概要
近年、フルスタックオブザーバビリティという言葉が注目を集めています。フルスタックオブザーバビリティ(FSO)は、一般的にシステム全体の可視化と監視を実現するアプローチです。従来の監視方法では、アプリケーションやインフラストラクチャの特定の側面に焦点を当てていましたが、FSOではエンドツーエンドの可視化と分析が可能です。 FSOは、クラウドネイティブな環境やマイクロサービスアーキテクチャなど、複雑なシステム環境において特に有用です。システムの異常やパフォーマンスの低下などの問題を迅速に特定し、改善することができます。
この考え方がネットワークの世界にも浸透してきている今、SyslogやSNMP trap、Telemetryなど、ネットワークの可視化に関する技術は充実してきており、JANOGでもこれまで様々な発表がされてきました。一般的に、ネットワークデータの保存方法や、どのようなデータを取得すればよいのかについて困っている方も多いと思います。
ネットワークの可視化において、障害発生時のTrapを取るだけでなく、その事前の変化を捉えて予兆分析するためには、どうすればよいのでしょうか?また、障害時の影響範囲を事前に観測するためには、どうすればよいのでしょうか? 私たちも日々、これらの問いに対して考察しています。
本発表では、ネットワークの可視化の原点に立ち返り、実際に使用されている可視化手法について振り返ります。さらに、非構造化データや他のデータとの関連付けによる解析方法や、以前のJANOGでも発表させていただいたSRv6 Path tracingなど、最新技術を用いたネットワークの可視化手法についても紹介し、実際に障害が起こった際の事例をデモを交えて紹介します。また、実際の事例から今後の可視化について必要とされることを考察した内容を発表します。
場所
MCデジタル・リアルティ room(301-303)
日時
Day3 2024年1月19日(金) 13:30~14:30(1時間)
発表者
公開資料
【発表資料】(鎌田)自動化、AI、その前に、あなたの ネットワーク見えてますか?
【発表資料】(池永)自動化、AI、その前に、あなたの ネットワーク見えてますか?
Slackチャンネル
会期中や会期終了後の議論にお使いください
#janog53-自動化-ai-その前に-あなたのネットワーク見えてますか
アーカイブ配信
アーカイブ配信は2024年2月29日(木) 13:00をもって公開終了しました。