JANOG54企画編成委員の川越です。今回のニュースレターはJANOG54のホストさんへの突撃インタビューです。東生駒にある近鉄ケーブルネットワーク株式会社さんにお邪魔しまして、木村文一さんと田端祥起さんにお話をお伺いしました。ホストさんについてだけでなく、奈良についても情報満載ですので、ぜひご覧ください!


KCNさんについて
川越(以下ごえ):本日はお時間をいただきましてありがとうございます。ホストさんのご挨拶のニュースレターの中でも簡単にご説明いただいておりますが、まずは御社についてお聞きします。本日伺ったこの建物が本社ですよね。

木村(以下きむ):はい、本社はここで営業所が他の場所にいくつかあります。ここには、総務部や営業部だったり、業務課という契約書類やサービス申込書を管理する部署だったり、私が所属するICT事業本部があります。従業員は250名弱だったかな。サービスエリアによって提供している会社が異なりまして、奈良では弊社とこまどりケーブル株式会社が提供していまして、京都ではKCN京都とKCNなんたんが、大阪ではテレビ岸和田が提供しています。
田端(以下たば):弊社の設立は1984年6月なので、「6月でちょうど設立40年」です。ケーブルテレビとしては1988年4月開局なので開局だと35年とか載ってますね。
ごえ:入社のきっかけは何だったのでしょうか。
きむ:転勤がなくて奈良の会社を探していてこの会社に入った感じなんですよ。ケーブルテレビというものをそもそも知らなかったです。当時のケーブルテレビのサービスエリアが奈良と生駒といったあたりだけだったので、私が住んでた地域ではサービスされておらず、ケーブルテレビってこんなんなんやっていうのが入社して初めて分かりました(笑)。ケーブルテレビを開局して1年後に入社したぐらいでしたね。
きむ:なので最初はずーっとケーブルテレビに関する業務ばかりでした。各家庭への訪問修理だったり、電柱設備の修繕だったり。そういった中でWindows 3.1が世の中に出てきて、インターネットの名前を聞き始めたときに、これからはインターネットだ!と社内で話が出たんですが、やっぱり知ってる人が誰もいないわけですよね。ケーブルテレビの会社なので当然です。メーカーさんなどから色々教えてもらいながら立ち上げていったのですが、その時私はたまたまパソコン通信をやっていたんですよ。それで木村はパソコン通信やっててパソコン詳しいらしいで、とりあえずやらせとけ!みたいな感じで私に話が飛び込んできて、それからずーっとインターネットの仕事をしています。ダイアルアップ全盛期は、帰り際にモデムの電源off/onをすることがが日課だったこともあります。何kbpsだって時代でしたね。
ごえ:それから今は10Gを扱っているわけですから技術の進歩ってのは本当に凄いですね。たばさんの入社理由もよかったらお聞かせください。
たば:私も実はきむさんと同じで、家から近い方がよいという理由が大きかったです。実家は奈良にありますが、高校は大阪で大学は滋賀だったんですよね。7年間毎日通学が本当に大変で(笑)。もう近い方がいいという感じでした。
たば:技術部に所属していますが、最初はきむさんと同じように各家庭にある機器の訪問修理やケーブルモデム終端システム (CMTS) やサーバの運用管理を行い、最近は基幹ネットワークの運用管理を行っています。
ごえ:お二人とも地元愛が強すぎて働くなら奈良以外ありえないということだと感じましたが、入社されるかたは関西圏の方が多いのでしょうか
きむ:大体そうですね、奈良が好きで関西圏以外から入社した人もいますが、数は少ないです。
ごえ:技術系のイメージが強い会社だとは思いますが、ここ数年の新卒の方は女性の比率の方が多いようですね。比率が5割を超えているようです。
きむ:そうですね、最近はその傾向にあると思います。
ごえ:技術で!って女性も多いんですか?
たば:さすがに少なかったと思いますね。
きむ:全体としてもまだまだ少ないですね、もっと女性が増えると色々な視点が増えてくるのでいいんですけどね。
社名の由来やマスコットキャラクターについて
ごえ:社名の由来について聞いてもいいでしょうか。
きむ:聞いた話なんですけど、会社の名前を考える時に当時の近鉄の会長が、「ケーブルテレビの会社だが、これからはテレビじゃなくネットワークやろ!」という話でネットワークという名前が入ったようです。
ごえ:40年前から既にそう考えていたってのは凄いですね。テレビの放送設備なども管理されているのでしょうか。
きむ:放送設備などを運用管理している部署はあるのですが。私は関与していないですね。あと、実際に番組を作成してるコンテンツ事業本部という部署がありまして、そこのメンバーが番組を作成しています。駅前にマルチモニタがあるのはご覧になりましたか。実は駅前にスタジオがあるのですが、後でスタジオを見てみますか?
ごえ:ぜひお願いします!
※インタビュー後、スタジオ見学をさせていただきました。ここで色々な番組を作っているんですね!


