ホストさん突撃インタビュー!第二弾!

JANOG54企画編成委員の川越です。今回のニュースレターはJANOG54のホストさんへの突撃インタビュー第二弾です。今回は株式会社IDCフロンティアさんにお邪魔しまして、林眞樹さんと中里昌弘さんにお話をお伺いしました。JANOGについて、奈良についての情報満載ですので、ぜひご覧ください!第一弾はこちらから!

日比谷パークフロントです 撮影場所:WeWork 日比谷パークフロント
最寄りの交差点から国会議事堂が見えます

IDCフロンティアさんについて

川越:本日はお時間をいただきましてありがとうございます。素敵なオフィスですね。今回お邪魔したこのフロア(19階)は共用のスペースで他社さんとも交流があると伺いました。

左が中里さん、右が林さんです。JANOG36のときのスタッフTシャツですね! 撮影場所:WeWork 日比谷パークフロント

:そういうコンセプトでできたシェアオフィスですね。コロナ前は交流イベントがたくさん行われていたはずなんですよね。
中里:最近はまた復活してきていますね。
川越:こういう素敵なオフィスだったら、みんな出社されてたりするんでしょうか。
:弊社はリモートワークOKで、私は出社するの好きですが、実際は結構リモートワークですね。
中里:水曜は出社推奨ということにしていますが、それ以外は基本リモートワークOKとしています。
川越:ここに多くの方がいらっしゃるんでしょうか。
:ここは第一オフィスとしていて本社機能になりまして、第二オフィスは運用メンバーが中心になってますね。
中里:ここと第二オフィスは近いのでよく行き来していますよ。
:あと大阪オフィスがあり、大阪も結構な人数がいます。私も関西出身ですが、社員も関西出身多いです。
川越:全国のデータセンターにも行かれたりするのでしょうか。
中里:それほど多くないですが、日帰りで新幹線で北九州のデータセンターに行ったことがありますね。泊ってくればよかったのですが、いろいろあり…

中里:屋上からの景色もよいのですが、あとで行ってみますか?
川越:ぜひお願いします!

※屋上の写真です。のんびりできる素敵な場所でした。

日比谷公園を一望できます
撮影場所:WeWork 日比谷パークフロント
屋上であることをつい忘れてしまいます
撮影場所:WeWork 日比谷パークフロント
癒しの空間ですね
撮影場所:WeWork 日比谷パークフロント
お二人について

川越:林さんはずっとこの会社なのでしょうか。
:私は新卒からこの会社です。1994年入社なので、もう30年経ちましたね。入社した時は国際電話を代表とする国際電気通信の会社でした。0061(ラブラブシックスワン)と言ってた頃です。交換と伝送と無線っていう部署があって、私は交換に配属されました。扱っていたのが電話交換のシステムなんですけど1つのシステムで十数ラックありました。CPUのラックやメモリのラックがあってインターフェースのラックがあってそれらで構成される大きな交換機でしたね。日米間に海底ケーブルも持ってこともあり、TCP/IP が世の中で使われ出した頃に国際専用線の上にフレームリレー乗せて、シスコのルーターを両端に入れてインターネット国際ゲートウェイサービスが始まりました。アメリカ西海岸にもPOPがあったので、私もメンテナンスで出張し、出張に合わせてNANOGにも参加させていただいてすごく楽しかったです。
川越:その時の会社はどこにあったんですか?
:本社は台東区の CS タワーというビルで浅草橋にありましたね。インターネット始まった頃は通信センターはまだ東京にはなくて横浜と大阪の福島の2局でした。その大阪の福島にNSPIXP-3を誘致できたのが大きかったんですよね。当時のWIDEのNAIST(奈良先端科学技術大学院大学)の方達に本当にお世話になりました。IXP3は大阪のHUBとしてISPが集まる場所で、大阪メディアポート(以下OMP)とIDCの福島の2局にあったんです。(その後 NTT堂島とトライアングルで3局にて接続しました。) その当時はJPIXもJPNAPもBBIXも大阪にはなかったんで、大阪でルータ置くことになったらIXP3があるIDCかOMPさんでみたいな感じでやっていて、その頃に繋がった方々は今でもずっとお世話になっています。

