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概要

LINEのサービスは年々多様化し、インフラに求められる要件もそれに合わせて複雑化しています。JANOG44では、断片化したテナントネットワークの運用負荷を軽減するために、SRv6を用いたデータセンターネットワークアーキテクチャを紹介しました。

初期の実装では、NeutronがVMをネットワークに接続させる責務だけでなく、他のVMへの疎通性を広報する責務まで負っていました。後者の責務は、本来ルーティングデーモンが行う責務であり、このような実装になっていることで、Neutron serverへのポート情報の取得が高頻度に行われ、Neutron自体が非常に高負荷なコンポーネントになっていました。そのため、現在我々は、標準的なBGPを利用した、より進化したSRv6データセンターネットワークアーキテクチャの設計を行っています。

また、このアーキテクチャでは、LinuxやFRRなどのオープンソースソフトウェアを組み合わせて構築しています。ですが、SRv6はまだ比較的新しい技術であり、LinuxやFRRの中にも実装が無かったり、未成熟だったりする場面に多く遭遇しました。

例えば、仮想マシンから送出されたパケットが適切に追跡されずにフィルタリングを行うことができないという問題や、FRRからLinuxに経路を追加しようとするとカーネルがクラッシュするという問題がありました。

本セッションでは、BGPを利用したより進化したSRv6データセンターネットワークアーキテクチャと、それに伴い乗り越える必要があった技術的な課題に対してどのように対処を行っていったのかという道のりについて紹介したいと思います。

場所

SAIGOU (第一ホール)

日時

Day2 2022年1月27日(木) 14:30~15:15(45分)

発表者

齋藤 遼河
LINE株式会社

Ryoga Saito( LINE Corporation​)

公開資料

事前資料
https://www.janog.gr.jp/meeting/janog44/program/srv6/

公開資料

発表動画

※発表者が発表部分のみを公開しているyoutubeです

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