ごえ:Webページでは気付かなかったのですが、マスコットキャラクターがいるんですね。
きむ:そうなんです。犬のキャラクターでぶるちゃん(テレビ岸和田はてんちゃん)と言うのですが、グループ会社ごとに色が異なります。テレビ岸和田はこのキャラクターのグッズを多く作ってますね。ウチは作ってたっけ?
たば:ぬいぐるみや着ぐるみは見たことありますね。


JANOGとの関わり
ごえ:きむさんはJANOG41が初めてのミーティングへの参加ということですが、何がきっかけだったのでしょうか。
きむ:ずっと参加したいとは思っていたのですが、タイミングが合わず参加できずにいました。他のメンバーはそれまでに何人か参加していたんですけどね。JANOG41の広島は修学旅行で行って以来の2回目の訪問でした。そこからは可能な限り参加するようにしています。ただ、コロナ禍で現地に参加できない回が何回かありましたね。
たば:私はJANOG49のオンライン参加が初めてです。JANOG53では企画編成委員もやらせていただき、JANOGミーティングの裏方としても楽しみつつ、今回ホストとしても楽しんでいます。
ごえ:いつからホストをやりたいと考えていたのでしょうか。
きむ:実際に現地参加を重ねるたびにホストをやってみたいな、そういえばまだ奈良では開催してないなとは漠然と考えていました。ただ、大変だという話も聞いていたので、できるのかなとは思っていました。
きむ:弊社だけでは正直しんどそうだなあと思っていた時に、ソフトバンクさんが奈良にデータセンターを建てるという話を聞き、IDCFの林さんも奈良でJANOGを開催したいという思いがあると聞きまして、IDCFさんに奈良でJANOGを一緒にやりませんかという話をしたのが最初ですね。うちは裏方でもいいからとは思っていたのですが、一緒にやりましょうよと言っていただきました。弊社の社長に話をしたところ「やったらええやん」と快諾があり、両社の上層部でも話がまとまり、「じゃああとは頼んだよ!」と丸投げ…いやいや一任されました。
きむ:ただ最近のJANOGミーティングへの現地参加者増もあり、受け入れられる会場が奈良県コンベンションセンターしかないなと。この会場は2020年にできたばかりなので、それまでだったらホテルの宴会場ぐらいでしか大人数を収容できる場所がなかったです。
ごえ:下見でも実際に奈良県コンベンションセンターに行ってみましたが、とても綺麗で広い会場でした。奈良公園などにも行ってみましたが、海外からの旅行者もかなり多いので、世界中から、奈良でNOGやるの?だったら行ってみたいな、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
ごえ:全国や海外からも多くの人が今回のJANOG54奈良に現地参加すると思いますが、ほかのNOGなどには参加されているのでしょうか。
きむ:関西圏のものは参加してますね。大阪ピアリングフェスティバルは参加してましたし、Naniwa NOGは実行委員もさせてもらっています。海外はないですね。2019年に海外のモバイル系の展示会に参加したことがありますが、ラーメン一杯1,700円とかしたのを覚えています。他の地域NOGにも参加してみたいのですが、タイミングが合わないのが残念なところです。
奈良について
ごえ:それでは奈良についていろいろお聞きしようかなと思います。JANOG53の時の次回開催予告で印象に残っているのが、「奈良にうまいものなし」なんて仰っていたことなのですが、そうなんですか?と。
きむ:それはよく言われるんですよね、そんなことないよと声を上げて言いたいです。ただ目玉と言われたらね、そこなんですよね。奈良漬や柿の葉寿司、大和肉鶏、大和ポーク、大和野菜、三輪そうめんなどたくさん美味しいものはありますので、ぜひ奈良に来て食べていただきたいです。
ごえ:下見でも美味しい食べ物をいただきましたので、現地情報などでもお伝えしていきたいと思っています。お酒に合うものも多そうですよね。
※下の写真は下見で食べてみた料理の一部です






きむ:奈良は日本酒の発祥の地と言われていますからね。飲める方はぜひ日本酒も試していただきたいなと。懇親会では日本酒が試せるコーナーを出すことを検討しています。アルコールが飲めない方に対しても奈良は大和茶が有名ですので、地元のお茶が出せないかなあと少し考えています。
ごえ:日本酒はとても楽しみです!やっぱり水が美味しいからですかね。奈良は「かき氷のまち」や「氷の聖地」と書かれている記事も目にしました。
きむ:氷室神社という神社がありまして、そこの神社で献氷祭やかき氷献氷などもあるんですよ。ここ10年ぐらいでかき氷屋さんも増えてきましたね。
たば:前回(JANOG53)のスタッフミーティングでスタッフLTをやる機会がありましたが、そこでもほうせき箱さんのかき氷を載せたりしました。ふわふわで美味しいです。
きむ:いちごも有名で、いちご狩りができる場所も増えましたね。奈良市からは少し遠い場所にありますが。
ごえ:果物に関しては柿もいろいろな場面で目にします。柿もなかとか。


きむ:そうそう、柿のスイーツは最近よく聞きますね。あと、梨も有名なんですよ
たば:南の方に梨園があるのは聞きますが、北に住んでいる方はあまり知らないかもですね。
ごえ:お土産も豊富にありそうですよね。
きむ:スイーツも多くありますね、大仏プリンなんかも美味しいですが、ビンに入っているのでお土産となると、ちょっと重いですね。