川越:中里さんにもお聞きしてもよいでしょうか。
中里:この会社はまだ入って2年ぐらいですね。何社か転職しましたが、最初は三菱系のデータセンターでオペレーターやってました。ちょうど2000年くらいですかね。当時まだIPと交換機の狭間の時代でボイスオーバーIP(VoIP)とかが流行り始めたころで、交換機ラックとシスコのVoIPの機材に点在している環境で、ジャンパーうって交換機を設置したり、機材の保守をしていたりしました。そのデータセンターにはNSPIXP-2も届いていて、接続の手伝いもしていましたね。

川越:お二人はいつ知り合ったんでしょうか。
Cloud IX研究会を立ち上げた時ですね。JANOGでも研究会の活動を発表していたと思います。いろんな熱い仲間が集まったんですが、その時に中里さんに出会いましたね。
中里:もう10年ぐらい前の話です。インターコネクトの走りですよね。
:そうそう!それからなんやかんやあって2年前にIDCFに来ていただけました。

社名、企業ロゴ

川越:合併の歴史もすごいなと思っていて、少しお話いただければと。
:ASもIPアドレスもいっぱいマージしてます。Cable & Wireless IDC時代に多数合併したんですが、データセンターもネットワークも会社ごとにポリシー違うでしょ。合併の話が出る度にその会社に行ってネットワーク構成やポリシーだけじゃなく、常識や言葉の定義も合わせたり、相互に出向もしまくりでした。本当にいろんなことを経験をさせていただけて飽きなかったです。いろんな会社の文化とか人とか血が交わるとずっと転職してる感じなんです。合併の歴史もあり、社員の構成としてもいろんな会社の出身の方が混ざっていて、みんな、変化には強いDNAが引き継がれていると思いますね。

川越:合併の際に何回か社名変更されていますが、最初の会社名のIDCは絶対入っているんですね。
:最初の会社の国際デジタル通信のIDCってInternational Digital Communicationsなんですよね。
中里:IDCと聞くとインターネットデータセンターを最初にイメージしそうですけどね。
:今はインターネットデータセンターの意味として使っていると思います。IDCフロンティアという名前は、北九州データセンターを初の外気空調の設計をして作ったように、IDC業界に新しい風を!のようにフロンティア精神を持ってという意味が込められています。

川越:企業ロゴも親しみやすいデザインですね。
:これはもともとはIDCFクラウドを開発した時に作ったロゴですね。MORIOくんです。2014年に内製で初めてクラウドを開発したんですよね。それからIDCFクラウドのロゴとして使用してきたのですが、2016年に企業ロゴとなりました。
:今はBtoBのみですが、当初はBtoCをやっていたこともあり、その頃はいろんなデザインがあったんですよ。デザインというかMORIOくんをデコってました。クラウドポータルにログインした時の画面のMORIOくんが毎月変わるんですよ。節分バージョンとかバレンタインの時はハートを持ってるとか。シールなども配ってました。みんな楽しんでましたし、お客様との距離を近くしたいという想いも強かったですね。
中里:今の画面は実直な画面です。BtoBだと遊び心はなかなか入れづらいんでしょうね。

JANOGとの関わり

川越:JANOGとの関わりについてお聞きしてもよいでしょうか。
:初めて参加したのはJANOG3です。ある先輩に連れてってもらって。そのご縁は忘れません。JANOG7ではOMP川田さんやその当時の皆さんと一緒に、初めての大阪開催となり盛り上がりました。当時ホストっていう概念はなくてスタッフ全員でホストっぽい?ことも含めてやってたんですよね。WebページもHTMLをベタ書きながら頑張って作ってましたね。
川越:最初から頃から全部のデータが残ってるのがすごいですよね、今も見返せますし。2000年の話ですね。
:ですねー。歴代のJANOGサイトの管理者の方々に感謝です。JANOGサイトもそうですけど、今はJANOG開催にかける実行委員の皆さんや関係者の意気込みやクオリティがすごい!そして規模も本当にすごいですよね!!
※ホストと記載されるようになったのはJANOG9から?

