プログラムインタビュー「OSSのNWオーケストレータの不具合を対処し、基本動作まで半年かかった話」

 JANOGerの皆様、JANOG55 企画編成委員のmatsuです。本日は、JANOG 2日目の懇親会前のゴールデン枠で開催されるプログラム、「OSSのNWオーケストレータの不具合を対処し、基本動作まで半年かかった話」について、登壇者の株式会社KDDI総合研究所 桜庭さんにインタビューを実施したのでご紹介させていただきます。

プログラムインタビューの様子:左 桜庭さん 右 担当プログラム委員かつたかさん、企画編成委員 matsu

桜庭さんについて

かつたか(担当プログラム委員):桜庭さん、まずは自己紹介をお願いします。

桜庭さん:KDDI総合研究所の桜庭です。以前は、モバイル系のネットワークで、基地局を集約するルータや、
WhiteBoxルータの開発を行なっていました。現在は自律型ネットワークやオーケストレータに関する研究に取り組んでいます。

matsu(企画編成委員):桜庭さんはJANOGは慣れていらっしゃいますか?印象とかあったら教えてください。

桜庭さん:慣れているとまでは言えませんが、LTでJANOG一回発表した経験があります。なんとなく、たくさんの怖い方々がいると言う認識があります笑

応募のきっかけについて

かつたか:応募のモチベーションや、発表を通して達成したいことを教えてください!

桜庭さん:今回、ONAPというOSSを使って研究しよう、というプロジェクトを実施したのですが、wikiやコミュニティ見ながら手順通りに進めてもなかなか想定通りの結果とならず一筋縄にはいきませんでした。自分でソースコードを解析したり、コミュニティで聞いたりして解決したのですが、我々のようなテレコムの人間としては、OSSのプロジェクトでよくあるgithub issueを立てたりだとか、Pull requestを作って改修するなどはハードルが高いと感じました。自分達のローカルで改修しておしまいとか、そういった方達も多いのでは
?と思っていて、そこをどうやっているのか?を議論したいですね。

かつたか:大変だったんですね!

桜庭さん:はい。上司には、OSSを使わずに、フルスクラッチで自分で作っちゃえばいーじゃん!とか気軽に言われました。

matsu:怖い上司ですね

議論したいポイントについて・事前知識について

かつたか:話をする内容と、議論したいポイントについて深掘りさせてください。

桜庭さん:不具合対処の方法については、なるべく具体的に話したいと考えています。また、OSSを作る側と、使う側の2つの視点から議論をしたいですね。OSSプロジェクトでのあるある話、例えば、ドキュメントが開発速度に追いついていなかったり、issueとかの会話がカジュアルだったりとか。そう言ったOSS一般論について現地で盛り上がりたいと思っています。

matsu:OSSあるある話面白そうですね、今回ONAPが主題に上がっていますが、僕はONAPというものを初めて聞きました。参加者に向けた前提となる事前知識などはありますか?

桜庭さん:正直、ONAPの運用・開発に取り組まれている方があまりいらっしゃらないと思うので、テレコムプロダクトとしてのONAPについて語るよりも、ONAPはあくまでも題材として、OSS一般論について会場でみなさんと語り合いたいです。なので、ONAPについては知らなくて大丈夫なので、特に準備してくるものはないです!

最後に一言!

かつたか:プログラム参加を検討している方に向けて、一言メッセージをお願いします。

桜庭さん:OSSに関わるネットワークエンジニア同士で、ワイワイ仲良く議論をしたいです!

感想

打ち合わせでは、OSSへのタダノリや、プロジェクトをフォークして俺俺してしまう話、開発環境の構築やk8sの苦悩、GIT話などで、とても盛り上がりました。本番でも活発な議論が期待できそうです。文責:matsu(立松)

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