こんにちは。企画編成委員の黒河内です。
JANOG51プログラム紹介 第x弾は、Day3(1/27)の「ISPにおけるNTPサーバのありかた」をご紹介いたします。
今回は、登壇される松本 章さん(KDDI株式会社)にお話を伺いました。

画像上段左から:伊藤、黒河内
画像下段:松本さん

プログラムに応募したきっかけ

黒河内:今回プログラムに応募したきっかけは何でしょうか。
松本さん:NTPはDNSやDHCPと並ぶサーバのインフラ部分ともいえる重要なシステムですが、その重要さに対し、構築や運用について語られる場・機会が多いとは言えず、開発者や運用者の間で構成例や課題・問題が共有される機会が少ないと感じております。
松本さん:そこで大規模ISPの一つであるKDDIでのNTP運用事例、抱える諸問題の共有を行うことで、KDDIも含めたNTPサービス提供者が今後どのようにNTPを運用していくかを考えるうえで一石を投じたいと思います。

普段はどのような業務をしているのでしょうか

黒河内:松本さんは普段はどのような業務をしているのでしょうか?
松本さん:主にNTP/DNSのシステム開発・発注・構築・運用支援を担当しております。
黒河内:DNSも担当されているのですね。
松本さん:主にDNSを担当していますが、DNSはJANOG含めて他のコミュニティでも議論され業界内でも活発に意見交換されています。NTPはあまり話題になっていなかったため、今回はNTPを中心に議論したいと思っております。

具体的にNTPで苦労している点をいくつか教えていただけないでしょうか

松本さん:結構あります。「何を監視するか」「何を時刻源とするか」「閏秒対策」など。
黒河内:確かにどれも重要ですね。閏秒は最近ニュースにもなっていましたね。
松本さん:時間の関係ですべては難しいかもしれませんが、これらのベストプラクティスを議論の中で生み出したいです。
黒河内:どれも聞きたい内容で、とても楽しみです。

今回はサーバだけでなくクライアント側の話もされるのでしょうか

松本さん:クライアント側にも共有したいことがあります。特にNTPサーバの指定の方法は多岐にわたるため、システムとして望ましい指定方法なども議論したいです。
黒河内:なるほど。特にアプライアンスの機器などはNTPの設定方法に自由度が無いことが多いので、クライアント側の運用者にも有益な情報となりそうですね。
松本さん:この指定の仕方だけで、NTPの運用者の負担も変わってきます。

どのようなことを議論したいでしょうか?

松本さん:冒頭お話しした通り、一番議論したいことは、NTPを構築・運用する上での構成などのベストプラクティスを議論したいです。三者三様に構築・提供しているNTPシステムについて、コミュニティで一つのあるべき姿を話し合っていければと思います。当日は「こういう構成がいい」「こういう構成はダメだった」など、様々な意見をいただけると幸いです。
黒河内:ありがとうございました。当日を楽しみしております。

松本さん、インタビューにご協力いただきありがとうございました。