川越:中里さんはJANOGでは何回も発表されてますね。発表を何回も聞きました。
中里:ありがとうございます。私が初めてJANOGに参加したのは熊本のJANOG21です。データセンター事業者とかSIerだと他社さんと交流するってことがあんまり当たり前じゃなかったんですよね。他社さんと同じ業界について交われるってのがすごく新鮮でした。度肝を抜かれた感じがあって。すごく刺激を受けたり勉強になったんです。
中里:で、当時思ったのはいつかこの場で喋りたいなということだったんです。その後も仕事を進めて、ようやくJANOG35ぐらいで喋るネタができました。そしてJANOGで話した後に今度はホストができたらいいなと思うようになっていたんですけど、そうしたらいろんなご縁があって今があるという感じです。自分に刺激を与えてくれたJANOGという場でホストをできることが自分にとってはすごく嬉しいですね。

川越:BBIXさんとホストをされていたのはJANOG36のときですよね。
:そうです、北九州の時ですね。JANOG36ではBBIXさんと一緒にホストをやりました。北九州DCもまだできて間もなく、DC見学会企画したり、BBIX福智さんや関係者の皆さんと一緒にいろいろと盛り上げるネタを考えました。BBIXさんとは同じグループ内会社ですし、過去にはIDCからBBIXに多くの社員が出向もしてたんですよ。JANOG19の沖縄でBBIXとしてホストをやった時も当時のソフトバンクIDCから出向していたメンバーも入って一緒にやってましたね。関係性はわりかし濃いんです。
北九州はメモリアルな場所でもあり、CloudIX研究会などで大きく盛りがった時期のJANOGとして、JANOG36はすごく思い出深いです。
川越:JANOG36の閉会宣言の資料を読み返してみたんですけども、参加登録が650名で懇親会が約400名でした。
中里:今は参加登録数が何倍にもなってますもんね。

:JANOGはいろんな地域を巡れるのがいいなあと思いますね。
川越:東京だけじゃないよというのいいですよね。
:僕も若い頃いろいろ参加させていただきました。秋田とか富山とか嬬恋とか。地元も味わい。地元のケーブルテレビやプロバイダの皆さんとも仲良くなれるし、そこに日本中のエンジニアが集まって会話するって最高だなと思って。でもまだ開催してない地域あるじゃないですか。だから、いつか奈良で開催したいなぁと思っていたら、今回はご縁ですよね。同い年の木村さんと一緒にできるというのも嬉しいです。
川越:今回は木村さんと林さんのどちらから話をしてみたのでしょうか。
:ある飲み会でJANOGのことが盛り上がって、奈良でやりたいなって僕がボソって言ったらある人が「奈良といえば木村さんだね」とすぐに電話してくれて、そこから一緒にやりましょうとね。
:本会議場となる奈良県コンベンションセンターも2020年にできたばかりで素敵な会場ですし、現地に来て奈良の人に触れて欲しいなぁと思います。
中里:そうですね。この間奈良に行ってお店入ったんですけど、本当に優しく対応していただいてほっこりしました。私の出身は群馬なのですが、北関東って言葉荒いんですよ、お店の人も。奈良はどこに行っても癒されますね。
:奈良ってほんとええですよ。古都だからか、高い建物が少ないからか、空が広いところで暮らしているからか、みなさん優してく、ゆっくり時間が流れていて、ほっこりします。私は故郷でもあるけど、人も土地も大好きです。奈良だけじゃなくて、いろんな地域に行くって必要なんじゃないかなと思うんですよね。都会にばっかり人が集まってるので。

若者支援プログラム

川越:JANOG36でホストされた時から確か若者支援プログラムが始まりましたね。林さんが若者支援の実行委員長をされていました。
:元々はその前の回のJANOG35の静岡が始まりです。ホストのふじのくに情報ネットワーク機構さんが「ダイヤモンド・インキュベーションプロジェクト」として実施したのが始まりなんです。JANOG36でも引き続き若者を支援する活動をやっていこうということで、若者支援プログラムという形になり、IPネクスト育成協会としての支援が実現できた感じですね。
川越:JANOG36も9年前ですもんね。あの頃支援を受けた学生ももう30歳ぐらいになって活躍されてるんでしょうね。
:そうですね、前回のJANOG53の博多のホストをされた中川さんも若者支援出身ですもんね。その話を聞いただけですごくグッときましたし、中川さんの想いにも共感しました。若い人にもっともっと参加してほしいです。業界や世の中を根っこから変化させていくのって若い人の力だと思います。もう僕らおじさんはホストするぐらいが限界です(笑)。本当にいい仕組みだと思います。
川越:最近は学生スタッフも増えてきていますね。
:すごいですよね!めちゃくちゃ増えてますよね。これって実はすごいことやと思います。役割や年齢を超えてみんながオープンに集まっている。スタッフミーティングとかも熱いです。

