名が若者支援プログラムで現地参加しました。

参加者

今回のインタビューでは6名の方々にご協力いただきました!

なお、インタビュアーの私(宮城)も若者支援でJANOG53で参加させていただきました!

  • 中屋 飛人さん(金沢工業大学)
  • 塩野 由依さん(大阪工業大学)
  • 林 良輝さん(ECCコンピュータ専門学校)
  • 飯田 陸斗さん(電気通信大学)
  • 鈴木 健吾さん(東京大学大学院)
  • 北川 裕基さん(金沢工業大学大学院)
  • 宮城 勝(近畿大学大学院)

初参加の人に質問!参加してみてJANOGの印象がどう変化した?

鶴巻さん

半分以上がJANOG初参加だったと思うので、JANOGの印象がどのように変化したのかを教えてください。

中屋さん

参加前はネットワークのことを話し合っていることから、ちょっと怖いイメージがありました。また、技術について運用者の方々が難しく話されていたので自分がついていけるか不安でした。

しかし、実際に参加してみると学生といったことを話すと、優しくわからないところを教えてくださいました。また、技術自体に関するプログラムもあったので、知識がそこまで無い初参加者にとっても、ネットワークの興味さえあれば、楽しめるイベントだという印象に変化しました。

北川さん

Q&Aの熱量がすごくて、とても活発な議論をされているということを感じました。活発だからこそ、気になっている技術や業務について共有したいという想いで、発表・議論されていてJANOGの目的のところをやっている姿がとても良いと感じました。

替え玉エリア(プログラム後に講演者と議論できる場)では、時間に縛られること無く議論されていて、プライベートな質問などもすることができて交流の場として非常に良い取り組みだったと感じました。

飯田さん

現地参加は2回目、若者支援としては初参加ですが、若者支援で参加することにより交流の機会が増えると考えています。

懇親会ですごく大きな会場で、沢山の人と交流することができて、とても良い経験になりました。今回はNOCという形でも関わっていて、裏側から見てJANOGの印象が変化しました。色々な人が会期前にミーティングや準備をされていて、その積み上げでJANOGの3日間が運営されていることを知って、感慨深く感じました。

鈴木さん

今回初参加で人数が多くて圧倒されていました。また、内容が自分でもついていけて、導入の部分が優しくて色々なお話を聞いてて、理解が進んだので面白かったなという印象です。

3日間の中でプログラムを聞くことが中心で交流の機会がどれくらい持てるのかが少し心配でしたが、若者支援で積極的に話しかけてくださったり、そこから派生して色々な人とつながることができました。

一番面白かったプログラムは?

宮城

皆さん、現地で様々なプログラムを聴講したと思いますが、その中で一番自分の中で面白かったなというプログラムがあれば教えてください!

林さん

The Internetの運営機構を堅牢にするために

前回のJANOG52で若者支援として参加させていただいた時に、このプログラムがありその続編のプログラムでした。ネットワークの一番上の運営がどの様になっているのか、政治的な関心もありつつストーリー立てられてお話されていて、すごいことを話しているのにとても聞き取りやすかったです。

飯田さん

TOKYO FREE Wi-Fi 事例紹介 -自治体初、OpenRoaming の裏側-

そもそもOpenRoamingを使うことが無かったりする中で、仕組みの話・東京都がどのように進めているのかといった公共的な話の裏側を聞くことができて面白かったです。会場でもOpenRoamingを試すことができて、実際に設定を入れると繋がるということを実感でき、身近なところでも使えて勉強するきっかけにもなりました。

北川さん

モバイルコアネットワークへのハードウェアアクセラレータ導入に向けた取り組み

ハードウェアオフロード技術を使って高性能で省電力なUPFを作ろうとした話(モバイルトラフィック増大への対策)

トラフィックが多くなり高速化が行われてきている中で、モバイルコアネットワーク、5Gの中でどのようにハードウェアアクセラレーションが行われているのか、開発されているのか等が気になっていたので、とてもためになりました。それに関連して、企業ブースを訪れて様々な話を聞き、製品について詳しいお話が聞けたので、とても充実していました。

塩野さん

はじめてのSRv6

SRv6に関する説明を最初にされていて、実際に導入された時に感じたことや、問題点などのお話を聞くことができて、わかりやすく・面白く聞くことができました。

[Lightning Talk-Diving!!-]ASPA導入・運用における不具合に関する考察 〜ROAの一歩先の未来〜

BGPの経営の検証技術の一つということで、この技術自体を知らなくてLTを聞いている時に初めて知ることができました。

鈴木さん

若人が1年間に渡ってIETFにおける標準化活動に関わってきた話

登壇者が自分の知人で、尊敬している三名がJANOGという大きなステージで発表していたのでとても感動しました。

Kubernetesでネットワークコントローラ「Kuesta(ケスタ)」をつくってみたが、登りたい山はまだいくつもある

一年くらいkubernetesを触っていて、kubernetesとネットワークというところで興味を持っていて、仕様に若干の違いはありますが自分も似たようなことをやっています。その中で似たようなことを他の方がやられていることを聞いて、今後のキャリアを考える上でとても面白く、楽しむことができました。

中屋さん

IPv6 インターネットのセキュリティスキャン技術を運用する未来の作り方

DNSの動向や最新情報を知りたいというのと、セキュリティにも興味があったのでプログラムを見て参加しようと思いました。IPv6のセキュリティスキャンについての課題や今後の環境で、今後起こりそうな議論を聞けて、自分ももっと勉強しようと思いました。

宮城

エンジニアのキャリアパス古今東西 〜エンジニアが経営に参加してみたら見えるようになった世界〜

今年の4月に就職ということで、自分がエンジニアとしてどのようなキャリアを歩むべきか考えていました。その中で、プログラムを聴講してどのように目標を立てていけばよいのか等を聞くことができて面白かったです。

将来、若者支援として参加する人たちへのアドバイス

中屋さん

JANOG自体にも交流の機会が設けられていますが、若者支援だとより多くの交流の機会が設けられています。

若者支援だからこそのお話・交流ができたという機会が多かったと感じたので、若者同士の交流や横のつながりを広げたい人には、とてもおすすめです!