きむ:あとは、せんとくんだったり、最近はしかまろくんというキャラクターのお菓子も出てますね。




きむ:奈良ならではとなると、南に住んでいる人と北に住んでいる人で結構思いが違ってくるのではないでしょうか。南には橿原神宮っていう有名な神社がある橿原市がありますが、そこでは埴輪まんじゅうが有名ですね。埴輪の形をした中にあんこが入っています。

きむ:南の方でもう一ついうと吉野に吉野葛があります。吉野葛を使用した食べ物を出すお店はいくつかありますが、「葛屋 中井春風堂」というお店は、葛餅や葛切りの賞味期限がなんと10分なんですよ。
ごえ:10分!それは凄いですね。
きむ:奈良市からはちょっと遠いんですよね。ただ吉野は桜が綺麗なことでも有名なので、桜のシーズンは観光客でいっぱいです。電車の本数も少ないのでその時期だけは満員電車になります。


※現地情報のお土産情報は今まとめています、もう少しお待ちください!
たば:ラーメン屋さんも増えました。天理ラーメンがやっぱり有名ですね。ちょっと辛いんですけどね。あと彩華ラーメンも有名ですね。こちらは麺が柔らかいのでぜひ一度試していただきたいです。
ごえ:ラーメンではないのですが、巾着きつねは私も食べに行きました!美味しいのに想像以上に大きかったのでボリューム満点でした。別の日にカレー巾着も食べましたが、こちらもとても美味しかったです。


たば:巾着きつねは私も食べに行ったことありますよ。ちょうどその隣に中谷堂さんがあるので、高速餅つきの実演が見られたりしますね。
ごえ:実演時間が張り出されているのですが、その時間の20分前ぐらいから多くの人がスタンバイしてますね。あのパフォーマンスは必見です。

きむ:食べ物以外だと、奈良には和太鼓や獅子舞もあるのですが、懇親会でどちらも実演されたので他に何かあるかなと検討しているところです。ただ懇親会ではみなさんの交流がメインだと思っているので、やるとしても催し物はちょっとだけかなとは思っています。
ごえ:懇親会はホテル日航奈良で開催されますが、奈良はホテル数が少ないとも聞きました。
きむ:そうなんです。景観条例などもあり奈良の市街地は建造物に対して厳しい高さ制限があります。何かの調べでは全国で客室数が最も少ないかも?と出てましたね。あと、奈良は早く閉まるお店が多いです。朝までやっている飲み屋も東京などに比べると全然少ないですね。
きむ:なぜあまり遅くまでやっていないかというと「奈良の早起き」という言葉があるとおりで、早起きのために早く寝る風土が根付いているからじゃないかなと。じゃあなぜ早起きなのかというと、昔は鹿を殺したら厳罰になっていたらしく、奈良の人は誰よりも早く起きて玄関の前に鹿が死んでいないか調べたかららしいのですが、たばちゃん聞いたことある?
たば:そうなんですか?私は初めて聞きました。
きむ:ということもあり、奈良では早く閉まるお店が多いのかもです。その分静かな夜を過ごせるとは思いますよ。
※早起きは三文の徳ということわざも奈良発祥説があるようですね!?鹿を殺した罰金が三文だったとも?
ごえ:夏の奈良で気を付けた方がいいことありますか?
きむ:夏の奈良は蒸し暑いですね、本当に。盆地特有なのか、夏は蒸し暑く、冬は底冷えするみたいな。今回は7月頭なのでまだそこまで暑くないかもですが、雨がちょっと心配ですね。まだ梅雨が明けていない時期だと思いますので。開催日程に関してはいつにするかちょっと悩みましたね。
ごえ:学生からすると7月下旬より7月上旬の方が参加しやすいと思います。テストなどが7月中旬下旬にある学校も多いと思うので。
きむ:本当ですか!学生が多く来てくれるといいなと思っています。
ごえ:本日はお忙しい中お時間をいただきましてありがとうございました!奈良の魅力を多く伝えられたのではないかと思っています。
きむ:こちらこそありがとうございました。現地に多くの参加者が来てくれることを願っています。
たば:マルチモニターはここ東生駒駅だけでなく、近鉄奈良駅や大和西大寺駅にもあるので、お時間ありましたら後でご覧になっていってください。大和西大寺駅の改札内の2階にはタイムズプレイス西大寺もあるのでよかったらぜひ。
ごえ:本当にありがとうございました!
以上、いかがでしたでしょうか。奈良の良いところも奈良にまつわるエピソードも余すところなくお伝えできたのではないでしょうか。
私はこのインタビューのあと、大和西大寺駅のマルチモニターを見に行きましたが、せっかくなのでご紹介いただいた場所でお昼にしました。ちょい飲みができる場所も多そうなので、時間に余裕があれば電車を数本遅らせて奈良を堪能することおをお勧めします。



暑い奈良で熱い議論ができるように準備を進めておりますので、ぜひ現地にお越しください!
近鉄奈良駅にもKCNさんのマルチモニターがあります。現地に参加された際には確認してみてくださいね。