NOCについて

中里:NOCチームで学生さんが活躍されてますよね。今回も会場ネットワークの構築をお願いしているのですが、関西圏の学生さんも多く参加しているみたいです。
川越:今回NOCチームは大人も含めて54人いるようです。スタッフリストにも出ていますね。
:54人も!JANOG54の開催回数と人数が一緒ですね!以前NOCチームの活動を見たことがあるのですが、今日こういうログ出てたから今日中に検証して解決しときたいとかってJANOGのDay1の夜とかにやるんですよね。熱量がすごいです。

中里:JANOGは地域でやるようになったので、現地の学生さんも巻き込んでいって地域の学生さんを活性化させるんだよと長崎県立大学の岡田先生が仰っていたので、よい取り組みだなとずっと思っています。
川越:学生も楽しそうにやってますしね。
:チームの空気感が本当にいいんですよね。どんどん良くしていこうという。最近のネットワークだと失敗できないじゃないですか。昔はいっぱい失敗しましたよね。機器の動きも期待通りじゃなかったり、失敗から学ぶこともやっぱり多いですからそれの積み重ねですよね。インターネット黎明期なんて言えない失敗はみんないっぱいしてきていますよ。
中里:今は機器もクオリティがしっかりしてますからね、昔は購入したモジュールにバリがついたままになっていて自分でバリを削らないとシャーシに挿せないとかあったなあ…
※インターネット黎明期のお話は興味深いものも多いので、ぜひ大人をつかまえて聞いてみてください!

:もっとチャレンジできるネットワークがあれば嬉しい人もいるのかなあとは思うことはありますね。ラボの環境じゃなくもう少し生きたネットワーク環境でというか。ただ人に迷惑をかけるのはダメなので、人に迷惑をかけない別のネットワークを作れないですかね。
中里:今はネットワークの仮想環境で安全性を確認して運用にのせるということもやってたりはしますね。
:それで十分なんかな。技術者のワクワクの熱量をちゃんとぶつけられる場所があるといいな、とは思うんですけどね。

JANOGの移り変わり、ホストについて

中里:林さんから見てJANOGの役割とかも変わっていってると感じますか?2010年ぐらいまではまだこういうコミュニティが少なくて、オペレーターなどが集まる場所として大事だったんですけど、インターネットも浸透してきて、BGPオペレーターの情報交換会というよりもネットワーク全体の交流会というタイプに変わってきているのかなと。
:確かに黎明期はやっぱりメーカーも現用は知らない、マニュアルといっても限られたものしかない、上司も知らない、ベンダーさんも検証環境でしか分からない。実際の負荷のかかった現用でコマンドを叩いたことあるのってやっぱり同業者しかいないんで、生の情報を学ぶのがJANOGでしたね。
:社内の先輩が知らないことは外に聞くしかなくて本当に聞きまくってました。このコマンドうって大丈夫やったっていうのはバーって広まってみんなやってみてやっぱり大丈夫そうみたいな。そのバージョンにあげて大丈夫とかっていう情報はとても助かりました。
:こんなに面白い世界があるのかと思いました。今は昔みたいに何でもかんでも言える時代じゃないですけど、だからこそ経験とか悩みとかが共有され、オープンに意見が出るJANOGで学ぶことは多いはずなんで、そういうところはますます重要になってくるんじゃないかなと思います。直接やったら聞ける話とか色々あると思うんで今回のテーマはとてもよいなあと思います。

川越:JANOGもいろいろ変わってきている部分もあると思いますが複数回目のホストだと、何か意気込みが変わったりすることもあるのでしょうか。
:そこは特に何も変わらないですよ。やっぱり来ていただいた人にどれだけ盛り上がって繋がってもらえるかっていう思いですよね。なので、そのためにホストとしてできることは最大限しようと思っています。でも他のイベントとの違いは出していきたいなと思うので「話しあいで繋ぐ」はすごくイメージに合っています。
:奈良を知っていただくというのは一つ必要なのですが、やっぱり来ていただいた方たちがこの歴史ある古都奈良で交流するのが一番やっぱり意味があるし、そのための場所と環境をできるだけ用意したいなと。それはKCNさんもウチも同じ思いだと思いますね。
:弊社社長が前回の博多に参加させてもらったんですけど、本当にびっくりしてました。こんなにも皆さんが積極的にコミュニケーションしてる!とね。特に懇親会で仕掛けがなくてもみんながすごい熱心に交流してる姿を見て本当に良いイベントだし若いエンジニアは積極的に参加すべきだというのと共に、奈良をしっかりホストしないとと意気込み改めました。
中里:私はホストが初めてなので、おもてなししなきゃ!という思いが強すぎて最初は肩に力が入りすぎていました。でも今は自然体で進められています。

