特殊局が手掛けるIN地域研究室の紹介「インターネット業界の未来を創る技術者育成」

概要

現代のインターネットはすでに成熟しており、重要なインフラとして位置づけられています。その結果、若手技術者が新しい技術やアイディアを試す余地は極めて限られています。かつては、インターネットがまだ社会においてそれほど重要でなかった時代に、技術者はフルスクラッチでの設計、構築、そして運用を行いながら、失敗と成功を通じて学ぶ機会がありました。しかし、現在の若手技術者は、主に既存のネットワークの効率的な運用に焦点を当てており、運用中のネットワークに対して新しいアイディアや改造を施すことは、リスクが高いとされているため、あまり歓迎されません。

多くのインフラ事業者は、ネットワーク技術者の育成に取り組んでおり、社内研修環境の整備や学習補助なども行っています。ただし、これらの取り組みは主に量を重視したオペレーターに特化した技術者の育成が目的であり、革新的なことを成し遂げるような人材の育成は十分には行われていないと思われます。特に、通信産業の多様なレイヤを横断的に捉え、問題解決とイノベーションを推進するような技術者が必要であり、この育成は、今後ますます重要となるでしょう。この種の技術者は、自ら実践的に手を動かし、新しい製品や事業、産業を生み出す力を持つと考えられます。

しかし、残念ながら、現状ではこのような人材を育成するための適切な「場」や「環境」は、事業者側で十分に提供されていないのが実情です。 NTT東日本は、イノベーションを推進する技術者育成に焦点を当てた多様な施策を展開しています。そのなかで、今回のJANOG53で特に取り上げたいのは、特殊局が推進・運営する「IN地域研究室」です。この取り組みは、NTT東日本の特定の事業領域にとらわれず、インターネット基盤の基本設計から運用設計、さらには各種管理業務に至るまで、一気通貫した体験と学習が可能です。このような総合的なアプローチを通じて、技術者が縦割り的な視点から横断的な思考へと昇華させ、イノベーションに必要となる各種スキルを高めるためにどのような学習環境を構築しているかを紹介いたします。

場所

MCデジタル・リアルティ room(301-303)

日時

Day1 2024年1月17日(水) 17:00~18:00(1時間)

発表者

高田 彩生
東日本電信電話株式会社
大遊
ソフトイーサ株式会社 代表取締役
筑波大学 客員教授
独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA) サイバー技術研究室長
NTT 東日本 特殊局員

公開資料

特殊局が手掛けるIN地域研究室の紹介「インターネット業界の未来を創る技術者育成」(登さん)

特殊局が手掛けるIN地域研究室の紹介「インターネット業界の未来を創る技術者育成」(高田さん)

SLACKチャンネル

会期中や会期終了後の議論にお使いください

#janog53-特殊局が手掛けるin地域研究室の紹介インターネット業界の未来を創る技術者育成

アーカイブ配信

アーカイブ配信は2024年2月29日(木) 13:00をもって公開終了しました。

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