JANOG51 企画編成委員(Org)の橋口です。
Day3(2023年1月27日)15:00からふじさんホールで行われる「どうやってつくる? ネットワーク自動化開発チーム」の発表者である、
NTTコミュニケーションズ株式会社 伊藤 良哉さん、 ファストリー株式会社 土屋 太二さん、LINE株式会社 市原 裕史さんにお話を伺いました。

画像上段左から 伊藤さん、土屋さん、市原さん
画像下段左から 市野さん(Orgチェア)、橋口(Org)、 立松さん(PC)

自己紹介をお願いします

土屋さん:FastlyというCDNの会社でシニアネットワークエンジニアとして働いています。
メインのミッションとしては24時間365日のネットワーク運用で、その中で自動化ツールであったり、自分たちの業務ロジックを変更したり裁量の大きいチームのため、運用をやりながら開発を行うハイブリットな形で働いていて、今回応募したようなNetOpsのチームを開発にシフトするためにはどうしたらよいか僕自身の悩みがあったため応募しました。

市原さん:LINEの市原です。プライベートクラウドの組織でネットワーク開発チームのエンジニアリングマネージャーとして働いています。
もともとソフトウェアエンジニアとして入社してネットワークコンポーネントの開発を行っていましたが、去年の夏ごろからエンジニアリングマネージャーになったため、組織を作ってネットワークの自動化やネットワークコンポーネントをチームメンバーに開発・運用してもらう観点で働いています。

伊藤さん:NTTコミュニケーションズの伊藤です。OCNのネットワーク開発をしばらくやっていて、3年ほど前からOCNのネットワークコントローラーを作ることになり、ユーザー操作を受けるWebフロントエンドも含め開発しています。
最初は自分一人で開発していたが、徐々に規模が大きくなる中で社員と外注を含めたマネージメントの割合が増えてきているので、そのあたりのお話ができると思います。

プログラム応募した経緯、きっかけを教えてください

土屋さん:発表のモチベーションはこの3~4年でJANOGでも自動化関連の発表が増えてきて、いい感じのムードになってきています。しかし、JANOGを見た人がマネをするのは難しい。システムや自動化関連の技術の話だけではなく、継続して自動化開発チームをどのように作っていくか。マネする立場ではそちらが肝になると思う。
同じようなシステムを社内で作る人がいない。一人で頑張ってプロトタイプまでは行けるがサービスインできなかった方が多いと思っている。
いままでJANOG参加されている方が発表者と同じような成果を生み出せるかの具体的なアクションを起こすためのヒントを発表したい。

伊藤さん:発表のきっかけは土屋さんがTwitterで発表の仲間探しをしていて、自分もJANOGの参加者としてすごく聞きたいプログラムだなと思っていいねを押したところ、土屋さんから声が掛ったので諸手を挙げて発表の仲間になりましました。

市原さん:ネットワーク自動化に限らず、NFVの開発を行っているためNFVのDevOpsを含めてマネージャーになっていろいろチャレンジして変えてきたのでいろいろお話ができると思う。
いままでの組織ややり方を壊さないとダメなんだということを主張したい。
とにかく内製でないとダメなんだという主張になってしまうかもしれないが、一アイディアとしてそのような主張をしてゆきたい。

これから自動化を始めたい会社さんへのメッセージを教えてください

市原さん:手を動かしていくのも大切ではあるが、会社としてのスタートは自動化という仕事自体を公に認めて採用やロールを持つことが一番大事なので発表で伝えたい。

伊藤さん:自分の会社にはスターエンジニアがいたため、ボトムアップで実績を作り予算が付くようになったが、スターエンジニアが会社にいるとは限らないので、市原さんの仰る通りロールと予算を与えて、自動化に全稼働をかけられるようにすることが成功への近道ではないのか。

土屋さん:ネットワーク自動化は遅かれ早かれどの会社もやることになります。
組織が利益を目指す以上、運用を効率的に少人数で行っていくために、自動化が5~10年後には当たり前になっていると思う。
しかし、そんなに簡単に進められるものではないです。特にチームを作る観点では人を育てる・採用するとしても、LINEさんのようなチームを作るためには根気と時間が必要になってくるため、いかに早く始めるかがポイントになってきます。