奈良への想い

川越:それでは奈良についていろいろお聞きしていこうかなと思います。
:私は奈良にいたのは高校生までなので、奈良の良さをを感じ始めたのは大人になってからですね。若い頃はそんなに奈良に興味ないじゃないですか。店も早く閉まるし町もすぐ暗くなるし、お寺や神社や歴史に若い時に興味があるとかというとね。でも年齢を重ねるたびにしみじみと奈良の良さが分かって、どんどん好きになっていきました。空気感と人が本当に素敵だなと思います。古き良きいにしえのわび・さびというかそういう場所ですね。

川越:奈良といえばKCNの木村さんという話もありましたが、木村さんとはいつお知り合いになったのでしょうか。
:木村さんとはいつやったかな。大阪のJAIPAの集いの時に関西ネタで登壇したんですよ。そこで知り合ったかな。もちろんKCNさんのNWとして木村さんの名前は知ってたんですが。集いの後で飲んだ時に仲良くしていただいてそこからですね。
:奈良の人は東生駒にKCNさんの本社があるというのは知ってますし、大和西大寺駅にはケーブルテレビのマルチモニターがあって全放送が流れてるっていうのもみんな目にしてます。そう、奈良に住んでれば、奈良といえば「近鉄さん」なんです。百貨店は近鉄百貨店だし、電車も街づくりも近鉄。近鉄って近畿日本鉄道なんですよ。私鉄では大阪から京都から名古屋、伊勢までつながって日本一路線長いですよね。また近鉄電車の赤色の車両が街の風景に溶け込んでいる。修学旅行とかで使う「あおぞら号」という2階建ての車両もあったりしたんですけど。そういう近鉄電車で通学をするので育ってるんで近鉄さんに一番親しみはありますね。その近鉄さんのケーブルテレビのKCNさんももちろん同じように親しみがありますね。

:奈良の人ってなんとなく分かるんですよ。ほんわかした感じが。喋っていると何でこんなに気が合うんやろなーと思って、どこ出身?って聞くと奈良出身だったりして、だからかーということも多いですね。木村さんと初めて話をしたときもやっぱりそうでしたね。

ホスト挨拶ニュースレターより。素敵な笑顔のお二人です。
食べ物

川越:奈良の食べ物も美味しいですよね。
:昔はそんなにアピールしてなかったですけど、最近は大和野菜や大和牛も生駒牛もいますし。あとはやっぱり地酒ですよね。日本酒の発祥と言われていて、東京で飲んでても日本酒屋に行ったら奈良のお酒がいっぱいあるんで嬉しくなります。
:いつ頃からかな、ならまちっていうのがすごく綺麗に整備されて、昔の長屋とかお店にしたり、おしゃれなお店ができて、ならまちで日本酒利き酒みたいなやってたりします。
中里:下見の時に行ったお店もご飯美味しかったですね。
っていうお店。美味しかったね。奈良の美味しい日本酒の利酒がお猪口単位でできます。料理もめちゃくちゃ美味くて、自家製ポン酢で食べる豆腐鍋は最高でした。

本当にお酒が美味しいです

:大和西大寺駅にも駅の構内に日本酒の立ち飲みできる店があって、奈良に帰った時はいつもそこで飲んでます。あ、そうだ、大和西大寺駅の大阪京都側の線路の平面交差も有名なスポットですよ。どれだけ交差してるんやってぐらいカオスですけど、美しい線路風景が見れます。
※実はKCNの田端さんにもこのお店をおすすめされてました。14時オープンです。

観光

川越:奈良の見どころはどこでしょうか。
:奈良は大仏とか法隆寺とかメインの観光どころがあるじゃないですか。でも、そこからちょっと外れたところにもたくさんいいお寺とか神社があって、そういうところで写真撮ろうとすると本当に人が画角に入ってこないんですよ。いい写真が撮れるし、癒される。逆に鹿の方が入ってくる(笑)
:今の時期だったら東大寺じゃなくて西大寺がいいですね。大和西大寺駅がありますけど、駅じゃなくて西大寺ってお寺があるんですよ。藤がすごく綺麗です。橿原神宮とかもすごく「気」の良い場所で大好きです。