塩野さん

プログラムの紹介記事は現地に行く前に事前に確認してから行ったほうが良いと思いました!

タイトルにある文字だけでも軽く調べて、知識を付けておくほうが良いと思いました!

参加することが怖い、応募して良いのだろうかとは思わずにとりあえず応募してみたらいいと思います。若者支援に限らず、スタッフに応募するなどでも、通らなくてもとにかくJANOGに参加することを躊躇わないことが大事

林さん

技術の話が中心に行きがちですが、誰かと話す、教えてもらうという立場を忘れないようにすべきだと思いました。

様々な人が自分に対して対等に感じるように話をしてくれるので、その人たちと話しているという実感を持ちながら、技術だけではなくて、色んな人に話しかけてほしいと思います!

飯田さん

まずは名刺をたくさん持っておきましょう

渡した人に名前を覚えてもらうことに加えて、名刺は自分のことを知ってもらうきっかけにもなり得る武器になります。
また、名札につける若者支援バッジや学生バッジを見て、この人学生だ!と思ったら積極的に話しかけにいくのがいいと思いました!

そして、JANOGは結構地方でやることが多いので、事前に食事等調べておくとお昼も楽しめるかなと思いました!

鈴木さん

単純な知識なら調べたらいくらでも出てきますが、業界の雰囲気やにおいはJANOGで交流しないと掴めないと思うので、色々な人と関わってほしいです!
若者支援プログラムであれば、同じ若者支援者や学生で顔の広そうな人をいち早く見つけてついていくと交流が広げやすいと思います。学生の立場だと、実際に働いている人と会話の物量が負けてしまいますが、何かしら話のタネになる技術の話を持っていくと、相手も話を振りやすいと思いました!

北川さん

参加前に何かしらの技術・気になるところ・将来どうなっていくのか、と言ったきっかけみたいなところを強く持って参加するべきだと思いました!なにか一つそういった強い目的を持つことで、参加したい欲が強くなると思うので、持っておくべきだと思いました。

宮城

現地参加する前に事前に下調べをしてから、現地参加したほうがプログラムの理解が深まると思います!

また、プログラムを聴講することが中心になってしまって、企業ブースに行けなかったとなるともったいないので、ブースに積極的に行って話を聞いてみることも重要

鶴巻さん・芝村さんから一言

鶴巻さん

今回のJANOGがきっかけで、コミュニティと繋がりを持つということが皆さんできて、楽しかった・大切なことだと思ってもらえたと思います。

今後、皆さんとどこかでお会いできる機会があれば、今後は繋がりを広げていくこと・その繋がりを深めていく(深化)ことを意識して貰えれば良いのではないかと思っています。

  • 繋がりを広げる

JANOGだけではなく、地域NOGなどにも参加して様々な話を聞いてみることや、他のコミュニティイベントに参加してみることで、色々な人との交流が深められると思います。

  • 繋がりを深めていく(深化)

一番簡単なことで言えば、プログラムで質問してみることです。質問をしてみると、発表者の方々とも繋がりを持てますし、同じような仲間の人が寄ってきてくれることもあります。

また、スタッフとして運営に関わったり、登壇してみることもその場にいて参加するだけでは得られない深いつながりを持つことができるようになると思います。

ぜひ今後はこれらのことを意識して参加してもらえたら良いと思います!

芝村さん

芝村さん

この中で二人くらいに質問をしたいと思います。

Q:JANOG若者支援プログラムを経験して、この業界により魅力を感じましたか?

林さん

はい、魅力を感じました!

若者支援プログラムに参加したことで言葉では言い表せない様な体験ができたと考えています。若者支援プログラムは、おそらく毎回のJANOGでやって頂いているおかげで、若者支援プログラムの先輩方とお話ができたり、懇親会ですごい人とご飯を食べながらお話をすることができるということでとても魅力を感じています。

飯田さん

若者支援プログラムに参加する前から元々魅力を感じていましたが、それに加えてさらにという部分になります。

3日目の若者支援者向けのランチ企画(協賛企業の方々と支援者がお話しながらランチを食べる企画)で企業の方々とお話する機会があり、その中で就活中の自分にとって、この仕事に就けたら良いなと感じた瞬間がありました。そこからご紹介して頂いてブースの方にも連れて行って、ネットワーク業界の広いようで狭いような繋がりを感じることができました。

おわりに

今回は合計6名の方々にインタビューへご参加いただきました!

インタビューにご参加いただいた皆さんありがとうございました!

実際にJANOGへ参加してみての感想や、若者視点でのJANOGの印象など様々な考えを聞くことができました!

今回の若者支援プログラムをきっかけに、今後のJANOGに続けて参加して頂ければ嬉しいなと思いました!

また、本ニュースレターをきっかけに、若者支援プログラムで参加したい!と思える人が増えれば嬉しいです!!

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