データセンターネットワークでSRv6って本当に使えますか?

概要

データセンターへのSRv6の適用事例が海外を中心に増えてきています。

SRv6はエンドツーエンドのソリューションとして、アクセス、アグリゲーション、メトロ、コア、DC、クラウドなど多岐にわたるネットワークセグメントを一貫してサポートすることができ、特に、MPLS、VxLAN、NSHなどの従来技術に比べ、SRv6 uSIDはシンプルなIPv6カプセル化を採用しており、ネットワークの複雑さを大幅に軽減すると言われていますが、日本での適用事例は非常に限定的です。

日本はSRv6先進国と言われている状況の中、なぜデータセンターでの適用事例が少ないのか疑問に思い、会場で議論させていただければと思い申し込みさせていただきました。

従来SRv6はネットワークをシンプルにすることを売りとしており、複雑なネットワークプロトコルや運用管理を解決する手段と言われています。これはデータセンター(DC)およびコンテナネットワークにおいても有効であると考えます。

コンテナネットワークでは、ホストルーティングを実現するためのLLDPベースのソリューションが提唱されています。これを用いることでホスト上でBGPスタックを実行する必要がなくなり、運用が簡素化され、コストも削減されます。さらに最近はCilliumをCNIとして用いたSRv6の運用事例も出始めております。

サービスチェイニングについても、SRv6のProxy機能を活用することが可能であり、データセンターでの活用の可能性は高いと考えております。

本発表では、以下のポイントについて具体的な事例と共に説明します:
・SRv6 uSIDの基本概念: SRv6 uSIDとは何か、その技術的背景と利点を解説します

・データセンターにおけるuSIDの具体的な適用方法とメリット: 実際のデータセンター環境での適用事例を紹介し、メリットについて(可能な限り)定量的に説明します

・コンテナネットワークにおけるホストルーティングの実装: LLDPベースのホストルーティングの実装とCNI(Cillium)実装についてデモを交えて説明します

・クラウド環境との連携によるシームレスなサービス提供: AWSやGoogle Cloudとの連携事例を通じて、SRv6 uSIDのクラウド適用の具体例を紹介します

・SRv6 uSIDを用いたサービスチェイニングの仕組みとその利点: サービスチェイニングの具体的な設定方法と運用例を解説します

議論ポイント

・なぜ日本のデータセンターへのSRv6の適用事例が少ないのか?

・ SRv6のデータセンターへの適用に向けて足りないものは何か?

・サービスチェイニングの実装とメリットについて、本当にサービスチェイニングは必要とされるのか?

場所

第3展示場B

日時

Day2 2025年1月23日(木) 11:15~12:15(1時間)

発表者

鎌田 徹平
Teppei Kamata
シスコシステムズ合同会社

公開資料

発表資料

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