※下見で行ってみた場所です、次回はちょっと外れた場所も巡ってみます。

大仏さま
興福寺の五重塔、現在修理工事中です
東大寺鐘楼
法隆寺、ちょっと遠いですね
春日大社

:平城京の跡地を平城京跡っていうんですが、私の小さい頃は本当に何もなかったんですよ。ただの原っぱ。学校のマラソン大会とかで利用してるぐらい。屋外コンサートとかもしてたかな。でも、遷都1300年祭の後からかなぁ、すごく力入れて復原しようとしていて、朱雀門ができて大極殿もできて、さらに復原工事が進んでいます。昔の平城京の風景が想像できるようになってきました。

夜の朱雀門、昔も夜は月明かりや提灯ぐらいだったんでしょうね。


中里:プロジェクトみたいにやってましたね。電車から朱雀門を見ました。
川越:平城京跡を近鉄がドーンと走ってるのがすごいですよね。
:世界遺産のど真ん中を電車が走ってるのって、日本では多分ここだけだと思いますね。さっきも言いましたけど、私達にとっては近鉄電車ってもう景色の一つなんです。違和感なくてここを通る近鉄電車が風情があるなと。最近だと阪神さんと乗り入れて、いろんな種類の電車が走り出して面白いですよ。神戸三宮まで一本で行くようになったんで便利ですね。

あをによしは高貴な感じがします
ならしかトレインに乗れたらラッキーですね
つり革が可愛い

:お寺や神社だけじゃなく、古墳も近くにたくさんあるんですよ、前方後円墳は割と当たり前の存在です。奈良は世界遺産に囲まれています、市内は一条二条三条といった住所で碁盤の目に街が作られていて、昔の平城京や奈良時代の人が住んでたところに僕らも住んでるんですよ。変わらない良さがありますね。
川越:それを守るための景観条例もあるみたいですね。
:そうなんですよ。高い建物を建てれないし、建て替えるとなると掘らなきゃいけないんで、掘ったら何か出てきたりするので。
川越:何か出てきた瞬間にもうストップですもんね。
:特に大きなビルを建てようとすると余計深く掘るから多分いっぱい出てきますね(笑)。まだまだ奈良時代のものが眠っているんだと思います。インターネットが生まれる前から、人と人、人や情報のネットワークとネットワークをつなぐという本質は変わってないと思いますし、これからも変わらないと思います。古都奈良で開催するというのもそういう意味でも良いなぁと思います。

:ただね、大きなホテルが少ないんでちょっと心配してます。大阪とか京都から来られる方も結構いると思うんですよね。
中里:JANOGといえば飲み会みたいなのもあって二次会三次会四次会とかある思うんですけど、それを目当てで大阪にホテル取ったんで、中里さんも大阪のホテル取ってくださいよと言われたりもしました(笑)。

川越:奈良はお店が早く閉まるんですよね。東京みたいに朝までやってるお店はそこまでない。
:朝まではあんまり聞いたことないですね、ラーメン屋さんなども割と早く閉まると思うんで、締めのラーメンを考えていたりすると閉まっているかもなんで、行くなら早めのタイミングに行くとかオススメします。

締めのラーメンはいかが?
お土産もあります
若草山

:若草山とかもよく登るんですけど、若草山って山焼きがあるのをご存知ですか。毎年1月下旬に山焼きをするんですよ。芝生の山をずーっと下から燃やして全部が燃えるんですよね。その時に花火が上がってみんなそれを市内から見るんです。すごく情緒的で綺麗ですよ。開催が冬のJANOGだったら見れたかもと思う反面、観光客もとても多いので、宿泊施設が少なくなっていたかなとも思っています。

:山頂は車でも行けるんですけど、車じゃなくて月日亭あたりから歩いて登っていくと、古くからの大木とかもある山道を登っていけてマイナスイオンたっぷり、頂上まで登ると奈良盆地全体が見渡せるんです。奈良に帰るとよく登ってますね。眼下に東大寺が見えて、真正面に生駒山が見えるんですよ、生駒山って奈良と大阪の間にある山なんですけど。山に囲まれた奈良盆地が見渡せて景色最高ですよ。奈良に行ったらぜひ登ってほしいですね。

川越:若草山からの夜景が日本三大夜景の一つとして挙げられているみたいですね。下見で行ってみたかったのですが、夜は車でしか行けないとのことで残念でした。
日本三大夜景もあるようです。JANOGは夜景の綺麗な場所での開催も多いですね!

