【プログラム紹介】限られたヒトとカネの中でのネットワーク構築運用

JANOG54企画編成委員の山田です。

Day1(2024年7月3日)14:45~15:30に開催される「限られたヒトとカネの中でのネットワーク構築運用」の発表者の生野 勇貴さんと絹川 隆大さん、青木 弘太さん(3名ともBBIX株式会社)に、本プログラムについてお話を伺いました。

応募のきっかけ

皆さん、それぞれ様々な制約の中でサービスを展開する必要があると思います。

まずは、私たちの事例を皆さんに共有させていただき議論できればと思い、応募しました。

また、生野が奈良県出身で地元で登壇したかったのと、若手エンジニアに登壇の経験をしてもらいたかったため応募しました。

構築していく中で苦労したこと、特に印象に残っていることなどありますでしょうか?

絹川さん:安価な機械で、グローバルASでやっている機能を盛り込むと動かないとか、再起動するとコンフィグが飛ぶとかがありました(笑)何を取って何を捨てるのかが大事だと学びました。また、DNSキャッシュやNTPのサービスでは、どのぐらいIXにつないでくるか分からないので、機器の要求スペックが分からないということがありました。(今回はLBをあえて使わず、anycastを使用して実装)

青木さん:現地事業者のBGPのIRRフィルターとかAS-SETのフィルターが、言葉が悪いですが、とても汚かったです(プライベートピアとかトランジットのASがフィルタに書かれているなど)これを自動で展開すると大変なことになるので、その部分で苦労しました。フィルターの書き方などのお作法とかから広めていかないといけない。

今回はなぜ安価な機器を使用したのでしょうか?

生野さん、絹川さん:価格で言うと、JuniperやCiscoの同構成機器は数百万円するが、今回の機器(Mikrotik製)は50万円ぐらいです。また、Mikrotik製の機器は東南アジアではよく使われていて、自分たちも使わないと、何ができないのかできるのか、ユーザがどこに困っているのか分からないため使用しました。

今後フルルートはどんどん増加していきますが、今回の場合、メモリ容量はどれぐらい余裕を持たせて設計しているのでしょうか?

生野さん:Mikrotik製機器で商用でフルルートを突っ込んだ人はいない、クレイジーだとMikrotikの人から言われました(笑)。CPUが1個しかないので、メモリより先にCPUの限界が来ます(フィルタを書いたりすると重くなります)。また100G挿せますが、トラフィックとして流れるのは数Gなので、最初のスタートとしては十分だと考えています。

同じような環境で構築を行っている方に向けて何か一言お願いします!

生野さん:何かしら制限があるのは皆さん同じです。個人意見として、サービスを展開するときには、無限にリソースがあるわけではないので、何が大事で何がいらないかの取捨選択をするのが大事だと考えています。

絹川さん:海外で何かするとかは初めての経験でした。それまでは、日本のサービスレベルでしか構築したことなかったので、何を捨てるのかをすごい考えさせられました。最低限、何が必要かを見極めるのが大事だと考えています。

最後に

議論時に皆さんのお困りごと、解決策などいろいろコメント待ってます!

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