:えっ、それは知らなかったです。夜は若草山も生駒山も本当に真っ暗ですよ。でも夜景は綺麗ですね。生駒山に登ると奈良とは反対側には大阪の夜景が見えますし。桜の時期もほんと良くて、奈良公園とか以外にも佐保川ってとこが綺麗です。めちゃめちゃ名所がね、あっちこちにあるんですよ。吉野とかはもちろん、宇陀あたりの山とか雪山とか綺麗ですし。奈良って冬の方が二月堂の本堂とかいろいろお祭りとかもしてるんでいいんですけどね。

二月堂です。よく見る角度とちょっと変えています
二月堂からの景色は最高ですね
神の使い

川越:夏の奈良は暑いんですよね。
:ほんまに暑いですよ。盆地って風が抜けないんで、冬は寒くて、夏は暑いです。でも、7月上旬だとちょうど田んぼに水も入ってるでしょうし、よい田園風景が見られるんじゃないですかね。
:あ、そうそう、暑いというのもありますが、鹿に鹿せんべいをあげるなら午前中です。もし鹿にせんべいをあげたいと思うんやったらね。お昼ぐらいにはもうね鹿さんもお腹いっぱいになって休んではるんですよ。お腹空いててこっちに寄ってくるぐらいじゃないと食べてくれない。鹿が座り込んでるともう食べてくれないですね。昔は食べ物を求めて街の中でよく人に寄ってきてたんですけどね。お腹を空かせて紙とかもよく食べてましたけど、今はもう観光客が多くてみんな鹿せんべいあげてるんで。

公園で佇む鹿
花びらも食べちゃいます

川越:想像してた以上に鹿がいたんですよね。奈良公園に近づくにつれて鹿いるなーと思っていたら奈良公園に行ったら大群がいるなと思い。
:みなさんそう言わはりますね。よく写真に載ってる春日大社や奥の飛火野とかに行くともっといっぱいいますし。鹿が普通に横断歩道渡ってるでしょ?鹿は神の使いなんでね。轢いて怪我させたりしたらえらいことなるんでね。皆さん神様が通らはるのをちゃんと待っています。

鹿の飛び出し注意
お行儀よく横断歩道を渡ります

:鹿の角はのびてきたらちょっと危ないんで、鹿の角きりを毎年10月ぐらいにやっています。こちらもぜひ見てほしいです。7月やと全然のびてないと思いますけどね。
※季節ごとに鹿寄せというイベントもあるようです。子鹿公開というイベントも?!

川越:奈良の自動車は横断歩道で止まってくれるなと感じていて、それは鹿で慣れてるからですかね。
:本当に人にも動物にも優しいし。競って前に出るとかいうことがあんまりないんですね。いい人が多い、人に優しい。奈良に来たら、ほんとに肩の力抜いて、みんなのんびりして欲しいです。

最後に

川越:いろいろ楽しいお話ありがとうございました!最後にひとことお願いします。
:本会議中はたくさん議論していただき、できれば土日も滞在して奈良の良いところをたくさん見ていってほしいです。奈良の人、建物、食事、空気 奈良の全部に触れてほしい。大人の遠足です。
中里:奈良は今まであまり行く機会がなかったのですが、下見などで何回も行ってみてとても好きな場所になりました。みなさんも現地に来ていただければ奈良のことが大好きになると思います。
川越:本日はお時間をいただきましてありがとうございました!

いかがでしたでしょうか。インターネット黎明期の話も他にもたくさん聞けましたが、ぜひ現地に来てお話を聞いてもらえればなと思っています。インタビューでほんわかした空気を感じたまま、のんびり日比谷公園を散策しました。たまにはいいものですね。

隣の日比谷公園です
大きな噴水もあります
自然に溢れていますね

みなさまも奈良でのんびりしてみませんか。スタッフ一同奈良でお待ちしております。

ようこそ奈良へ!
せんとくんも待ってます
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